表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

詩*日常から*

雷雨と虚勢

作者: a i o

アスファルトから

蒸すような熱気

風のない帰り道


むくむくと起き上がる雲と

唸り始めたごろごろ

遮られた光によぎる不安は

いつだって的中するから

走る閃光

瞬間の目映さの中での

地響き

土砂降りの雨が僕を打つ


さっきまで

ぎらついてた太陽

呆気なく覆われて

気まぐれな夕立に

いつだって逃げ遅れてる


こうなるような気がしてた、って

言うのは簡単で

傘を置いてきたのは

明らかに僕の驕りで

綱渡りの毎日

降られては

玄関にある乾いた傘が

羽を閉じたまま

雨を想っている


肌に張り付くシャツに

靴底で踏みしめる雨水

しょうがないさ、って

言うのは簡単で

竦めた肩をおろして

しょげた歩調で家路を行く


どうしたって

続かない雨雲を

罵ってみたところで

こうなるような気がしてた、って

身構えて張る虚勢

ほんのちょっとの手違いで

忘れてしまった傘が

玄関で僕を

一通り嘲りながら

濡れそぼつこの体を

少しだけ悔しそうに迎え入れる













評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] テンポがあります。 特に2連目です。 そして、夕立ちに降られて そのままで終わる感じ。素直です。 aio様もまた、描写の人ですね。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ