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現実世界で2週目始めます  作者: 柳翠
第二章 一学期
8/9

【恐怖】

あれから一週間。


これといった出来事はなく日々何となくではあるが楽しかったりもする。


何が楽しいって?1人だからだよ。孤独である。


ここ最近の話し相手でもあった四葉は、ギャル友を見つけたらしい。


天使にギャルは似合わないんだけどな。


今は4時間目の授業。そろそろお腹がすいてきた。クラスの人たちも小学校から授業時間が伸びたことからまだ慣れない様子。


ぐーぐーお腹がなる生徒もちらほら


授業が終わるとそれぞれが給食の準備に差しかかる。


この学校はお昼時間どこで食べても自由らしいので、俺は隠れスポッである、体育館裏のベンチへ行くことに。


ここは人通りが少なく、わざわざ外に食べに来ようと言うやつもいない。なので俺はここで食べる。


□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□


5時間目前の休み時間。俺はすることもないので図書館に入り浸っていた。


どうやら一条先輩はいないみたいだ。


寂しい気持ちを抑えどの本を読もうか決めかねていると、担任の椎名先生がキョロキョロと辺りを見渡していた。


こちらに気づいたのきこっちへすたすたと歩いてくる。


「すまない。少し頼み事をしてもいいか?」

「はぁ」


断りたいところではある……他の生徒には頼めないのか?


「いや実はだな、クラスの人達に頼んだら忙しいと言われたのだよ。友達と喋るのも忙しいものなのだろうか?なぁ、教えてくれよ」


怖い怖い。何気心を読んだように返答するのも怖いが、なまり美人なので、その整った顔で目を見開かれると怖い。


しかしまぁ、可哀想なところはあるな。まぁ、暇なのでしょうがなく手伝いますか。


「困ったな。私はこの後コンビニに行く予定があるのだが」


サボりじゃないですよね?信じますよ先生。


「まぁ僕でいいなら何でもしますが」


「本当か、ありがとう。――まぁ、頼み事と言っても保健室に行って朝熊(あさくま)先生に頼んでチョークを貰うってだけだけどな」


だけ。と言われても図書館から保健室はそこそこ距離がある。


しかも内容がチョークって……俄然やる気が失せる。


「って言うか、チョークなら職員室で貰えますが?」


「あぁ、朝熊先生の持っているチョークはそこそこ高いので私も毎回もらっているのだよ」


ぶんどってるの間違いじゃないですよね?


朝熊先生気の弱そうな女メガネ先生だからその美貌を生かして脅してるとかないですよね?


「…………」

「わかりました。取ってきますよ」


そんな睨まないでくださいよ。


まぁ何にせよさっさと取ってきて休み時間をゆっくり過ごしたいものである。


□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□◆□


「失礼します」


おっと、誰もいないのか?


するとシャとカーテンが閉じる音がしてその方向を見ると3つ並んだうちの真ん中のベットのカーテンが閉じていた。


誰かいたようだ。保健室で人に会うのは気まずいのは俺もよくわかる。


これはさっさと帰った方がいいと判断して「失礼しました」と言ってドアを閉じようとした時「待って」とカーテンの向こうから声が聞こえた。


俺に話し掛けているのか?


「な、何ですか?」


恐る恐る声をかけてみると………


「UFO。サンタさん。木下、覚えて。3日後またここに来て」


「はっ?」


えっなに?怖い。……なんのこと。


人違いと思い「人違いですか?俺宇都ですが?」と名乗ってしまった。


どうしよう不審者だったら。


「………」


返事がない。


多少の恐怖があった俺はドアを閉めチョークのことは諦めて教室へ戻った。



ちなみに今日は『本番』最近は『仮日』と同じ行動をしようと心がけていなかったから今日の事は本当のことという事だ。


しくった。『リスタート』の能力をもっとちゃんと使っていればよかった。



学校のルールを破り猛ダッシュで廊下を走った。



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