表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
WHITE BREATH  作者: JIN
2/2

FILE1-2

彼女が何をしようとしているかは、誰が見ても一目で理解するだろう。


不思議と流れる、重苦しい、無機質な雰囲気。


張りつめた空気の中、僕は嘲笑するように鼻を鳴らした。



「それとも・・・とめて欲しいのか?」



突き抜ける寒風から逃れるように、両手をポケットにつっこむ。


彼女の目を見ていれば、"その"可能性が無いことは明らかだった。


別に、挑発しようと思ったわけでは無い。

それに対してメリットや意義を見出したわけでも無いし、勿論、他人に干渉する趣味なども毛頭に持ち合わせてはいない。



ただ単に・・・


僕の唯一気に入っている場所に、"不快"なものがいたこと。



それと、"下らない"


そう思っただけだ。



「本当は飛べないとか思ってるわけ・・・?」



足下から視線を外し、ゆっくりと僕の方を振り向く。


真っ向から見た彼女の顔は、端正で、はっきりと"美人"のカテゴリーに入るようなものだった。


流れる黒髪に細い輪郭、すらりと伸びる高い鼻に、ぷっくりとした瑞々しい唇。



そして・・・


真っ直ぐに僕を見抜いてくる、大きな瞳。


深く、そして、そこには何もなかった。



幾度となく遭遇してきた、漆黒の、"絶望"という鈍い光。



そう、何度見ても・・・


僕はそれが、大嫌いだ。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ