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第1話 正体がバレた。

俺は自分の部屋にいた。

理由は明白。あの、ステータスだ。


通常ステータスはどんな時でも最低値は0…のはずなのだが。


「ステータス」


俺はステータスを発動する。


《ステータス》

名前:エイス

年齢:15歳(男)

体力:ー

魔力ー

攻撃力:ー

器用さ:ー

運:ー

称号:神の不良品


どう見ても、表示されているのは『ー』。

0じゃないということはそもそも値が存在しないということだろう。

冒険者になって両親に追いつくつもりだったのに…。

そのためにトレーニングしてたのに。

そう考えると結構悲しい。


そんな風に打ちひしがれていると


「エイス、ステータスのことで話があるんだけど…。」


母さんが入ってきた。

いつになく険しい顔をしている。


いつもなら…

「エイスちゃ〜ん、ご飯ですよ〜。」

「嫌だ」

「恥ずかしがって、このこのマザコン!」

(あんたがそれをいうか…)


破天荒な母さんなのだが。

しかし、何度見ても不思議である。

実は、母さんはこう見えても元王国騎士団長だったのだ。

しかも、貴族の四女。

超がつくエリートなのだ。

しかし、騎士団長を辞めた理由が…


まぁいい。ちなみにご飯は父さんの方が美味しい。


「なんだ?母さん。」


回想に浸る前にまずは目の前の話からだ。

「いや結構浸ってたわよ。エイスちゃん」


「何か言った?」

「なっなんでもないわ。オホホホホ」


何か言ったな。

「それよりもなんだ?」


「あっそうだった。エイスちゃんステータス悪かったんでしょ。」


ギクッ

なんでそれを、母さんには『鑑定』とか、詮索系スキルはなかったはずなんだが。

「エイスちゃん結構険しい表情してたから。だからどんなステータスだったのか気になって」


険しい表情を受け継いでいたのか俺。

どうせなら剣の才能受け継げよ!

ちなみに俺には剣の才能はありません。


しかし、こんなところで神の不良品ステータスを見せるわけにはいかない。

あれは隠した方がいい絶対に。なんでかわからんけど。


「嫌だ」

「嫌だじゃありません」

「無理だ」

「無理じゃありません」

「絶対にだ。」

「絶対にじゃありません。」

俺と母さんの平行線の戦い。


「よーし、こうなったら!」

グッと腕をまくる母さん。

そっそれはダメだ。

「これでいけるでしょ!」


「こしょ、こしょ、こしょ〜」

「や、やめて〜!」

「絶対に嫌です。ステータスを見せてくれたら辞めないこともないですけど。」

「分かった見せるからもうやめて〜!」


俺はくすぐりにめっぽう弱いのだ。

「でも楽しいのでもうちょっと」

「やめてくれ〜!」






「はぁはぁはぁ、疲れた。」

「それでエイスちゃんステータスは?」


チッ

そのまま見逃してはくれないか。

分かったよ。


「今舌打ちしましたね。追加です」

追加で10分くすぐられました。

お陰でもうクタクタです。


「ステータス:可視」


俺のステータスが表示される。


「なっなんなのこのステータス!」


ほらなやっぱりこうなった。


「お父さ〜ん。」

「は〜い」


は〜いじゃないよ父さん完全にドアの前にスタンバッテたろうに。

しかしそんな父さんもステータスを見た途端。


「なんじゃこりゃ!?」


ダメだこのステータス。

特技が完全にドッキリだ。


ちなみに父さんの職業は現役宮廷魔導師長である。

残念ながら俺に魔法の才能はないようだが。

だって魔力ーだし。


ってか宮廷魔導師長と貴族の元とはいえ王国騎士団長の夫婦って結構やばくね。

しかも、二人とも100年に一人の逸材って呼ばれてたらしいし。


二人で反旗翻せば都市の一つや二つ落ちるのでは。

というより実際あったらしい。それで王子か誰かを最も恐ろしいとされるインデル刑務所送りにしたらしいし。

インデル入っ○る。

なんちって。








「実はね。話さなきゃいけないことがあるの。」

おぉ、そうだった。

本題にたどり着くまで何度寄り道したんだ。


「ステータスってそれが発言する前の力は受け継がれてるの。」

へー、そうなんだ。(棒読み)

えっそれって何気に凄くないか?

じゃあ…


「俺の力もそのままってこと?」

「そうよ」


そうよって。

それってえげつないよね。

だって、まだ俺強いってことじゃん。



楽しんでいただけたら幸いです。

桃の節句ムシャムシャ

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