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002

しばらく歩いていると

またもやゴブリンが行く手を塞いだ


今度は3体だ


「「「ゲギャギャギャ!」」」


先ほどよりも少しだけ体が軽くなったような気がした これもレベルアップ?による影響だろうか

持っている棍棒で僕はゴブリンに飛び掛かった

絶対襲われると思うし、攻撃しちゃおう


このゴブリンという生き物、あまり知能が高くないのか

不意を突いたとはいえ、棍棒を持っただけの僕でも十分に殴り倒すことが出来た


パンパカパーン また レベルが上がったようだ


レベル3

スキル:クラフト を覚えました


クラフト…? なんだこれ

あーでも 何となく使い方が感覚で分かる…道具の作成ねぇ…




3体のゴブリンから、また荷物を漁った

…それにしても この生き物は清潔にしないのだろうか

すさまじい刺激臭を放っている 正直漁りたくないぐらいだ


漁りたくはないが我慢してまたもや棍棒×3と

また小さな石をいくつか持っていたので奪い

インベントリへと収納した


僕はまたもう少しでたどり着ける建物の並びへと歩み始めた


その後は運良く、ゴブリンと遭遇せず

建物の並んでいるところへたどり着き

僕以外の人の往来を初めて見た


忙しそうに歩いていく人もいれば

果物?を並べているところで話し込んでいる人たち

棍棒どころじゃない大きな剣?を背負っている人たちも見かけた


「すごい…こんなに僕以外の人もいるんだ」


何も思い出せない僕にとって初めての人々だった

看板が目に入る


「案内係…あれ ここの文字は読めるのか ということは…僕はここの人々と暮らしていたのかな」


ひとまず、案内係なら答えてくれるかと思い訊ねてみた


「すみません、あのー訊いてもいいですか?」


「はいはい、何だい?」


恰幅のいいおばちゃんが立っていた


「ここの建物の並んでいるところは 何か名称のようなのはあるのでしょうか」


「建物の並び…あぁ 町のことだね 町は見たことないのかい?」


「え えぇ 最近田舎から出てきたばかりでして」


「ははぁ じゃあこの町にも初めて来たんだね」


初めても何も 記憶が無いから何とも言えないが

ひとまず田舎から出てきた設定にしておこう


「そうなんです 見るもの全てが新鮮で」


と その時僕のお腹が自己主張をしてきて

グゥウウウウと大きな音が鳴って恥ずかしかった


「あ その すみませんアハハ…」


「ふふっ 腹減ってるみたいだね あそこに食堂があるから 腹ごなしをするといいよ」


「そうします ありがとうございました」


僕はおばちゃんにそう答えると

空腹により思考が鈍ってきたので まずは腹ごなしをしようと食堂へ向かった


ガランガラン

食堂の扉に手をかけ 開くと扉についているベル?が大きな音を立てた


「いらっしゃい! 一人かな?好きな席に座ってくださいね」


食堂に入ると、中では数人のお客さんが食事中で おいしそうな香りがただよう料理を口に運んでいた

店員らしきお姉さんはそう言うと また奥へと戻っていき 料理をお客さんに運んでいた


僕はなるべく人と距離を取り、端の方へと腰を下ろした


「注文決まったら教えてくださいねー」


そう店員さんが言って目の前に水の入ったコップと、料理の名前が沢山書かれた紙を置いてくれた

どうやらこの紙に書いてる料理を出してくれるようだな

僕は試しに「ボア肉とセサリ炒め」を頼んでみた


「うわぁ…美味しそう…」


湯気を立てながら皿に並々と盛られた料理を出された

僕は一口食べてみると 口の中で広がる肉汁の味とセサリ?のシャキシャキした触感に感動し

夢中で残りの料理を口に運んだ

たった一品だったがそのボリュームは僕のお腹を一杯にするには十分だった


料理に満足した僕は帰ろうと席を立ち

扉に手をかけたが店員さんに呼び止められた


「あ お客さんお帰りですか?」


「え はい とてもおいしかったです」


「じゃあお会計ですね」


「お会計?」


「はい お客さんの料理は…肉野菜炒めでしたね」


「はい」


「じゃあ420ガルドですね」


「???420ガルドとは?」


「え?」


「え??」

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