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夫と平穏

不幸の代名詞の若草ユイは異世界に来てから、その不幸さが地の底に落ちていったといっても過言ではないぐらい不幸な少女だった。

自分の力を十二分に発揮し、暗黒界エレボスの穴を塞ぐことができた。

やっぱり不幸な人生だったが

人並みのように生きることができ始め、彼女は変わりつつあった……。


「ユイ~ユイってばぁきいテェ~~~~」

「ねぇねぇ~ネーネー聞いてってばぁ」

「ユイ殿、聞いているのですか」

「ヴェルザもクナもサァヤ~邪魔なんだけど……」


ぱんぱん

洗濯物を干していく。

街中ではなく、なかなか険しい山の中に住んでいるアタシとトリュー

一年前の出来事から私達は結婚しました。


うーん、結婚早いかなー?でもちょうど20になったしナーって考えるとあたしこの世界に来てもう二年もたつのか


「ゆぃいいいいいいいいいいいいい」

「わ!?うるさい。何をそう必死になってるの?」


「ユイに構ってほしんだよ、たく、餓鬼だよなー」

「っていうクロはユイに甘えたいんじゃねーのか?」

「ばっ!?そんなわけねーじゃん!いい年して」


木のいすに座って退屈そーに此方を眺めているクロと本を嗜んでいるトリュー

父と子の風景だなぁ

……って考えたら子ども居なくても、子沢山だよねアタシ!


「君達よくもわざわざ遠いところまでやって来るよね」


「だってユイは私のおかーさんだもん」


遠くでトリューの笑う声がした。


「ネーネはアタシのオネーちゃんだよ!」


いやいや、聞いてないから


「……知り合いです」


妥当ですな!!!

って、そんなこと微塵も聞いてないのですが!?


「!」


トリューが立ち上がった


「?」


ひゅ、赤いワッカが突如現れその中を通って老人が現れた。


「頭領」


前回宿敵ル二ソーラとの魔法合戦の末に老人と若人の入れ替わり。今だ元に戻らず


「お久しぶりですな、おやずいぶんな子沢山に」

「養子にはとってないぜ」

「おや」


情報屋アリアである頭領が部下であるトリューを訪ねたということは、しごとかな?

トリューの情報屋なんでもやの仕事は何週間も帰ってこないことがある。

その間ひま……じゃなくってとっても心配


「ユイ」

「いってらっしゃい」

「違う、仕事じゃない」

「?」


子ども達も不思議そうに首をかしげた。


「じつわな、ユイ」

「はい?」

「各国がお前を狙って居る」



はい?



「各国が英雄を欲しているんだと」


いえいえ、そんな滅相も無い


「って、なんでぇええええええええ!?」


アタシの幸福の日常帰して~


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