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ワールド・ガーディアン〜新たなる転生者〜  作者: 小さな枝切れ
第15章 ワールド・ガーディアン
204/212

レグルスとレフィクル

下書きの方最終章に入りました!

 納得したつもりでいたがレグルスのこの態度に納得もいかなくなる。 これでゼロを倒した後にレグルスがのうのうと生きていける事に俺は耐えられるのだろうか。


 レグルスを庇うように立つエラウェラリエルは必死に首を振っている。 口元は必死に耐えてくださいとつぶやいている。



「さっさと済ませろ!」


 俺は杖を下ろして背中を向けた。


 レグルスの高笑いする声が聞こえ苛立ちを募るが、目を強く閉じて我慢する。



「間に合った、か?」


 そこに【闘争の神レフィクル】の声が聞こえて目を開けると【闘争の神レフィクル】の他にルベズリーブ、ナータス、スエドムッサ、そしてラーネッドの姿もある。



「【闘争の神レフィクル】、アロンミットとニークアヴォを倒してきたのかの?」


 【自然均衡の神スネイヴィルス】が聞くと、アロンミットは倒したが、ニークアヴォはいなかったと答える。

 ニークアヴォが未だ生きていると聞くと、【自然均衡の神スネイヴィルス】はレグルスに目を向け居場所を問いただしたが、アロンミットと兵を率いて出て行った事しかレグルスも知らないらしく、待ってれば迎えに戻るとだけ言われていたという。



「ニークアヴォが生きているとなると何か策が打ってあるかもしれんな」


 【闇の神ラハス】が即座にそういった。 早速【自然均衡の神スネイヴィルス】がレグルスに問いただした。



「あいつを庇うつもりはないが、俺が答える理由はないし交渉は既に成立しているんだろう?」


 レグルスがそう答えると【自然均衡の神スネイヴィルス】もそれ以上は言えなくなってしまう。 だが俺には明らかに何か考えがある様に見えた。 というか、既に用意されていた返事の様に思えた。


 突然レグルスがグエッと声を上げて転がる。 【闘争の神レフィクル】がレグルスを蹴り飛ばした様だった。



「交渉したはずだぞ!」

「ふん、ニークアヴォがどの程度だか知らんが……まだまだだな」


 地面に転がったままレグルスが叫び、【闘争の神レフィクル】が近づいていく。

 止めに入ろうとした【自然均衡の神スネイヴィルス】もそれを聞いて動きを止める。


「【魔法の神】に交渉内容を聞いた。 交渉はアレを倒したら……だ。 まだ成立はしていない」


 そう言って【闘争の神レフィクル】は片手に漆黒の短剣を持ち出し、倒れたままのレグルスの前で覗き込む様にしゃがむ。



「俺を殺せばあいつを攻撃できなくなるんだぞ!」

「どうせ最初から倒せない事を知っている、のであろう?」


 この場にいる全員が驚く。 当のレグルスが何より驚いた顔を見せた。

 【闘争の神レフィクル】はその様子を見てどうなんだという顔を向ける。



「そんなわけないだろ!」

「倒せる根拠を説明してみろ」


 レグルスは当然この世界にはない武器だからコピーされないで攻撃できる事を話した。

 そこで【闘争の神レフィクル】が疑問を尋ねる。 1つはなぜ攻撃できる事を知っているのか? 2つはレグルス自身が先程から倒せるとは言っていない事、3つはなぜ倒せないと言った時に驚いた顔を見せたかだった。



「どうせ最初からこうなる事ぐらい予測済みだったのであろう」

「違う!」

「では、もし倒せなかったら死をもって償え」


 俺は2人のやり取りを聞いていて心底レフィクルの事を恐れた。 それは未だレフィクル以上に恐怖を感じた相手とは出会っていないからだった。

 もちろんルースミアは例外だが……


 観念するかと思われたレグルスだったが……



「もし倒せたらどう責任を取るんだよ!」

「ふん、この首自ら切り落としてやろう。 わかったらサッサとやれ」


 そう言うと【闘争の神レフィクル】は立ち上がり、ラーネッドの元まで戻っていく。



「先に言っておけば良かったのですがね、レフィクル様にブラフは通じませんよ」


 付け加える様にルベズリーブがニタニタと笑いながら付け加えた。


 レグルスを見れば先程までの余裕は何処へやら、今はガクガクと体を震わせている。

 その様子から今のやり取りが【闘争の神レフィクル】の言ったとおりであるのは一目瞭然に見えた。

 体を震わせながら立ち上がったレグルスは、キョロキョロと誰かを探す様に見回し、【魔法の神エラウェラリエル】を見つけると約束が違うとでも言わんばかりに迫る。



「助かりたいと思うのであれば、知っている事を全て言いなさい」


 そう冷ややかに答える。 無理もない、俺やアリエル達に嫌われる覚悟で連れてきた相手が、まさか最初から全てを分かりながら交渉に応じてついてきていたのだから。


 当のレグルスもニークアヴォの策が見破られるとは思っていなかったのか、その顔には必死さが混じっていた。



「済まん! ゼロがそっちへ行く!」


 観念した様にレグルスが全てを話し出そうとしたところで、不死王の叫びが聞こえてきた。

 振り返って不死王の方を見ると、片脚を切断されたようで立ち上がれなくなっている。

 どうやら速度こそ遅いものの相手の回避行動をも模倣しだし、順応させていった様だ。



「防戦だけでもダメなのか!」


 迫るゼロに俺が迎え撃ち、先程よりも攻撃が鋭くなっている事でそれに気がついたのだった。




シリーズ一番長くなったワールド・ガーディアンもとうとう最終章の下書きに入りました。

本当に長かったです。


もっともこれで終わりではないんですけどね(^^;


そんな感じでクライマックスに向かっています。

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