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12月 大晦日

 こたつに入って、みかんをむく。


 テレビでは紅白をやっている。


 今年も普通に始まった。


 なんだかんだ、毎年見てる気がする。


 司会が挨拶して、知らない若いグループが歌って、ベテランが出てくる。


「うわ、久しぶりに見たなこの人」


 ちょっと声量落ちたか。


 まあ、そりゃそうか。


 何年やってるんだろ。


 また歌。


 やけに豪華だ。


 最後だからかな、と一瞬思って、別に関係ないかと思い直す。


 年末はいつもこんなもんだ。


 みかんの皮が山になっていく。


 外は静かだ。



 時計を見る。


 もうすぐ十一時。


「……あ」


 思い出す。


 最後くらい、行っとくか。


 近所の神社。


 上着を羽織る。


 鍵をポケットに入れる。


 テレビはつけっぱなし。


 誰かが歌っている。



 外に出る。


「さむっ」


 息が白い。


 さすがに年末だ。


 静かな道を歩く。


 遠くで除夜の鐘の試し打ちみたいな音がする。


 鳥居が見える。


 昼間と同じ神社。


 誰もいない。



 賽銭箱。


 財布。


 百円玉。


「……まあ、これでいいか」


 落とす。


 鈴を鳴らす。


 手を合わせる。


 目を閉じる。


「……今まで、ありがとうございました」


 それだけ。


 十分だろ。



 スマホを見る。


 12/31


 23:59:58


 59


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