第五章。
更新遅くなりました(・∀・;)
「るーいッ♪」
放課後。教室にいると、一人の男の子が話し掛けてきた。
「帰る?炸耶」
「おー。帰ろか♪…ん?」
炸耶は隣にいるカグヤに気付いた。
「あー!!あんた噂の転校生?」
炸耶は無意味に明るい。
(っていうかただの馬鹿?)泪は心の中でそう言った。
「そ…うだけど?」
カグヤは、初対面にもかかわらず、
「あんた」
呼ばわりされた上にやたらとテンションの高い炸耶に、少々圧倒されているようだ。
「沖田さんの彼氏?」
カグヤが問う。
「…うん、そうだよ」
多少照れながら泪は答えた。
「上條炸耶っす!よろしくー♪」
「夜神カグヤです」
炸耶は、カグヤをじっと見た。
「すっげぇ美人だな」
(たしかに。カグヤは『すっげぇ綺麗』だ。誰が見てもわかる。けど…)
気に食わない。
炸耶が、私以外の女を褒めるなんて。
自然と表情が曇る。
そんな泪の様子に気付いたのか、炸耶は
「妬くなよ♪」
嬉しそうににやつきながらそう言った。
「…妬いてないし。」
気付いたか。はずかし。
炸耶は泪の頭にぽんと手をおいて。
「意地っ張り」
最上級に愛おしそうな笑顔で言った。
くすくす…っ。
「仲イイんだね」
「おぅ!仲イイぞ♪」
照れた様子も無く、炸耶は答える。
「羨ましい」
そう言って、カグヤは柔らかく微笑んだ。
それはとても綺麗だった。そこだけ異世界のようだった。
また、誰もが見惚れてしまうような笑みだった。
そう。
誰もが。