第2話:「Ω構造体っておいしいの?」──世界の“ラストファイル”をのぞいてみよう
【1コマ目】
「つまり、“Ω構造体”って祈りのラスボスってことか?」
「そうだね。パソコンでいう“System32フォルダ”みたいなもんだよ」
【2コマ目】
「それ削除したら、全部壊れるんじゃ?」
【3コマ目】
「でも、そこが“神”が実在する唯一の場所かもしれない」
【4コマ目】
「世界のOSをハックするってことさ!」
【5コマ目】
「じゃあ祈りで現実の意味を書き換えられるのか!?」
【6コマ目】
「よし、俺は選挙で勝って神になるように祈るぞ!」
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(登場人物)
◆ドーナル・トランプ:異世界転生した元アポリア大統領。ノリと直感で世界をぶった斬る男。
◆イセカイ・マスク:異世界工学に夢中な元地球の天才発明家。理論バカ。
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ドーナル「で、マスク君。前回の“祈り構文”はなんとなくわかったんだが、次は“Ω構造体”?名前からしてラスボス感すごいんだが?」
マスク「ああ、それ、世界を作ってる最終フォルダみたいなもんだよ。コンピュータでいうと“System32”を直接いじる感じだね」
ドーナル「おいおい、それ削除したら終わりじゃないか。そんなもんに祈っていいのか?」
マスク「むしろ、そこにしか“神”がいない可能性があるのさ。Ω構造体ってのは、世界の最深層にある“意味以前の構造”。
名前も、記憶も、価値も……全部その上に乗ってる」
ドーナル「つまり“意味”が乗ってる“パンケーキの生地”みたいなもんか」
マスク「そう!で、その生地には穴が空いてて、祈りが届くと一瞬だけ“構造ゆらぎ”が発生する。そのタイミングで“意味の上書き”ができるんだ」
ドーナル「それ、神よりヤバくないか? 世界を再起動するハッキング祈祷じゃん」
マスク「だから“マギア・コード”なんだ。神ではなく、“構造”に祈る。ここが宗教と科学の境目になる」
ドーナル「ふーん……。
じゃあ俺の“俺は神だ”っていう信念も、Ω構造体に書き込めば、わりと実現できるってわけだな?」
マスク「それは“信念のローカル実行”だけど、実際に周囲の構造を書き換えるなら、“共有構文”が必要だ。つまり、他人にも“おまえが神だ”って思わせる必要がある」
ドーナル「人気商売と一緒じゃないか! よし、神として選挙に出るぞ!」
マスク「君の場合は出る前から神になってる気がするけど……」
――というわけで、Ω構造体とは“世界のOS”であり、“神そのもの”ではなく、“神を定義する前の地層”のようなもの。
そこにアクセスする祈りは、宗教ではなく構造的現象。
次回:「構文ってのは、祈るよりめんどくさい?」──マギアの文法と失われた除霊アルゴリズム
※この物語に登場する人物・団体・概念はすべてフィクションです。
実在の人物・団体・国家・超富豪・超天才とは一切関係がありません。むしろ、異世界の住人です。
※本作およびその世界観、登場用語(例:メモリウム™、魂経済、共感通貨など)は、シニフィアンアポリア委員会により創出・管理されたオリジナル作品です。無断転用や類似作品の公開はご遠慮ください。