013
北のトイレの掃除が終わり
南のトイレ掃除も終えて、残りはギルド内のトイレのみとなっていた。
町中へ入り、ギルドへと行く道を歩いていると道行く人がチラチラ見てきているような気がする。
ん 確かに2か所トイレを回ってもしかしなくても臭いのか…?
などと思っていると人が突然降ってきた。降りてきた瞬間まで気付かなかった。 軽装に見えるが体の大事な部分はしっかり鎧に覆われているようだ。 騎士か何かだろうか。
「団長!こんなところに居ましたか!」
「おう! カマルじゃないか!」
「カマルじゃないか じゃありませんよ 早く戻ってください副団長がお呼びです」
「むぅ そうか アイツは怖いからな…分かった タークくん!」
「はい」
「あとは一人で大丈夫だな! できればギルドの方も一緒にやりたかったが これまでのようにやれば大丈夫だ」
「分かりました あとはやっておきますね」
「うむ! 済まないがそういうことだ!! キミとは何処かでまた会える気がしている!! 精進したまえ!!」
チャンドラさんはまた豪快に笑うと足早に去って行った というか建物の上を跳躍していったが…
何者だったんだあの人 団長とか単語が聞こえたが 偉い人だったのかな。
ギルドへ戻り、さっそくトイレへ行き 清掃中の看板を立てて
清掃を始めた。
僕でもゴブリンとは戦えるっぽいから それに近い依頼を次は受けようか。
去っていくチャンドラさん ちょっと格好良かったな。
清掃を終えて、レンタル品を返していく
受け付けへ行き、何故一人になってるのか事情を話して許してもらう。
ひょっとして失敗扱いかと思ったが チャンドラさんがちゃんとギルドには伝えておいてくれたみたいだ。
無事達成ということで処理してくれた。
ふぅ よかった 今回の報酬が3700ガルド 薬草よりも高い報酬でうれしかった。
さすがにくさい思いもしながら果たした依頼が安かったら心折れていたかもしれない。
「あのー すみません 体を洗いたいんですが」
「あぁ そうですよね ギルド設置のシャワー施設がご利用できますよ 500ガルド頂きますが」
「しゃわー施設?」
「聞いたことありませんか? 体を洗い流せる装置があるんです」
「えぇ 利用したいです そんな装置あるんなら もっと利用者居そうですけど あまりいないですね」
「誰でも利用できるようにしちゃうとそうなりますので クエストを達成した方のみのご利用制限をかけてるんですよ」
なんでも魔物から取れる魔石…僕が記憶を取り戻した初日に換金したアレもそうらしい。
魔石を使い、そのエネルギーで水を湯へと変換しているらしい。
ギルドの受付横を通り、通路を少し進むとドアがあり そこへ入ると
個室のドアがまたそれぞれあった。
僕は端の個室を選び、着ていたものを全て脱ぎ、シャワールームへと入った。
このハンドルを捻ると湯が出るらしい…冷たい! うわ! つめたっ どうしよう! あれ!?
嘘だった!? などと慌てていると だんだんと暖かいお湯へと変わっていった。
気持ちいい…目覚めてから安心できることがあまりなかったけど
ちょっとこれは…中々…あ 泣けてきた
思ったより記憶が無いことを不安に思ってたみたいだ。 こんなお湯で泣いちゃうなんて
記憶…欲しいなぁ……




