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まぶたを開けた。銀色の金属板の上に倒れてことに気がついた。
体を起こす。
「そうか、私はもう……」
立ち上がり、足元を見回す。少し離れたところにレイAの武器である杖が落ちていた。拾い上げようと手に取ったとき、船が揺れた。反射的に辺りを見回す。気配を感じる。追いつかれたようだ。
「行くか」
杖だかメイスだか槍だか、いまだによくわからない武器を握り締めた。レイAはわずかに翼を広げた。
再び、船体が揺れた。激しい上下動だった。
しかし、レイAは何もなかったかのように、エアロックまで歩いていった。




