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オレはラッパー…歌歌う歌歌い  作者: 双鶴


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3/5

矛盾のリリック、心のビート

優しさと怒りが交差する

音の中で自分を探す

「俺は誰だ?」と問いかける

歌歌う歌歌い、叫びながらラップする


---


《叫歌・弐》がネットで話題になってから数日。

再生数は急激に伸び、音楽系の掲示板やSNSでは「ジャンルを超えた衝撃作」として取り上げられ始めていた。

ラップのリズムに乗る咆哮。

メタルのギターに絡む語り。

それは、誰にも真似できない“矛盾の音楽”だった。


響は、地下室でその反響を見ながら、複雑な感情に揺れていた。

嬉しい。

でも怖い。

自分の“叫び”が、昼の自分を侵食し始めている。

ラッパーとしての仮面が、少しずつ剥がれていく。


ある夜、響は新しい音源を録る。

タイトルは《叫歌・参》。

今回は、ラップのリリックを意識的に混ぜた。

「Yo、俺は叫ぶ、でも優しさもある」

「怒りの中に、光を探す」

その言葉は、響自身の“矛盾”をそのまま音にしたものだった。


翌日、スタジアムの控室で、同僚DJのリョウが再び話しかけてきた。

「なあ響、最近の《叫歌》、ラップ混ざってきてるよな。あれ、もしかして…」

響は、笑ってごまかそうとしたが、リョウの目は真剣だった。

「俺、気づいてるよ。あれ、お前の声だろ?」

響は、言葉を失った。


リョウは続けた。

「俺は、あの音楽、好きだよ。ラップでもメタルでもない、“響の音”だと思う」

その言葉に、響の胸が熱くなった。

誰かが、自分の“矛盾”を受け入れてくれた。

それだけで、少しだけ救われた気がした。


その夜、響は地下室でマイクを握りながら、初めて“自分の名前”を叫んだ。

「風間響だ。俺はラッパー、でも叫びたがりだ!」

その声は、録音され、ネットにアップされた。

タイトルは《叫歌・響》。

それは、彼自身の“告白”だった。


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