9、【粗暴】
「こんにちは!」
と。
さきほどの“子供プレイヤー”が、橋に向かってそう言った。「はじめまして!」と。××××
××××××××××
すると出て来たのは“カニ”だった。
××××××××××××××××××
“カニ”。ーー超・デカイ“カニ”だ。勿論“敵”だ。ステータス【表記】が、頭の上に、浮いている。【ボス】と、だけ。
だから“初見”の俺達でも、それが“ボス”だと“分かった”のだ。で。
“倒し”にかかって、敗れたのが小一時間程前の、出来事だ。勿論。小学生プレイヤーの前に出て来た“カニ”に、敵わなくとも得物に手をかけた俺達だ。ーーだが。
「あっ! 駄目だよっ」と、止められたのだ。
“小学生グループ”に。××××××××××
「は?」 「え、だって………」
と、うろたえた俺達…………けれど。“黙って観てて!”と。言われたのだった。××××××
“子供”はカニに対面していた。そして、
「“ディープアンドシー”へ、行きたいので、通っても良いですか? 」と、カニにIDカードを、提示していたのだった。……………………。いや、なんで???
「……………………門番…………?」と、俺達はつぶやいた。けれど、
「門番いうより……w」と、
「あ〜あれはですね、まあ、通称“先生”と、言いまして、ですね……」と。
「………………カーニバル、さん? クールラッシュ、くん?」と、俺は力なく、彼らに問い掛けたのだ。この状況を、だ。
クールラッシュ君が、答えた。
「あの“蟹さん”は、“礼儀作法”を教えてくれる“先生”ですね」と。“挨拶がきちんと出来ると、”
「次回からは“顔パス”で、通れます」ーーと。“皆、”「通ってるでしょ?」と。××××
確かに、通ってるよ。×××××××××דそれから”とも、彼は言ったが。
「……………あ〜つまり」と。
………………なに?
その時だった。「あっ!」と、聞こえた。そしてそれは起きたのだ。
「ちょっ! “A-tu.”さっ」と、クールラッシュが一瞬叫んだが、無駄だった。掻き消されて。
それはひとりの、プレイヤーだった。橋の上の子供達プレイヤーへ話し掛けたと思ったら、子供達は退いた。そしてその後だった。単純に云えば“攻撃”だった。“蟹”に向けての。
無駄だと“MONSTER.”は叫ぼうとした。勿論其の仲間もだ。けれどそんな隙は無かった。そして、終結していた。“爆音”の、後で。
なっ、なっ?!と、“MONSTER.”は困惑したのだ。
そして困惑の中で、クールラッシュ!が、MONSTER.達へ、言葉を掛けた。
「あ〜えっと………」と。「あれも、“有り”です」と。勿論mistakes carnivalと、タウングランが補足もした。
「無し寄りの、“無し”だろ、あれは………」と。
遠くの様な“幻覚”の様に、プレイヤー“MONSTER.”の耳に届いたのは、其のプレイヤーと小学生 (※らしき)プレイヤー達の、遣り取りだった。
「すっご、魔法凄っ」 「あ〜“初見”だけどな?」と。
「……初見…………、えっ! はじめて“使った”のっ?!」と。
「“あれ”は、な」と。
「“魔力”値数値、高いのっ?! “ディープ&シーショップ”さんっ?」と。