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不運ですから


デズヘイムール大国は、ミットガウン共和国・ヴィルエールフ北帝国にならぶ大きな国だが、二つの国よりも大きな問題があった。


それは



「おのれ『クオン』の奴……クミョンの願いで生かしておいたというのに」


各地方で聞くのは反乱者共の話ばかり。人々も不安で王に訴え出てくるが、王自身対処できずにイライラしていた。


「やはり、始末するしかないか」

「王様」

「おぉ、クミョンか……」

「どうか、妾のお願いを聞いてください」

「何の話だ」


美しい妻の一人、そしてクオンの姉のクミョンは悲しげに彼の横に座ると悲願するように言った。


「クオンのことを捨て置いてください……」

「ならぬ!」


王は玉座から立ち上がると声を張り上げた


「クオンもろとも反乱粒子を討伐せよ!あやつらの味方をするものは誰であろうと一緒だ!生かす必要は無い、殺せ」

「王、ご慈悲を!」

「慈愛心ならもう使い切った」


それだけ言うと討伐の命令を下すために王は歩いていった。

クミョンは涙を流した


「あぁ、クオン……どうしてなの」



その涙は何の涙だろうか……




「で、なんで隠れ場所が敵国であるヴェイ……噛んだ、ヴィルエールフ北帝国なの?」

「別に敵国じゃねーよ、俺達にとっちゃだけどな」

「我々は国籍を持たないからね、何処にでも行けるし、何処にでも行けない」


楽なのか不憫なのか……でも落ち着けないのなら不憫なのかも


「向こうもデズヘイムールが潰れてくれるなら願ったりだろうよ」

「確かに、でも向こうの人腹黒でしょう?信用できないんじゃないの?」

「分かってんだよ、んなこと」


怒んなくてもいいじゃないか


(……我々の改革が終わり次第“道具”であるユイをよこすという条件付きだがね)


ゼロは何も知らないユイを見て微笑んだ


「?」


イチルの動きが止まった。


「どうしたの?」

「ふむ」


ゼロが笑った


「さすが国境付近……争いごとに巻き込まれやすいな」

「え?」


地平線の向こうから砂煙が上がっているのが見える。


「聖女と英雄の居る国は、積極的だねえ」


見たことアルあの旗のマーク……もしかして


「ミッドガウン?」

「もともと、3大国は仲が悪いからね」


可笑しそうにゼロは腹を抱えた。全然可笑しくないし!?

旧文明の人たちは急いで隠れる場所まで移動していく、あまりの急なことで混雑し始める


「ちょ、きゃぁっ!?」


人の肩と肩にはさまれ流されていく、イチルの声が遠くに聞こえてくるよぉ~~~

もう人の身体の一部(?)しか見えない。




どん


「った!」


人ごみに追い出されて


ずざざざ~


「うわぁああああ」


斜面をすべり落ちていった。


あぁ、不運 アァ不運


「もう、やだ……不運人生」




影が、目の前に影が見えた。


「?……!!!!」


目の前の人物は


「漆黒の……方?」


聖騎士 ウォーレンス


「あ、あっはは」


ジ・エンド 私の運命

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