Cinderella5
「なんで・・・?」
「だって、あなたのその服装結構いいし」
「そんなの!シンデレラが行かなきゃ意味ないですよッ!!」
そうだよ・・・。
この物語はシンデレラが舞踏会に行くんだから。
私が行ったって意味ないよ・・・。
「王子様にこんな格好で会うなんて恥ずかしいわ」
「もしかしてシンデレラ。王子様のこと・・・」
「ええ。好きよ」
うそぉん?!
つか、会ってんの?!
「私ね買い物行った時、一度だけ王子様を見たの。その姿はりりしくてカッコよかったの」
待てよ。
それって・・・。
「一目惚れ?」
ってこと?
そう聞くと、シンデレラは顔を赤く染めた。
シンデレラは黙ってうなずく。
ふふっ。可愛いい♪
私は軽く笑う。
「もう!・・・光里さんは好きな人いないの?」
「え?んー・・・。彼氏はいます」
「そうなの?!いいなー・・・。私も王子様と恋人になれたらいいのになぁ・・・」
シンデレラは空を見上げる。
そっか・・・。
そんなに好きなんだね。
「・・・よし!!私がシンデレラをキレイにしてあげる♪」
「どうやって?」
どうやってって・・・。
・・・何も考えてなかった・・・。
私は適当にそこら辺にあった木の棒を手に取る。
「ビビデバビデブー!!」
私は木の棒をブンッと振り、呪文を唱えた。
シーン。
・・・何も起こらない。
やっぱり・・・ダメ?
「きゃぁ?!」
シンデレラの叫び声が聞こえた。
私はシンデレラを見た。
すると、シンデレラの体は光っていた。