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ノヴス  作者: じょうすけ
1/1

アカシア


師匠は言った

「お前たちは2人で1人だ」

「いつかお前たちが一つになれた時、どんな魔法をも超える魔法が使えるようになる。なぜならお前たちは、、、、」


いつも通りだ

この夢はここで途切れる

師匠はこの後なにを言ったのか

覚えていない 思い出そうとしても思い出せない

何か重要な事を言っていた気がした


なんと言ったのか本人に聞きたいがその本人がいない

師匠はどこに行ったのだろうか

消息を経ってもう2年になる

元々気まぐれな人だった

冒険家という事もあり家にいない事など多々あった

しかし2年も帰ってこない事などなかった

今頃どこにいるのか何をしてるのか気になる

死んでしまったとは思った事がない

簡単に死ぬような人ではないからだ

魔法の使えない人以下の俺たちを育て鍛えてくれた人だからだ

物事ついた頃から師匠が親代わりだった

親の存在を俺たちは知らない

たが悲しくはなかった

師匠が親としてそして師匠として俺たちを育ててくれたからだ


会いたいという気持ちはあるがどこかで楽しくやってるのならと思う


「おいシュウ そろそろ起きろよ」


カイの声が聞こえた

もうそんな時間か 日の光を浴び朝を感じる


朝は大体いつも同じ時間に起きて山を駆け上がる

帰りに木の枝を拾って朝食を作る

僕たちは山の中に隠れるように住んでいる

基本的に街には出ない

魔法が使えない事がバレれば騎士団に捕まり殺される

基本的に生まれた時に自分特有の魔法を神から授かる

しかしごく稀に魔法の使えない例外が存在する

それは人以下として扱われる

この世界ではそういう法律なのだ

だから街に出るのは基本的な自分たちで用意できないものを買いに行く時ぐらいだ

だから森の中の隠れ家にほぼ自給自足で住んでいる


朝食を済ませ少し休んでからは毎日のように武術を鍛える

魔法が使えないからこそ魔法以外の力を鍛える

師匠はそうやってこの世界で生きていく力を教え与えてくれた


そんな師匠との思い出を浸っていると

「魔獣避けが切れたから街に行くよ 準備して」

とカイが言った


街に出るのは久々だ

魔法が使えないのが万が一バレた時のために最低限の準備がいる 逃げられるようにと最低限戦えるように最低限のアイテムを持っていく

あとは師匠がくれた身隠のローブを羽織る


普通にしていればただのローブだがフードを被れば気配を感じにくくなる 

逃げ足には自信があるので逃げてローブをかぶればなんとか撒けるのだ


魔法が使えないことは普通にしててはわからないが、兵士に怪しまれれば魔石を持たされチェックされる そこでバレれば捕まるかもしれない

だからいつも安全のために念を入れて準備するのだ


街には山を一つ越え少し行けばある 

1時間ぐらいだろうか

街の入り口に門番などはいないがその街の兵士がよくうろうろしている 基本酒を飲んでダラダラしているがまともな兵士もたまにいるので怪しまれないように辺を見わたす


あいにく兵士は非番のようなので目的地の薬屋へ向かった


薬屋には色々な薬がある

そんな僕たちの目的は魔除け薬だ

畑を魔物から守るのに重要だからだ

直接出会せば対処できるが寝てる間などはどうしよもない 畑が荒らされれば食糧が減る

それが生活する上で一番大変だ

「ねぇ、この薬とかも買っておかない?」

と魔力薬をカイに差し出した

「こんな物俺らには意味ないだろ?」

カイは小声で言った 確かに少ない魔力を増強する物であって、ない物をあるようにはできない

そっと魔力薬を棚に戻して買い物を終え店を出た

あとは普段自分たちが育てていないような野菜などを見て回った


ドタドタドタ


「逃げろ、化け物だ!」「キャー!!」


中央街の方から人がどんどん走ってくる

「どうしたんですか!?」

聞いても焦る人達に声は届かない

何かがいるのはわかった

ふとカイの方を見ると目が合い2人で頷いた

「行って確かめよう」

シュウらは中央街の方に走った


中央街はボロボロだった

建物は崩れ、そこら中燃えていた 騎士たちの亡骸が転がっている

広場は煙に覆われていた

その中に異才を放つ大きな影を見つけた


その影が煙の中から姿を現した

オークだ しかもとても大きな

5mはあるだろうか しかしオークが街に来ることがあるだろうか 色々な種族が生きるこの世界だが、他の種族は人を恐れる 

わざわざ人が多く住むこんなところに現れる事があるのか

「ウオオオオオオ!!!!!」

オークが吠えた とてつもない声と迫力

体が震えた


「これ、どうしたらいいんだろ」

弱音が漏れる 確かに戦う義理はないかもしれない 騎士が戦って負ける相手に勝てるのだろうか? しかしここで戦わなければ、後で必ず悔やむだろう あそこで戦っていればこの街を守れたかもしれないと 頭の中で葛藤がある どうすればいいのだろうか、、、、、

「やるしかないよな!」

カイは前向きだった 思い返せばいつもカイが引っ張ってくれた 

「そうだな!」「行くぞ!」

短剣を構える 


「ウオオオオ!!」

オークが吠える 

「まずは足を狙って怯ませるぞ そこから頭を狙ってトドメを指す!」

「わかった!」

1.2.3.go

地面を蹴り左右に分かれて走り出す

オークが大きく棍棒を振りかざす

「来るぞ!」

ドン!

大きな棍棒が地面をたたく

地面が波打ち足場を歪ませる

しかし体制を立て直し、

「うりゃ!」「せい!」

両足を切りつけた

入った傷は浅い、

だが切れる 

肉質がそこまで固くないが致命傷になるには体が大きすぎる

「もう2.3度やるしかないか、、、」

「いくぞ!」

オークがまたもや棍棒を振り翳しそれを回避する

「おりゃ!!」「でりゃ!!」

傷口は深い 「ウオオオオ!!」

オークがかがみ込んだ

かがみ込めばそこまで高さはない

「いけるぞ!!」

希望が見えた瞬間だった


「グオオオオオ!!!!」


オークが吠えた瞬間棍棒が赤くなった

次の瞬間、棍棒は赤く鮮やかな炎を纏った

魔法 付与【エンチャント】炎


なぜ魔法が使えるのか 

魔法とは人に与えられしか恩恵

オークなどが使えていいものではない

なのにこの目の前で今起こっている

人である2人には使えない魔法

それをたかがオークが使っているのが腹立たしくもあり、そして目の前の化け物が魔法を使い始めた恐怖も感じた


「おいあれどうするよ、、、」

「流石にまずいよな、、」

2人で息を呑んだ

ただでさえ勝機の低い相手だ

それがさらに強さを得た

勝てるのか?、そんな恐怖が2人を襲った


そんな2人をオークが襲う

振り翳した棍棒が周りを焼き払う


「引くぞ!」

カイが叫ぶ 

煙の中に走りなんとか2人で燃えていない瓦礫へと飛び込んだ


なんとかバレてはいない

ただ時間の問題かもしれない

「どうする これ、、」

シュウが尋ねた

「なんとかするしかないよな そうだあれがあった気がする」

カイが何かを思い出したように話した



獣は感じた

煙の中に人がいることを

煙が薄くなり人影が現れた 1人の人影が

その人影を見て獣は走った

「ウオオオオオ!!」

すると足にベチャっとした感覚がした

した時には遅かった

止まれない 建物めがけて滑っていく


油だ 獣は滑る建物めがけて 


ドシャーン


建物とオークがぶつかり大の字に倒れた

倒れた衝撃で脳神経を起こす


「今だ!!」


その瞬間横の建物の屋根上にいたシュウが短剣でオークの眉間めがけて飛び込んだ


オークは反応できない


シュウの短剣は眉間を貫いた


「グオオオオオオ」


オークは暴れ始めた 命の危機を感じ体が動く

しかし知性はない 持っていた炎の棍棒で自分自身を殴った

油まみれの自分自身を


次の瞬間オークは火だるまになった


「グオオオオオオ!!!」


命が途切れるまでその泣き声は街中に響き渡った




「なんとか倒せたな」

「ナイス策略だったな」

2人は燃える街の中で悠々と話していた

「街の人にバレないように帰ろう 注目されれば面倒なことになる」


ふたりは裏道の方に走って行った



人気のない路地をこっそりと進んだ


「そこの2人! オーク倒したのお前らだろ!待ってくれよ!」


ふと知らない男の声が聞こえた

振り返ると本当に知らない男がいた

服装は街の人とは違う雰囲気だった


「だれですか??」


「そうだな 知らないよな 俺はアリエン お前たちと一緒の冒険家だよ」


俺たちが冒険家? と聞き返す前に


「お前たち強いな!俺は戦えるような魔法じゃないから情報屋メインで過ごしているのさ

お前たちもノヴスを探してるんだろ 冒険家はみんな叶えたい夢があるからな」


ノヴス?叶えたい夢? 話が理解できなかった


「そうなんだよ!でも最近冒険家になったからあまり詳しくは知らないんだ 知ってることがあったら教えて欲しい」


カイが気を利かせ聞きた


「そうだな ノヴスについては人並みにしか知らない どこにあるかもわからない 実在するかも知らない ただその場所に到達できれば願いが叶う そんな場所ってのはみんな知ってるよな」


願いが叶う! 今からはそう言った

本当ならばとんでもないことだ 

アリエンは続けた


「ただそれは世界のみんなが知ってるわけじゃない みんな噂を聞きてその場所を目指して冒険家になる 冒険家は政府の敵だから覚悟がありそう奴にしかその噂はで回らない まぁその噂を知ってる一般人もいるだろうが人には言わないだろうな 覚悟がない奴は反逆者にはなれないからな」


とんでもない話を聞いた

元々世界の敵である俺たちが生きる道なのかもしれない そして僕たちには叶えたい願いがある

利害は一致している シュウはそう思った


「そうだったな、で、俺たちを引き留めた理由はなんだ?」


カイは探り探り会話を進めた


「おっとそうだった それが本題だ 強いお前たちにいい情報をあげようと思ってな ユグドラシルの大森林の中にまだ未攻略のダンジョンが見つかってな、もしかしたらそこにノヴスが、、それはないかもしれないが何かノヴスに辿り着くヒントがあるかもしれない 俺は戦える力は持ってないからお前たち2人に教えてたってわけさ ほらそれがその場所の地図だ これが俺の魔法さ 一度得た情報を処理して地図などにできる その光っている場所が目的地だ 行くか行かないかはお前ら次第だが、他の奴らに行かれる前に行った方がいいかもな」


と大事な話を淡々と喋り 「またなー」といってアリエンは去って行った


アリエンが去ったのを確認した後、僕らは見つめ合った

「今の本当か!?」

「嘘は言ってなさそうだったよな!」

「本当なら叶える願いは一つだよな!」


二人は息をそろえて言った


「「魔法が使えるように!!」」


願いは一緒だった 二人にとってこの世界は生きずらい

魔法が使えないふたりにとって何よりも大切な願いだった


二人の夢の話は帰り道ずっと続いた

二人の世界に一瞬で色がついたのだった


家に戻るとカイが真剣な顔をしていた


「なあ 俺たちこれからどうする?」


考えてもみなかった ノヴスの話を聞いてから夢の事ばかり考えていた

これから俺たちはどうするべきなのか

外の世界は僕らにとって、生きにくい世界だ

魔法が使えない僕らには敵が多すぎる

でも俺は

それでも 死ぬかもしれないとわかっていても、、

それでも俺は

「俺は旅に出たい 死ぬかもしれないとわかっていてもこんなところで隠れながらのうのと生きていくのは嫌だ」


「俺も全く一緒の意見だよ 俺たちの冒険を始めよう」


「どんな最後が待っていようと、もう離せないぞ」


「ああ!!」


旅に出よう 夢を見る旅に この場所から 


「師匠帰ってきたらどう思うかな」


「師匠も冒険家だからどこかで出会うかもな」


この場所は出発点だ 生きてたらどこからだって帰ってこられるのだから 


「行ってきます」







ーーーーーーーーーー


遠い砂漠の崖の上 

名前の無い荒野 二人の男の影


「ウェルさん あそこの遺跡 また政府に先こされましたよ」


沈黙 返事はない ウェルと呼ばれる男は仰向けになり空を見つめる


「聞いてます?」


「なあ、じいちゃん 俺の世界には敵が多いよ 人は皆かなえたい願いがある それは俺もだ 本当に願いが叶えばいいのに そんな場所ならどれほど楽だったか」


黒いロングコートに長めの銀髪

カイとシュウの師匠 クロスウェルは静かにほほ笑んだ

まるで世界を憐れむかのように






























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