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「!?」
お茶を飲もうとしていた久男の手が止まった。
「どうかしたか?」
久男の体は震えていた。
「これは……、一体なんじゃ……」
久男に握られたお茶は、赤黒く染まっていた。
「こ、これは……!」
「翔馬……ッ!!」
「何だろうここ?」
翔馬は鳥居をくぐり階段を登っていた。
翔馬はまだ小学一年生、ボールを持って行こうと思ったがそこは好奇心が勝った。 この先に何があるのか知りたくなったのだ。
「これどこまで続いてるのかな~。よし、ここは俺の秘密基地にしよう!今度真人たちも呼んでみんなの秘密基地にする!」
翔馬は何だか楽しくなってきた。
「あ、もうちょっとで着く!」
かなり長い間階段を登っていたが遂に階段は残りわずかとなっていた。
「3!2!1!着いたー!」
「ってあれ?」
そこには何もない空間が広がっていた。