純粋
天は曇り
地上は地で汚れ
光は翳り
生命は破滅へと突き進む
でも救いを求めず奇跡を望み漆黒の聖女を求む。
何故求めるのか分からないまま・・
「ううむ、思ったよりも酷い有様ですな、ル二ソーラ」
「えー?ル二ちゃんわっかんなーい」
「ええい!うっとおしい、その女子のような話方やめろ!」
「・・この死臭じゃこの村でいき残っているものは居ないだろう」
「あぁ、ここももうだめでしょうな」
廃人となった村で生き残りを探していたが、二人は今回もお互い首を振って歩き出した。
「国は腐敗し国民は衰弱世界そのものが崩壊を迎える」
「全くル二ちゃん悲しいぞ」
「もうよいわ」
二人は移動魔方陣を同時に発動した。
「このままではいけない」
「分かっているけど、何もできないのが現状ですな」
お互い未来を憂いながら。
「う・・朝?」
女達は目を覚ました。
酷く黒い煙が空に向かって上っていく・・女達は町を見下ろした。
まだ町の半分しか侵略されていない、男達は頑張っているようだ
「・・うぅ、うぅぅ」
一人の女が泣き出した。
始よりも明らかに町の男の数が減っているのだ、自分の身内が・・と言う思いではなく、町の仲間が減ったことに純粋に涙した。
「うぅぅぅ」
殉死を称え女達は町の歌を歌った、それは春に豊穣を願って祭りで歌う曲だったのだが、今は追悼の歌になった。
「ユーキ頑張るよ、大きくなったら頑張るよ」
「うん、・・うん」
どうしようもならないことはわかっていた。
こんな小さな子どもが英雄となるにはあと10年は待たなくてはならない。それまでこの世界が保てるとは思わない。
どぉぉぉぉ・・ン
地響きが起こり、女達は不安に顔を上げる。
「見える、三色国旗がぶつかり合ってる・・怖い」
クナは母親に抱きついた。
「ヴェルザちゃんは大丈夫かな・・サァヤちゃんも・・」
「呼びましたか?」
「サァヤちゃん!?」
マルクムもヘイムもいた。
「どうしてココに?」
「マヤ族も戦場の被害にあっています。私は戦いに来たのです」
「戦いって?」
サァヤの目は城を見ていた。
「導師ストネット・アルバージン・・神がアイツがユイを殺したと告げました。神はもう限界です。このままでは命の灯火が消えてしまう。そうなったらこの世界そのものがお終いなのです」
『そんなことにはなりませんよ』
「!、ストネット?!」
声だけが聞こえてきた、しかし聞こえるのはサァヤとユーキとクナのヘイム4人だけだった。
「どうゆうことですか、人々がユイと出会い、戦う意欲をかき消したと言うのに、貴方は汚い力を使い、再び戦場を悪化させる!何がしたいのですか」
『汚い力・・とは言ってくれますねぇ、この力は悪魔から貰ったものですが、それに貢献してくれたのはユイの御霊ですよ』
「――― !! まさかユイを生贄にしたって噂本当だったの!?」
『聖女が余計な事をベラベラと喋ってくれたおかげで此方の信用はがた落ちで審問にかけられてしまいましたよ・・能力を使い、逆に彼女を捕らえさせてもらいましたがね』
「さいってぇー」
『そうですね、終身牢屋で過ごすよりも私の新たなる生贄になってもらいましょうか』
「させません!」
サァヤの身体が光り放った。
『おや』
「私はお前の好きにはさせない!!」
「サァヤ!」
ヘイムがサァヤの腕を掴んだ。
「駄目だ!止めろ」
―――と、電気がサァヤの体中を巡った。
「きゃぁああああああああ!!!」
「サァヤ!」
「うぁっ!?」
つかんでいたムイトにも感電した。
「力の差が・・ありすぎる」
マルクムは二人を介抱しながら呟いた。
「なんて、こと」
サァヤがくやし涙を流した。
「あいつをやっつけたらいいんだな!」
ユーキはクナの膝から飛んで走り出した。
「あ、ユーキ!!駄目」
「ユーキがやっつける!!」
坂道を駆け上がり城の門をくぐる、貴族街が見えたが何処に行けばいいのか分からずユーキは立ち止まった。
「君は、ユーキくんじゃないか」
「あ、ゼシルオジサン」
「アリミアさんは?」
「ユーキ城に行きたいの!」
「城に?」
ゼシルは考えた
(きっとこの子だけでもとよこしたんだろう・・よし)
ユーキを肩車すると歩き出した。
「連れて行ってあげるよ、そのかわり悪さしちゃ駄目だぞ」
髪の毛や目の色は父親にだが、その顔立ちは母親であるユイに良く似ていた。
そしてその純粋さも
愚かさも




