怒りの夫
「くそ!」
「うむ、困ったことになったのう」
そこらへんにある大きな岩に八つ当たりする『イチル』を見ながら『ゼロ』は長い髪を束ねなおしながら全くそうでも良さそうにいった。
「なったのうじゃねぇ!なったんだよ!よりによってミッドガウンになんかに攫われやがって!!」
注意:ユイがすっごく身近なヴィルエールフ北帝国の城にいると知らない。
「ま、先に攫ったのはワシらだがね」
「ウルセェ!!!!!」
どぉごっっ
怒り任せに殴った一発が岩を粉砕させた。
「うむ、困ったことになった」
今度は真面目な口調でそういった。
「あん?」
「のう、若造」
不敵な笑みでゼロが何かを見上げれば、何かも同じく好戦的な笑みを返した。
「ここにユイは居ないみたいだな」
イチルは首をかしげて見上げた。
「……聞いたことアル声だな。良く見えないが、誰だお前」
「……久しぶりだな確か『イチル』だっけな?」
ニィっと八重歯を見せて笑った。……それはもうはたから見ても超悪人面で。
「俺の嫁はここには居ないみたいだな」
「嫁……?あぁ、アイツ結婚していたなそういえば」
「君達、死にたくなければ、今彼を怒らせないほうがいいですな」
頭領をひょこっと顔を出してバッテンを腕でつくって逃げろと言ったが、二人は無視した。
「ソレがどうした」
「うむ、イチル」
「んだよ」
逆光が彼を照らす。
「彼は、キているらしい」
・・・・
「は?」
彼は眼を光らせた。
「ユイを攫ったやつに、容赦はイラねぇよな?」
雲が太陽を隠し、怒りに満ちた彼の顔が見えた。
「お前!?」
刃が二人を襲う
「俺のはトリューティテス!ユイは何処だ!!!」
……今、落ちてます。




