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間話: 病室にて
流美は病院のベッドの上に座っている
その表情は虚ろだ
窓からは雲ひとつない青空が広がっている
「流美?気分はどう?」
母親が問いかけると振り向き、僅かに頷く
「母さん、医師はなんて?」
歳の離れた流美の兄が母親に問いかける
「足の怪我が治れば、日常動作は問題ないって…。だけど…頭を打ったせいで、問いかけへの反応とか意識が曖昧な状態らしいの…。記憶も失っている可能性もあるって…」
流美の兄は心痛な表情になる
「流美?分かるか?兄ちゃんだぞ」
それでも流美は虚ろな表情で僅かに頷くだけだった…
その視線は、ここではない、どこか遠くを見ているようだった




