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Ep.06 帰省ミッション(Part 1)

葵が小学生になって何度目かの夏休み。

その事件は発覚した。


「宿題、まだ終わっていない」事件である。


しかも運が悪いことに、私の帰省時期と夏休みの終盤が見事に重なっていた。


「それで宿題は何が残っているんだ?」

「えっと………」

「判らないなら学校から配られている宿題の一覧をもってこい」


持ってきた紙を元に、何が終わっていて何が終わっていないのかを一つずつ確認していく。

その結果、ほとんど手つかずであることが明らかになった。

なお、時期は夏休み後半。残り三週間を切った時期である。


「葵くん。夏休み何していた?」

「えっと………」

「ほとんど終わってないじゃないか」

「手伝ってくれるよね?」

「何故そうなる。自分の力でやれよ。宿題だぞ?後、手伝ったら私の仕事手伝ってくれるのか?」

「そうじやる!」

「そのそうじを一日しか続かなかった奴の言葉を信じるのはちょっと難しくないか?」

「じゃあご飯作るの手伝う!」

「パパに手伝ってもらうというのは?」

「パパ、昌ちゃんに手伝ってもらえって」


ここでようやっと理解できた。

弟が夏休みをこの時期に取得できるようなら取得して欲しいと言った理由を。


何かしら理由があるとは思っていたが、まさか夏休みの宿題助っ人要員とは予想すらできなかった。


「嘘だろバーニィ」

「パパ、バーニィっていう名前じゃないよ?」

「知ってる。そうじゃない」

「だから手伝って!!」


必死に頼み込むが、手伝えるものは正直言って少ない。

自力でやらなければ大人が力を貸したことを察知されてしまうだろう。

そうなった場合、弟が何かしら注意を受けることになるかもしれないのだ。


「面倒なんだが…………」

「手伝って!!昌ちゃん夏休みでしょ!!」

「お前も夏休みだろ??」


思わず返した私は悪くないはずだ。

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