月の発光
青い空を見上げる。
雲に紛れて、白い月が浮かんでいる。
あまりにも小さく、かすれているので、
とても謙虚に見える。
テラスの椅子に腰掛け、本を開いて時を過ごす。
だんだんと、空の群青が淡くなり、
いつのまにか雲はいない。
心なしか、月が明るくなっている。
本を読むには、少し明かりの足りなくなった頃、
地面に近い空は、薄い紫色を帯びている。
また、月を見る。
少し黄色く色付いている。
なるほど。
彼女はこうして光を纏う。
暗くなり、本も読めなくなったので、
私は部屋に退く。
仕事を始めた月を後目に、カーテンを閉じる。
(*´_`)。o (読んでいただき、ありがとうございました)