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久男は全霊力を解放していた。

久男の霊力が青白いオーラとなって放出されている。

(特定探索!)

久男がそう念じた時、オーラが一瞬で辺りに散らばって行った。

これは久男の霊術である。

霊力のあるものはそのレベルに応じて様々な力を使うことが出来る。この力を使うことで霊能力者達は除霊や霊視などを行うことが出来るわけだ。 久男が使ったのも霊視の一つではあるが、この霊視は記憶した霊力をピンポイントで探し当てるという超上級霊術である。

しかし、

「おかしい……翔馬の霊力が見つからん」

「なに!?見つからんじゃと?お前の探索はいかなる結界でも妨げることのできんはずじゃろ?」

「そんなことは分かっとるわ!」

久男が全盛期の時より霊力が劣っているとは考えられない。何故なら霊力は年齢に関係なく、生きている限り上がることはあっても基本的な能力が下がることはないのだ。

だからこそ、焦っていた。

「一体どこにいるんじゃ。」

どうすればいい…。

しかし久男はこの状況を打破する方法を思いついていた。

「特定探索!!」

久男は検索範囲を神奈川県全域に広げた。


「翔馬遅くないか?」

ケイドロを遊び終わり、真人はみんなにそういった。

正確な時間は分からないが、あれからもう30分近くはたってる。

「俺、翔馬探しにいくよ」

「え!?真人も林の中に入っちゃうの??」

「だって心配だろ?ボール取りに行っただけなのにこんなに時間掛かるなんておかしいよ」

真人はそういうと林の方に駆けて行く。

「真人お化け怖いんじゃないの!?」

「そんなの言ってる場合かよ!そんなの走って逃げれば大丈夫だ!」

強がってはいるが真人の声は震えていた。

真人は林の中を恐る恐る確認して、声をかけた。

「おーい翔馬ー!もうボールなんていいから戻ってこーい!」

しかし返事は帰ってこない。

仕方なく中に入ろうとした時、真人はあることに気づいた。

「なあなあよっちゃん」

「え?なに?」

「この林、すぐ向こうに繋がってるんだけど……?」

「え?どういうこと??」

確かに真人のいうとおり、林は入って少しすると抜けられ、その先の民家の裏へと続いていた。

どうやらこの林の噂は子ども達を民家にイタズラをさせない為のものだったらしい。

「あ、あれは……」

民家のそばには真人が蹴ったボールが転がっていた。

しかし、そこに翔馬の姿はなかった。


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