化けもの
「きゃあああああ」
女達も恐怖の渦中の中にいた。
「敵兵が来た!!」
マリミアは大きなフライパンを構えた。
「来るならこいやぁあああああああああ!!やったろうやないさぁーー!!」
「母さん落ち着いて!!」
へべの木まで後もう少しというところで兵士達が転げ落ちていった。
「!?」
「えーっと、イチルだ」
クナが指さす。
「呼び捨てかよ!!」
「なんでここに?」
「・・ち」
「我々オオワ出身者は義理と人情が大切だからな」
ゼロが現れツルギを構え敵を薙ぎ払った。
「言っとくがテェめらの国何ぞどうでもいいんだよ」
「ユイが好きだといっていたお主らを守らせていただく」
馬が人々の間をくぐり抜け坂を駆け上がってきた。
「クロ!?」
「クナ!助けてくれぇ」
馬が止まった。
「貴公はゼロ殿か」
「おや、国王じゃないか」
一触即発の空気を纏う。
「そんなトコでぼさっとしてるんじゃねぇ」
ばきっと敵を蹴飛ばすイチル。
「ふ、貴公と争う理由がなくなった今ソナタなどどうでもよい。さぁクロ案内しろ」
坂道を駆け上がっていった。
「ふむ」
「ゼロ、働けよ!」
「イチル、ココは任せた」
「あぁ?!」
ゼロも坂を駆け上がっていった。
「男があのようなことを言われ黙っていては男が廃る。言って参る」
「おいごら!!」
きゅいん、光の輪が現れ、そこから見慣れた人物が現れた。
「ル二ソーラ。頭領。ヴェルザちゃん」
「クナー、良かった心配してたのよ?皆様無事でよかったです・・」
「あんた城をでていいのかい?」
マリミアが聞くと頭領が答えた。
「むしろ城のほうが危ないですな、総力をあちらこちらに向けていて手薄状態なのですな」
「サァヤちゃん大丈夫?」
「あ、ヴェルザ様。大丈夫です・・神気を少し奪われただけ・・」
ざわざわ・・へべの木が風も無く揺れる。
「何?」
空の色が・・赤銅色に変わり太陽や月が完全に雲に隠され世界は闇と化した
皆が剣を止め空を見上げる。
一体何事?!
どかどかどか・・馬にのり城の中を駆け回りある部屋にたどり着いた
「神聖なる部屋に土足で入るなど、失礼ではないですか?」
「貴様は・・ストネット=アルバージン・・か?」
「ひぃ、化け物」
背中に生えるのは骨の翼・・頭にあるものは漆黒の角・・まるで悪魔
「悪魔が授けてくれた力だ、コレで私は神なった。人間などどいうちっぽけな存在なのではないのですよ!」
「! 危ない」
放たれた禍々しい気孔弾から避ける。ついでにクロの背中も押す。
直撃した馬は黒い光に包まれ肉が溶け骨だけになり、骨すらもドロドロに解けた。
「う、うへぇえ!?・・・あ、ユーキ」
クロは床に倒れているユーキのもとにいき抱き上げた。
「うぅん・・う・・クロにーちゃん」
「ほ・・良かった平気か?」
「うんあのお姉ちゃんが助けてくれた」
横に倒れているのは血まみれになっているジョエルだった。他にも桃色の女性が五人倒れていた。
「!?」
祭壇の上に眠るのは見たことのある人物だった。
「貴様、聖女をどうするつもりだ」
「決まっているでしょう、聖女っていうものは昔から生贄に適したものですよ」
「生贄にする気か」
「えぇ」
「きっさまぁああああああああああああ」
剣を構え攻めるがわけの分からない防御壁に邪魔され触れることすらできない。
苛立ちを押さえぬまま王は睨んだ。
「てやぁ!!」
斬!!
「-っぐ!?」
導師は膝をついた。
「く、貴様騎士ウォイーレンス」
「聖女と巫女に祝福されたこのツルギはきくようだな!ストネット!」
「ふふ、こんなかすり傷程度で何を威張っているのでしょうかねぇ!!」
どぉぉん!!
「ぐふ!?」
体中に禍々しいオーラを纏いストネットは笑った。
【神たる私に、叶うとでも?】
もはや、人ではない
ゼシル君いつの間にか居ないという事実w




