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ワールド・ガーディアン〜新たなる転生者〜  作者: 小さな枝切れ
第15章 ワールド・ガーディアン
202/212

半壊した町

また今日より毎日更新していきます。

 3人の姿に気がついた赤帝竜(ルースミア)が近寄ってくる。



「私、加減するように言いましたよね?」

「うむ、半壊程度で済ませたし、燃えていた箇所は消しておいたぞ」


 どうだ偉いだろうとばかりに赤帝竜(ルースミア)が自信満々に答える。 その姿を見た【魔法の神エラウェラリエル】は溜息をつくのと同時に赤帝竜(ルースミア)のすさましさを改めて認識した。

 なにしろ【魔法の神エラウェラリエル】と【自然均衡の神スネイヴィルス】がレグルスを連れて戻るまで半刻もかかっていない。 にもかかわらず町はこの有様なのだから。


 赤帝竜(ルースミア)の素っ裸な格好に気がついた【魔法の神エラウェラリエル】が慌ててローブを渡し、赤帝竜(ルースミア)がローブを羽織りながらたずねた。



「貴様がレグルスとかいう奴か?」

「デ、悪鬼(デーモン)は……」


 あまりの町の変わりようと悪鬼(デーモン)達の姿がまったく見えず呆然としているところへ、赤帝竜(ルースミア)に声を掛けられ驚いたレグルスは冷静ではいられないようだった。



「我が全て始末しておいた。 なかなかの美味だったぞ」


 そう言うと赤帝竜(ルースミア)はペロリと舌なめずりをしてみせる。

 さすがのレグルスも小さく悲鳴をあげ、観念するしかないと悟ったのか改めて先程の条件を確認しはじめた。



「ほ、本当に手伝えば殺さないんだな?」

「儂等の監視下の元になるが、お主がまた悪さを企まない限りは余生は保証しよう」

「サハラ……あいつも納得しているんだよな?」

「……サハラさんは私がなんとかします」


 【魔法の神エラウェラリエル】のなんとも保証ない答えに不安は感じたようだが、レグルスは今殺されるよりはと思ったようで渋々頷いた。



「急ぎましょう」


 そう言って【魔法の神エラウェラリエル】が魔導門(ゲート)の魔法を使って門を開く。

 まるでレグルスを連行でもするかのように、赤帝竜(ルースミア)が最初に、次いで【自然均衡の神スネイヴィルス】、レグルス、【魔法の神エラウェラリエル】の順に門をくぐっていった。





 門をくぐり抜ける姿を見送り門が消えたのを確認したところで1人の男が陰から姿を見せる。


 その人物とはフリューゲルの姿をしたニークアヴォで、赤帝竜(ルースミア)達がこの町に来た頃に同じく辿り着いていた。


 【自然均衡の神スネイヴィルス】と【魔法の神エラウェラリエル】の前にこの姿を見せるべきではないと判断したのか様子を見ることにしたようだ。


 2神が移動しはじめ、真っ赤な髪の女1人になったところでニークアヴォは行動に移ろうとした時だった。


 見たこともないとんでもない魔法を真っ赤な髪の女がぶっ放し、一瞬にして女の場に居合わせた悪鬼(デーモン)の大半が吹き飛ぶか焼け死んでいる。

 呆気に取られているとその女の正体がわかる。 大惨事(カタストロフィ)赤帝竜(ルースミア)だった。

 人種の神々総出で当たらなければ倒せないだろうと言われている神竜だ。



赤帝竜(ルースミア)が蘇ってサハラについていたのですか……」


 悪鬼(デーモン)達が躍りかかるのを見て、僅かながら期待をしたニークアヴォだったが、期待どころか我が身を案じなくてはならないほど圧倒的だった。



「これは確かに大惨事(カタストロフィ)ですなぁ……」


 過去に共闘してゼロと戦ったことはあったが、その時は赤帝竜(ルースミア)の戦いをジックリ見ている余裕など無かったニークアヴォは、今初めて大惨事(カタストロフィ)を目の当たりにした。


 レグルスを諦め逃げることも考えたが、むしろ今下手に動いて見つかる方が危険だと判断し息を潜めていたことで今に至る。


 レグルスが連れて行かれてしまい助けにとも考えたが、連れて行かれた先は間違いなくゼロの居場所であり、サハラはもちろんながら他の神々や不死王などもいるのはわかっているし、何より自身が解き放ったゼロがいる時点でニークアヴォは諦めることにしたようだ。



「まぁいいでしょう。 レグルスが行ったところでゼロは倒せますまい。

そうなればサハラがきっとゼロを封印するしかないでしょうからねぇ。

全てが片付いた後にでもジックリやらせていただきますか。

慌てる乞食は貰いが少ないと言いますからね」


 ふふふふふふっとフリューゲルの姿をしたニークアヴォが不気味に笑うとその場を立ち去っていった。




金曜土曜とお休みさせてもらいました。


なんか当初の設定よりもレグルスが小者化した気もしますが、転生者とは言ってもさすがにこれだけの連中に囲まれたら仕方ないんでしょうね。



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