エピローグ 蛇足物語其の惨 淵の方で待っています。
これで本当におしまい。お疲れさまでした。それとお叱りを受けましたので、大乱行パシフィックウォーズ!はノクターンで連載し直しました、ご迷惑お掛けして申し訳ありません。
ノクターンで見つからないとのお声を頂きました。
私、「ぼんじゃー」の名前で「X」をしておりますので、そこから御覧ください。
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ゾンビに集られたペリー艦隊が見える。
テクノラートの夢、満州国が全てを飲み込み満中日韓四重帝国を作り上げた。
共産主義に対抗し、ロシア帝国は血統共有主義を掲げ、ロマノフの血が人民の全てに行きわたる。ツァーリの血は万民の物!万民の血はツァーリの物!果て無き血の欲求が欧州を飲み込んだ。
電撃的な英独和解。英国は永遠に日の当たる場所を占拠する。骨を人を引き潰し続けても。
米ソ熱戦が終った冬の大地。経済大国日本よ収奪し続けよ。枯れた大地で価値のある物は魂だけである。
二重帝国は紛い物に膝を屈しない。天に届くまで我々は死体を積み上げる。
ソ連崩壊、デタント、雪解け、誰しもが淡い希望を抱いた90年代。忘れていたかった過去が悪夢の帳の向こうからやってきた。追いすがってくる過去から何時まで逃げていられるのだろうか?それとも過去を抱きとめるのだろうか?
この基底世界を元にして混沌が数多の世界に広がり続ける。喜劇と悲劇が混ざり会い、笑いと悲鳴が木霊している。
その先頭で振り回されているのは永山である。あの男を選んで正解だった。海千山千の政治家連中と到底やり合える人間などではない。
それでいて無慈悲で力への執着は人一倍だ。無責任な民衆その物と言える。下手に慈悲心など起こすと前の奴ように面倒な事になる。
正義も人権も歴史の整合性もポイだポイ。娯楽にそんな物は必要ない。自由は必要だ、人は自由意志があってこそ破滅できる。
大日本帝国と不愉快極まりない仲間たちは凱歌を上げ続ける。私や永山は手を貸すだけだ。
「我が主よぉ~お助け~お慈悲を~!キューバ危機に介入は無理ぃ!島ごと吹き飛びます~」
なんだ折角評価してやったと言うのに情けない。これでは神に引き上げてやるのはまだ先だな。
なぜ永山を神にとお思いだろう?足りなのだ。世界をかき混ぜてお上品な現実と正気の世界に虚構と狂気を混ぜる存在が。
世界は神聖不可侵などではない。タブーは破る為にあり、破って首を切られる役割も必要なのだ。私の様に永山の様に。神だから死なないけど。
「お慈悲を~」
我が下僕、永山が五月蠅いのでこれで失礼しよう。この大日本()帝国の物語はひとまず終わりである。
一つだけ忘れないで欲しい。私は我々は不埒で不健全でどうしようもない物語を何時でも待っている。永山の様に参加してくれると私も我々も大変に幸福である。
一緒に虚構と狂気の淵から飛び降りよう。
短編にしようと思ったんです。でも後から後から、細かい取り留めのないネタが止せば良いのに湧いて出て、いい加減止めようと思っても止まらなかったんです。全体的に取り留めのない話になったのはこのせいです。すみませんでした。




