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太陽系戦争 (The Battle of Solar)  作者: 古加海 孝文
第一章 他人(ヒト)の造りしモノ
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第一章 他人(ヒト)の造りしモノ(8)

    二〇六二年七月

    日本アルプス地下某所


 その空間には何十人もの作業員が、広い地下を行き来していた。

 実際の作業員は千名を超えており、その他物資の搬入などといった外部委託も含めると、一万人近くになるだろう。

 しかし、その全容を知る作業員はごく一部の者だけ。今最終点検を行っている数十名に限られている。

 その部屋の中央には巨大な装置があり、その形はまるで、前世紀の戦艦の巨大な砲身と、砲塔そのものだ。もし見る者が見れば、旧世紀の戦艦の主砲を思い出すだろう。

 砲身は一つだけだが、その長さは砲身だけで三十メートルはある。砲塔をくわえると五十メートルはあるだろう。だが幅はそれほどでもない。それに、旋回盤も無い固定された砲塔だ。

 砲身そのものは直径五十センチほどで、内径は四十四センチ。砲塔の部分も、幅は三メートルほどしかなかった。

 その砲身の先は暗闇のトンネルが広がっている。かなり長い距離である事は明白だ。奥には所々にあるトンネル内の青い光が淡く見える。航空機の誘導灯のように、点滅が先に進むように発光している。

 黄色の構内用の作業用信号灯は、今は危険を知らせるため点滅しているが、ここの作業が開始された当初は常時点灯していた。

「これより試射を行う。現場作業員は退避。繰り返す。現場作業員は退避」

 スピーカーからのアナウンスが流れると、いたる所にある黄色い回転灯が回り出す。二回だけ、大きくブザーが鳴った。

 すぐさま砲塔や砲身の近くにいた作業員たちは、近くの重厚なドアに消えていく。静まりかえったところで、ドアが重く閉まる音がそこらに響く。周囲には黄色い回転灯の明かりだけが不気味に光っている。再び大きなブザー音が一度だけ鳴り響き、黄色い回転灯の他に赤いランプが灯った。すぐに黄色い回転灯はその光を失う。

「常温核融合炉、全機異常なし。出力百パーセントを維持。現在二百億ペタワット。電磁誘導コイル異常なし。加速器異常なし。発射可能域まで残り一分」

 各種モニターを注視しながら、中央にいる一人のオペレーターが報告する。彼が今回のテストを行う主任オペレーター、木戸英二だ。

「超伝導加速器始動しました。第一から第三までのフライホイール起動開始。デュウテリウム注入開始。発射待機態勢に入ります」

 その隣にいるオペレーターが告げる。

「目標への誤差修正完了。重力、地磁気に異常なし。ターゲットマーカー準備完了。全監視装置異常なし」

 次々と報告が入るが、そのいずれも準備が整った事を示めす青いランプをしている。いくつかのモニターが、青い点滅した光を放っているトンネル内を映し出している。発射した際には、この青いランプ全てが消失するのだろう。

「補助動力用原子炉、十基全て異常なし。出力九十八%を維持。緊急停止システム異常なし。メイン動力接続。第一加速器正常値。第一次フライホイール接続開始」

 監視所兼コントロールルームに、作業員の声が木霊している。

「第二加速器接続準備開始します。第二次フライホイール接続準備。第一次圧縮機臨界へ。出力九十九パーセントから百パーセントへ。圧縮機内温度十万度で固定。磁場固定異常なし。炉心異常なし」

「補助動力接続しました。第二次フライホイール正常に稼働中。第一次加速器から第二次加速器へ接続。接続異常なし。回転数正常値。現在三百から四百百に向け上昇中。上昇値異常なし。最終加速器接続開始します」

 あちこちから来る報告は、私には何の事だかは良く分からない。私が関心あるのは、この実験が成功するかどうかだ。これは軍用以外に恐らく用途がない。だから箝口令も出ている。もちろん私も外部に話すことなど出来ない。

「最終加速器へ接続完了。最終フライホイール接続。出力安定。現在出力六百五十億ペタワット。定格出力より、二パーセント増。さらに上昇中。最終加速器内温度、三十万度を突破。発射可能域まであと五秒」

「全圧縮器、出力最大。補助原子炉異常認められず。フライホイール、臨界。全動力異常なし。圧力正常域。観測システム異常なし。最終加速器内百億ワット。温度、規程内。シリンダー内一億度。磁場安定装置異常なし。内部圧力三十ギガパスカル。薬室内温度二万五千度。磁場外周域、八百八十度。全て範囲内。強制圧縮機及び最終安全装置解除。射出口安全確認」

「発射可能域達しました。発射いつでも可能です」

 再び中央にいた木戸オペレーターが最後に告げた。木戸の手元から、赤いレバースイッチが飛び出る。

「これで歴史が変わる。もはや我々には、核を恐れる必要などなくなるわけだ」

 私は後ろの方で監視しながら、静かに呟いた。

 一応今回の責任者ではあるが、たとえ成功してもこの事は一切の口外を禁じられているので、家族にも話せない。成功すれば、日本の戦略が大きく変わるのに、ここまで秘匿しなければならないのか? ただ、失敗すれば我々は生きていないだろう。それだけに怖さもある。きっとこの部屋を含めて、一帯が蒸発するはずだ。

 いくらこれが最高度の特特防――特定特別防衛秘密とはいえ、成功すれば我々自衛隊には、なくてはならない兵器となるだろう。今までの弾道弾迎撃システムが、まるで意味をなさなくなるはずだ。

 確かに今から行う実験の性質を考えれば、特特防にする事は仕方のない事だと思う。最新の純国産新型主力戦闘機F―6、通称『神雷(しんらい)』よりも、遥かに有用性が高いはずだ。ただ残念なのは、ここにある核融合炉があれば、日本中の電力をまかなえるのではないかと思う事。特に夏場の電力不足は深刻だ。

 原発の再稼働は、あの教訓からしばらくして、いくつかかろうじて認められたが、それでも結局は全て廃炉になった。今稼働している地上の原発は、あくまで実験用の物が数機だけ。

 そして、エネルギーの供給は相変わらず外国に頼ったまま。中東からの石油依存度こそ減ったが、だからといって安心出来る状況でもない。

 メタンハイドレートの採掘は、思ったよりも成果が出ていない。何よりコストが高い。そして日本中の火力発電所はそろそろ運用限界でもある。修繕をいくら繰り返したとしても、真新しい発電所に比べれば劣っている。かといえ、電力需要を考えればむやみに閉鎖も出来ない。

 重水素核融合炉もそれなりに稼働が始まったが、建設コストが高い。出力こそ高いが、コストの問題で建設が思ったように進んでいない。まあ、本来発電所建設に回される補正予算が、このような形で使われている訳だが……。

「国防だけではありませんよ。これで色々な事が可能になりますから。それにこれは次世代の核融合発電にも応用できるらしいです」

 その横にいた、五十代のスーツ姿の男が言う。彼の場合、一体何を考えているのか見当がつかない。現政府に深く入り込んでいる官僚の一人で、極めて優秀だとは聞いている。専門分野も多岐にわたると聞いていた。『スペシャリストでさえ敵わぬジェネラリスト』などとも影で呼ばれているし、実際本人も知っているはずだ。

「総員、対ショック及び対閃光防御」

 スピーカーから流れた人工音声と共に、目の前のガラスが瞬時で黒くなる。そしてシャッターが降りる音が聞こえた。シャッターはチタン合金で出来ているらしいが、暴発すればとても耐えられないだろう。全員の目が、モニターに映し出された砲身に注目する。私はあらかじめ配布されたサングラスをした。明るいはずの室内が、暗く見える。

 そもそもシャッターとはいえかなり分厚い設計だ。二重になっているシャッターはそれぞれ二十センチもの厚さがある特殊チタン合金。これを突破して光が見えるとすれば、恐らく爆発以外にない。そうなれば生きてはいない。

「試作プラズマ荷電重粒子砲、発射!」

 木戸が告げると、スイッチを握る。

 瞬間、金属の悲鳴のような大音響が響きわたる。まさに金属の絶叫。思わず耳を塞ぎたくなる。部屋は防音になっているが、それをまるで気にしないかのような轟音。いや、悲鳴……。

「発射成功しました。射出時間ゼロコンマ一秒。ターゲットへ命中。現在砲身を冷却中。砲身温度、摂氏一千二百度。砲口内温度二千九百度。現在液体窒素で急速冷却中。想定温度内です。各部点検中」

 木戸の隣にいたオペレーターがホッとした顔で告げるた。砲身を映し出しているモニターには、湯気が立ちこめている室内が映し出されている。そして砲身が赤くなっているようにすら思える。特殊合金とはいえ、やはりこれだけの高温では負荷も高いのだろう。この出力では、連射は出来ないという事だ。

 ここで失敗したら、我々は誰一人生き残っていなかったはず。それだけに、私も思わず安堵してしまう。

「ターゲットの状態はどうか?」

 興味深げに聞く。問題はターゲットがどうなったかだ。それ次第で、これが兵器として有用なのかどうかの分かれ道となる。

「お待ち下さい……観測値出ました。超々硬特殊チタニウム合金を全長百キロ全て貫通。照射部分は蒸発している模様です。目標点を過ぎて、地殻にまで到達しています。レーザーの観測では、推定到達距離二百五十キロです。正確な数値は今しばらくお待ち下さい」

 木戸の返答に思わず恐怖すら覚える。

「凄いな……小口径である程度予測していたとはいえ、大気中でこれか。宇宙空間で使用すれば、相当な遠距離砲撃ができるな」

 驚きを隠せずに言うしかなかった。しかし、あまりに威力が強すぎる。

「実験用の超々高出力大型常温核融合炉と、特注品の圧縮器とフライホイールなので、実際に兵器に搭載するとなると威力は落ちますよ? それに、これではあまりに大型で実用性に難があるかと」

 スーツ姿の男が告げてくる。さすがに、この結果が何を意味するのか、理解したのだろう。もちろん欠点も。

「ミサイルや戦闘機を落とすのに、こんな馬鹿でかい装置はいらんよ。今ある小型核融合炉から、エネルギーを調達できるだけで十分なはずだ。短距離の迎撃なら、この技術の応用で通常のエンジンでも可能かと思える」

 こんな大がかりな装置は、とてもではないが実用的ではない。エネルギーを供給する核融合炉一つのサイズだけで、大型護衛艦一隻分はある。それが四器。他のを含めると、全長だけで東京タワーの長さを超える。アメリカの空母サイズの砲塔システムなど、役に立たない。横幅も二百メートルは超える。とてもではないが、実用性に欠ける。いや、実用性はない。

「まあ、確かにそうでしょうね。でもそれなら、今あるレーザーカノンでも十分では?」

「レーザー単体だと、大気中での損失率が高い。せいぜい届いて有効射程は五キロだ。それでは遠距離の防御に不安が残る。そしてもう一つ、水中では効果が望めない。しかしこれなら、理論的に小型核融合炉でも大気中を百キロ損失なく到達させ、さらに破壊力は抜群なはずだ。前回の小型テスト機からもそれは分かる。コストが問題になるがな。しかし、今回の実験で色々と改良も出来るだろう。衛星からのミサイルサイロ破壊にも使える。大型艦船に搭載させれば、この威力も期待できるかな? まあ、それは無理だろうが。潜水艦に搭載させれば、敵艦を葬るのに魚雷は必要ない。無限の魚雷を搭載したのと同じだ。だからとは言え、今ある物を全て置き換えるなど意味はないだろうが」

 まあ、こんな物を搭載したら、個艦防御が出来ないだろう。しかし、それは今言うべき事では無い。彼はあくまで事務方。しかも軍とは全く関係がない。いや、全くではないか。しかし限られているのは確かだ。当然、伝えることも制限する必要がある。

「トリチウムの荷電粒子を発生させ、それをナトリウムプラズマ膜で覆う事が功を奏しましたね。確かにこれなら、大気中でも遠距離射撃が可能でしょう。プラズマ膜で覆う事が出来なかったら、危なくて使えませんしね」

 もし今使った荷電粒子をそのまま大気中に放てば、大量の放射線が出てしまう。使い物にならない。被爆を考慮しなければ良いが、それは味方に『死ね』と言っているのと変わらない。もちろんそんな事は出来ない。荷電粒子とは言っているが、放射する時には反物質化している。

 命中した場合は、さらに反物質による対消滅が期待出来るので、質量など大した問題ではないだろうが。相手には物理的ダメージだけでなく、高放射線にさらされる。今ある防具では直撃を免れても放射線だけで死ぬのは確実。

「ああ。しかも発射速度が二十八万五千キロメートル毎秒だ」

 考えてみれば、ほとんど光の速度ではないか……。

「そしてその速度が落ちない。当たっただけで、トリチウム荷電粒子の質量が衝撃としても伝わる。問題は発射速度を受け止めるダンパーだな。いくらこれが試作機とはいえ、ダンパーの重量だけで六千トンは重すぎる。通常の護衛艦一隻はあるぞ。まあ、出力を下げれば多少は改善できるか……」

「出力の問題は大きいですね。有効な出力がどの程度か、もうしばらくテストが必要でしょう」

「ただ、不安要素がない訳ではない。我々に対しても機密扱いになっている、ナトリウムプラズマ膜の技術、一体どの様になっているのか見当も付かん。一体、どこの技術なんだ?それに単なる荷電粒子の放射ではなく、途中で反物質に変換されている。これも不明な点が多い」

 ナトリウムプラズマ膜の技術は、これを提供した三菱重工の技術チームでさえ、全てを知らないらしい。知っている者はごく一部と聞いた。本当に信頼出来るのだろうか?

 こちらの技術チームが解析してみたが、ナトリウムを一度陽子と電子に分離しているような反応を示していることが分かったのが限度で、それ以上のことは何も分からなかった。完全にブラックボックスだ。

 問い合わせたが、メーカー側さえ分からないのだから、どうしようもない。開発チームの者が情報を提供しないそうだ。そんな事あるのだろうか?

 ナトリウム自体は原子レベルでの分解後、陽子と電子を結合しているようだが、それもよく分からない。そんな事をするのであれば、最初からナトリウムイオンなどを使用すれば良いと思うのだが……。それは素人考えなのだろうか? もしくは反物質化する為に必要な処置なのかもしれない。

「確かにその不安はありますね。しかし、この威力は凄いとしか言えません。光速の九十五パーセントで発射していますからね。通常の衝撃ダンパーでは役に立たないでしょう。何よりすごいのは、真空中でなくてもこの速度が出せる事ですよ。真空なら、もう少し速くなる可能性もあります。まあ、僅かでしょうが」

「しかし、これでミサイル防衛に光が見えた。今までのような弾道ミサイルを迎撃ミサイルで墜とすような方法だと、確実性に劣るが、これなら確実だ。レーザーだと、近くに接近するまでは見通し線の影響で手出し出来ないからな。宇宙からの狙撃にも距離的問題がある」

「これを搭載した衛星を、軌道上に打ち上げるつもりですか? 宇宙での兵器運用は禁止されているはずですが?」

「それは知っているが、アメリカやロシアがやっている事を形を変えてまねるだけだ。もちろん秘密裏に進めるが、表だって反対はしないだろう。それにアメリカは宇宙艦隊を設置する。事実上あの条約は無意味となっている。とりあえずは試作の小砲径で構わないと思う。安全を確認しながら宇宙での試験を繰り返すのがベストだろう。あと、さらなる小型化に成功すれば、試作として戦車にでも搭載してみたい。距離はさほど必要ないが、この威力なら今までの戦術が変わる。機銃の代わりや主砲のサブ兵器として期待できるだろう。さすがに直線でしか撃てない以上、戦車の主砲と置き換えるわけにはいかないが。しかし、水際での防衛戦には役に立つはずだ。無人戦闘車両にこれを装備して海岸に並べれば、上陸は困難どころか、ほぼ不可能だ。それに、新規で建造中の宇宙艦の事もある」

「そうでしょうね……」

 スーツ姿の男がモニターを見る。モニターには、冷却が完了した砲身が映し出されていた。砲身からは、今もモクモクと湯気が立ち上っている。砲身と砲塔の付け根側はまだ赤みを帯びていた。

 新しく新設される日本の宇宙艦隊。まだ試験の域を出ないが、将来はその技術が必要になるはずだ。

 今回建造された(ふね)はどれも試験艦として登録している。いくら海自の技術があるとはいえ、宇宙では事情が異なる。そのためにはあらゆる試験をまずしなくては。

 シャッターが開き発射機があらわになったが、大量の湯気ではっきりと見えない。強制換気装置が動いているはずだが、それでも排出が間に合わないのだろう。それに強制換気装置とはいえ、地上に擬装させた地熱発電所にも限界がある。

「今度配備される新型の宇宙艦にも、いずれ主砲として搭載させたいな。宇宙なら主砲の方が使いやすいだろう。主砲は換装可能なように設計されている。アメリカはレーザー艦隊を宇宙に作ったが、我々はさらにその上をいける。今後建造する宇宙艦にはこれを標準搭載したい。それと、現在運行中の物もだ。次回改装時になんとかならないものか……」

 思わず顔に笑みが漏れていた。それを見たスーツ姿の男は、近くの赤い電話を取る。誰かの直接回線だが、我々は一切知らされていない。何より、彼の認証カードや生体認証がなければ電話すら出来ない。まあ恐らくは官邸かそれに類する所だろう。

「実験は成功です。これで我々は例の事にも対処できると思います」

 男は電話の相手に手短に言う。他にも何か言っているが、電話の相手が誰なのかも分からない以上、詳しい事は分からない。

 しかし、相手が政府高官であることは容易に想像できた。何より、電話は直通の盗聴防止電話だ。そして厳重なセキュリティ。やはり首相だろうか?

「分かりました。急ぎ、そのようにさせます」

 男は電話を切ると、再び私の所に来る。どこか笑みがこぼれていた。

「これを何としても航空自衛隊宇宙部門に配備するよう、総理からの伝言です。予算は付けてあります。それと、数ヶ月以内に航宙自衛隊が新設されます。残念ながら、海上や陸自、空自は後回しです。さすがにそこまでの予算はありませんので。おそらくあなたが最初の幕僚長に任命されると思います」

 相手は総理か。直通でかけられるということは、何かを予期しての事か? それに航空自衛隊から切り離すにしても、あまりに対応が早すぎる。

「やけに手際が良いな。何か隠しているのか?」

「今は言えません。しかし、時期が来たら必ずお話しします」

 そう言うと、男はそこから立ち去っていった。

「嫌な予感がするな……」

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