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私、勇者でした  作者: 桜谷衿菜
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前世と私の相棒は

ファンタジーがどうしても書きたくなりました

どうなるかは私にもわかりません

とりあえずユキノに友達を与えたいです…

20XX年


世界中の人類が己の前世を思い出した


世界はそれで困惑したが、数ヶ月たった今、誰もそれを気にすることはなくなった


だが、その数ヶ月が過ぎ人々が順応した矢先、今度は世界が変わってしまった


今まで当たり前だった生活はなくなり、何処かのRPGのような世界になったのだ

原因は不明、世界中にはモンスターも出現するようになり再び世界は困惑した


そしてその中でも一人、困惑した少女が森を歩いていた


「此処、どこですか……」

少女の名は、神崎カンザキ 雪乃ユキノ


今年で女子高生二年目に入った所だった

普通に生活をして普通に恋をしている彼女は、この状況を全く理解することができずただ気がついたら森にいて、何故か立派な剣を腰にぶら下げていた



すると近くの草むらがガサッと動き出した

ユキノはヒッと小さな悲鳴をあげ後ずさる

しかし、逃げる間はなく草むらから出てきたものによってユキノは後ろに盛大に倒れた


「うぅー…」

上から凄い重量がかかっている。ユキノはうなり声をあげ咄嗟に閉じた目を開いた

そして盛大に悲鳴を上げた

「いやああああああ!!!!!」


「うおっ!」

すると上に乗っていた奴は軽く驚くとユキノの上から退いた

ユキノはおそるおそると奴を見る

黒い髪に毛先だけ茶色で、銀色の瞳をした同い年くらいの男。ユキノは学校生活で出会ったのなら手放しで喜んだだろう。しかし、相手とユキノは森の中…しかもいきなり飛び付いてきた男だ。喜んでいる暇はない


そんなことをユキノが考えていると男はニコニコと笑いながらユキノの肩を軽く叩いた

「よっ!相棒!久しぶりだな♪」

「相棒…?誰ですか貴方…」

「敬語かよ!硬い硬い!てか俺のこと分かんないの?」

「だから誰」

「マジかよ…お前前世覚えてないの?」

またその話か

ユキノはハァとため息を付いた

世界が一度目の困惑をした時、それはそれは教室中はその話で盛り上がったのだ

全く仲良くない女子に前世を聞かれた。

実はユキノは前世は勇者だったのだ。どこぞの魔王を倒し、暴君として生きてきたユキノ…いや彼の名は、ユート・グレイセル。

彼に友達という友達はおらず、話しかけるのは犬一匹だった…

そんな前世をどうして話せようか。暴君が正体を明かして何が楽しいのか、ユキノにはわからなかった。

だから彼女はその時女子にいったのと同じ言葉を彼にもおくることにしたのだった

「私は村」

私は村人です

と言おうとしたのだ。しかし目の前の男はストップとでもいうようにユキノの口をふさいだ。しかも男の唇でだ

目を見開くユキノ。そして男は気にもしていないようでニカッと笑った

「妙なボケかますなよ、勇者!」

「どうしてそれを!…というか今…」

「まだ俺のこと分かんないの?」

「いっいきなりキスしてくる奴なんか知りませんっ!というか、私に友達はいません!」

「そこは今もなのか。ヒントは俺の前世は人間ではありません」

「知ってますよ。前世では人から虫まで様々なものがいるんだそうです。私が友達が居ないからといって、相棒とか名乗ってくるのやめて下さい!しかも初対面でキスなんて…」

「キスなんて毎日してたじゃないか。しかもお前から…なんだ?今さら恥ずかしがってんのか?暴君勇者様が聞いてあきれるぞ」

「な!なんなんですか貴方!!」

「ったく仕方ないな。正解は俺は前世が犬だ!ったく…どんだけ平和ボケしてんだよ」

彼は己を犬と名乗ると、首につけている赤い………首輪を見せてきた


「く、首輪……」

そこでユキノは思い出した。前世で唯一中の良かった犬を思い出した。そうだ。彼女(ユートが彼女と言っていた)…には自分と同じ瞳の色の首輪をあげたのだ

他の動物は人間含め、すべてが勇者を拒み、ユートにとっては彼女が唯一だったのだ

彼女の名前は…

「まさか、ニシダ…」

「ニーダだ!てか今は西田ニシダ 滉貴コウキだからニシダになるのか?」

どうなんだろ、と考えるニシダ…前世はニーダという名前の犬にユキノは目眩がした

「貴方はメスだったんじゃ…」

「いんや?お前の勘違いだぜ?俺は今も俺だ。たまに抜けてるもんな。というか…声高いし、髪長いし…大丈夫か?女装趣味でも…」

「私は女だ!!」

ニシダが首をかしげてユキノの髪を触る

それにユキノはぶちギレたらしくニシダの顎に向かって腕を振り上げた


「うぐっ……てか女だと!?」

ニシダは上からしたまでユキノを見るとそれでも信じられなかったのかユキノの体をベタベタとさわり「C85……?」と言った


「なんで分かるんだ!というか、さわるなー!」

ユキノはベタベタと触る手をつまみ、ニシダに向かって怒声をあげた

「悪い悪い!あんま声張り上げんな、耳がいてぇ。」

「誰のせいで叫んでいるとおもってる!!」

「口調が勇者に戻ってるぜ?というかお前の今の名前は?」

「!!……私は神崎雪乃……ユキノです」

「ユキノか。じゃあまた宜しくな。」

ニシダはユキノの頭をグリグリと撫でると、今度は少し屈んだ


「…?何ですか?」

「え?……俺も撫でてくれよ。」

「え?」

「え?」

「…………よろしくお願いします。」

ユキノは諦めたのか、はじめての友達に喜んだのか少し困り気味の顔でニシダの頭を柔らかに撫でた


「やっぱり勇者だ!実は言うと他の仲間が見つかったんだが、森で迷子になっちまってよ。そしたらお前の匂いがしたから来てみたんだ」

「私を探してたわけじゃないのか」

「ああ、たまたまだ」

「………。」

「うおっ!いてぇ!髪引っ張んな!」

「知らん。仲間の所に行けばいいじゃないですか!」

「いや、お前に付いていくよ」

「……、勝手にしてください 」

「おう!」

ニシダはニカッと笑うと今度は抱きついてきた

どうやら彼は元が犬だっただけに行動が先に出るようだった

それにしても、ユートがメスと間違えていたとはいえ、犬とキスしてたのか……と悲しくなるユキノだった


「そういえば……私の今の容姿はどうなってますか?」

「???前と変わんない、白銀色の髪に赤い瞳だぜ?」

「白銀色の髪に赤い瞳!?」

「うおっ!びっくりさせんな!俺は耳と鼻がいいんだからな」

正に犬である

とは突っ込むことができずユキノは自分の容姿に困惑していた

そういえばユートは白銀色の髪に真っ赤な瞳をしていた

しかしそれは顔が整っていたから違和感がなく、むしろかっこ良かったのだ。それが今やユキノ…お世辞にもキレイだとは言い難い自分の顔にユキノは泣きたくなった


「なんだ?お前此処に来て容姿が変わったのか?」

「……あぁ。というか、此処はどこだ…」

「勇者の時と口調が混ざってるな。混乱し過ぎだ。此処は地球だが地球じゃない。詳しくはわかんねーがどうやら魔王が一枚噛んでるらしいぞ。」

「魔王?私、というか勇者が倒した魔王ですか?」

「あぁ。あいつもどうやら産まれていたらしい。」

「それで魔王は何をするために…」

「“勇者を捕まえる”それが奴の目的らしい」

「そ、それって思いっきり私が狙われてるじゃないですか!」

「そうだな♪」

「笑顔になるなー!」

「でも大丈夫だ!此れから魔王に見つかる前に“世界の果実”を見つけ出せばいいんだ!」

「世界の果実?」

「この世界を戻すことのできる果実の事だ。魔法の婆さんが言ってたから間違いねぇ!いや、今はじーさんだったか?」

「そんな事はどうでもいいんです!私が捕まらずに世界が戻るなら一石二鳥!此れはやらないと!ニシダ、行きますよ!」


「やる気だな。…………まぁ、ユキノが望むんだ。やってやろーぜ!世界を救う、二度目の勇者の冒険だな!」

ユキノがやる気を出したのかガッツポーズをする

それにニシダは一瞬だけ暗い顔をしたがすぐに笑顔になるとズンズンと進むユキノの後ろをあるきだした


「そういえば…何処に行けばいいの?」


「………。」


結局、ニシダの鼻を便りに町まで行くことにしたのだった




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