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ワールド・ガーディアン〜新たなる転生者〜  作者: 小さな枝切れ
第2章 特Aクラスの学院生活
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プレデター

 そんなこんなで俺の答えを待つ間に昼食の鐘が俺を助けてくれるかのように鳴り響いてくれる。



「お、おおお? 昼食の時間だ。 フェンリルよ、肉を食べたいだろう。うん、分かる、分かるぞ。さぁ行こうじゃないか」


 席を立ち、教室から出ようとする。フェンリルもベネトナシュに感謝するように尻尾を振ると俺の側にやってきた。

 が、俺の手を握りしめた王女が離そうとしない。


「あの、王女様?」

「はいサハラ様、一緒に参りましょう!」


 逃す気はないようだ。狙った獲物は逃さないターミネーター、いやプレデターか。どちらにせよ俺は標的にされたようだ。



『アリエル頼む助けてくれ!』

『助けたいけど、王女もやっぱりキャビンの血を引いてるのね。すごく頭がキレるのよ』

『俺とアリエルの仲を見せつければ諦めるんじゃないか?』

『たぶん、逆効果になりそうに思うわ』

『かと言って傷つけるような事言えないぞ』

『ええ、この国にいられなくなり得ないわね』



 どうやら現状詰んでいる様だ。


 仕方がない。今日はなんとか凌いで、後で女王に言ってなんとかしてもらうしかないだろう。


 端から見れば王女の手を取って前を歩く俺はさながら王子の様で、食堂では生徒達がモーゼの如く左右に分かれて道を譲ってきた。



「王女様、さすがに手を離してもらわないと食事が取れませんよ」


 そう言ってお盆を自由な手の方で指差す。


「誰か、私たちの分を……」

「エアロ王女様、学院(ここ)ではそういう事は無しですよね?」


 今がチャンスとばかりにアリエルが言うとやっと諦めた様で、手を離された俺は解放された気分になってしまう。


 食べたいものをよそい、フェンリルの分の肉の塊も乗せてテーブルに着くと、お決まりのようにフェンリルが俺の隣の椅子に落ちないように器用にお座りする。

 フェンリルの分の肉の塊を切り分けていると、王女が俺の横に当たり前のように座り、正面にアリエルという形になる。

 普段であれば俺の横にはデノンが座るが、今日は王女が座ったためその隣……ではなく1つ離れた場所で座って食べていた。まぁ普通王女の隣になんて座りにくいはずだ。


「サハラ様、サハラ様」

「はい?」

「あーん」

「……はい?」

「あーん」


 待て王女よ。今そのフォークに差している物を俺が食べろと? しかもそれ激マズで有名な奴だ。しかも1口齧った跡まである。


「王女様、それは激マズで有名な奴でして……」

「あーん?」

「いや、ですから……」

「あーん」


 分かったよ! 喰ってやる喰ってやるよ!


 バクッ!


 王女の企みかはどうか分からないが、肉を喰いきったフェンリルが気を利かせたのか、俺の代わりに喰いついた。


 王女がフォークに刺さっていた、不確定名激マズが無くなり、フォークを一度拭くと安堵の表情を浮かべて食事を再開しだす。


 あ、悪魔だ。俺はそう思った。そして不確定名激マズを食べてしまったフェンリルを慌てて見る。


「ああっ! フェンリルちゃんがピクピクしてるぅ!」


 ベネトナシュが慌てて背中をさすっていた。




 食事が終われば当然昼休憩だ。さっくり食べ終え、復活を果たしたフェンリルとさっさと移動する。もちろんアリエルには繋がって場所は教えてある。




「ふぅ、えらい目にあったなフェンリル」

“あ、あれは喰いものなのか!?”



 近くに誰もいないのを感知(センス)で確認しながら話していると遅れてアリエルが来た。

 エアロ王女を連れて……


『なんで連れてくんだよ!』

『だって、それでもサハラさんといたかったんだもん』

『……許す』


 素早くアリエルが俺の横に座る。反対側はフェンリルがすでに陣取っているため、王女は俺にくっつける場所はない。そう思った時期が俺にもありました。


「よいしょ」


 王女が座った場所、それはあぐらをかいて座っていた俺の組んだ足の上だった。しかも寄っかかってくる。


「なんかサハラ様に抱き留められているみたいです」


 アリエルもコレには呆れつつも何故か小さくなるほどとか言っている。


 程なくしてデノン達も来て、半ば呆れ顔で見られながらも、会話を楽しんで休憩時間を過ごした。

 ちなみに、あからさまにワザと王女がお尻を押しつけグリグリしてきて、おっきさせられちゃったのは内緒だ。



 午後の授業も終え、夕飯を済ませると今日は全員打ち合わせてあったように散りじりに散っていき、俺とアリエルも自分たちの寮に戻る。のだが……


「王女様? どうしてついてくるんですか?」

「私もサハラ様と一緒の部屋がいいです」

「それはさすがにまずいでしょう」

「何故ですか?」

「いや、そりゃあ俺とアリエルは恋人同士なわけで、この後は……」

「愛し合われるのですね?」

「……ええ、まぁ」

「なら、ご一緒します」

「はぁっ?」


 黙って聞いていたアリエルもさすがに声を上げる。


「いくら王女様でもさすがにそれは許されませんよ。あたしとサハラさんの邪魔をしないでください!」

「邪魔はいたしません。ただ一緒に……」

「だからそれがダメって言ってるの! サハラさんはあたしのものなんだから!」


 アリエルがキッパリ言い切った。すると案の定というか、エアロ王女は目に涙をいっぱいにして俺を見つめてくる。


 いやそれダメ、やめてそんな円な瞳で見つめるの。

 かといってじゃあいいよとも口が裂けても言えない。


 困り果てたところを見計らったように学長(キャス)が現れてくれた。


「エアロ王女様、いくら何でもそれは許容できないよ。あくまで恋人同士の寮であって、ここはハーレムじゃないからね」


 学長(キャス)に言われるとさすがに効果があったようで、大人しくはなった。


「嫌です! 私はサハラ様とここで一緒に学院生活を送って、そして夫婦になるんです!」

「なんだってそんなにサハラに固執するのさ?」


 学長(キャス)に言われ、エアロ王女はふと考え出しはじめた。


「なんででしょう?」



 おいっ!!



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