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前の世界で運営者に消されたNPC姉妹が新しい世界で生きて行く  作者: あいか
序章 この世界で妹と再会するまで
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6話 新たな出会い

いつもありがとうございます。

プロットで作った流れが複数あるのですが、そのうちの一つです。

機会があれば、他の展開も書いていきたいです。

基本主人公目線となります。


図書室で再度調べ物からです。


朝食を食べ終わるとすぐに図書室へと向かう。

私の自由な時間は残り短いから。

後1年ぐらいから、様々な教育が始まり貴族の生き方を教え込まれるようです。


「きょうは、このくにのれきしを、あつめてください」


「畏まりました」


あの話を信じるなら歴史や情勢が分かれば環境をもっと知る事ができるはず。


「歴史関係はこの本のみとなります」


「ありがとう」


一冊だけだったが、そこそこ分厚い本だ。

私は本を頑張り読む事にした。

読んでいると、自然にふむふむと言葉を出して頷いてしまう。

時折恥ずかしくなると、じっとシャーリーが顔を見つめ続けていた。


「あの、みつめられるとよみずらいです」


「どうか、お気になさらず。お読み下さい」


視線がとても痛いです。

シャーリーは時折、私をじっと見る事がある為、そのまま本を読む事にした。


国の歴史と書いてあるのに、肝心な誰が国を作ったとかが曖昧にしか書いてない。

後は周りの国を吸収して大きくなった様だが、これも曖昧な書き方だ。

まるで検閲されたような感じがする。


時折遺跡ダンジョンから魔道具や魔法武器などが出る事などもわかった。

地図があれば大体のダンジョンは把握してる為、地図を探すが存在してなかった。

シャーリーに聞いても地図はないと言われました。

どうも地図は国が保管してるらしく個人で持つ事ができないらしいです。


今日は夜試したい事があるので、これぐらいにして帰ろうと思った時だった。

急に頭が痛くなる。

私は両手で頭を押さえたが、意味はなかった。

い、痛い、何これ


「お嬢様、大丈夫ですか」


「あたま、いたい…」


何とか声を出したが、それ以降は唸る様な声しか出せなかった。

これが、あの時言ってた頭痛なの…

痛みで何も考えれないよ。

誰か助けて。


私は気がつくと部屋で寝ていた。


「よるになってる」


窓を見ると夜という事がわかった。

どうやらあの後、意識を失った様だ。

あの痛みが、頻繁に発生するとこころが折れそう。

もう発生しないと思い忘れる事にした。


「お嬢様、目が覚めたのですね。お体に異常はありませんか?」


「もういたくないから、だいじょうぶ」


シャーリーはずっと側に居てくれたようだ。

何故か頭はスッキリしていた。

シャーリーはお母様とお父様に報告をするようで出て行こうとした。


「もうすこしねるから、このままねさせて」


「戻りましたら、ご様子を見守り致します」


そう言うと部屋から出ていった。

シャーリーには悪いけど、私確認する事をしないといけないの。

魔物に使うデコイ魔法、これなら私の姿を映せるそう思い使う事にした。

発動する時の表情が、コピーされるので目を瞑りつつ頭でイメージをする。


『成功!。この魔法は強い衝撃を受けなければ解除されないはず、寝てるフリなら騙せるから安心』


私は窓からこっそりと飛行魔法で出て行く。

頭も冴えて試したい事を、今すぐにでもやりたい為だ。

前に使った広場に降りる。


『この世界の下級魔法を発動させる!』


そう意気込むが、上手くできない。

魔法発動前に魔力が消えてしまうのだ。


『何が原因なんだろ。やっぱ精霊?が魔法にしてるのかな』


精霊となると魔力感知ができた以前の体なら見つけやすいが、この体では探すのは無理そうだった。


『精霊、精霊、精霊…あっあれ、使えるかも』


収納魔法を使い私は、あるアイテムを思い浮かべる。


『あった、これだ。私の杖』


私は収納魔法から取り出したが、重くて持てない為、浮遊魔法で浮かばせた。

一緒に戦った記憶は作られた物だが、懐かしく感じる。


創世の杖。

世界樹の枝を使用して作られた伝説の杖。

先には大きい宝玉が付いていて、周りに6つの色をした珠が常に飛び回る。


私のクエストから製造できるけど、1人も完成まで至らなかった通称、要求多すぎ無理ゲー装備とプレイヤーはいつも呼んでいた。

飛んでる珠に精霊が宿ってるから、これなら姿見えなくても念話できそう。


『さぁ、創世の杖に宿る。我が、契約精霊よ。呼び声に答え顕現せよ。風の精霊シルフ!』


緑の珠が光り辺りの空気が、変わるように感じる。


『ちゃんと出てきてる?』


姿は見えないけど、うっすら光りアピールしてくれた。


『マスター、姿変わりすぎて戸惑ったよ。魔力もずいぶん少なくなったし、僕の姿も見れなくなってるし』


緑の光が、私の周りをぐるぐると回っている。

発光できるとは、今初めて知った。


『色々あったの。ちょっと力を貸してほしいのよ』


『僕が出来ることは限られるけどね』


『細かく説明すると長くなるから省くね』


私はそう言うと今までの流れを簡単に説明した。


『大体、わかったよ。ちょっと周りの精霊に聞いてくるから待っててね』


精霊は姿こそ普通は見えないが、どこにでも存在している。

私はその間、魔法が全然使えない気持ちを抑えきれずにやってしまった。


少しなら大丈夫だよね。きっと大丈夫。


『サンダーブレイク!』


指定した場所に高威力の雷を打ち込む中級魔法だ。

近くにある岩を粉砕して、喜びジャンプしてる他人から見たらやばい子状況。

久しぶりに高威力の魔法を使った事もあり

テンションが高くなり、近くの岩を壊していく。


『マスター、戻ったよ。近くの精霊驚いて逃げてるから、それやめてよ』


指摘され我に帰る。


『ごめん、つい気分が高まったよ。それで魔法の仕組みどうだった?』


『精霊が力を貸して、魔法を発動するのはウソだね。誰もそんな事してないってさ』


『やっぱり、そうなんだ。なら、なんで私は使えないのかな』


『おそらくだけど、発動に使う魔力が多すぎて魔法が構成される前に、魔力が飛散してるんだと思う』


『できる限り少なくしてるのに、あれでダメなのどうすればいいの』


地面に両手をつけて、落ち込むポーズをなんとなくする私。


『強い魔法使えるし、それでいいんじゃない?』


『なるべく目立ちたくないの。目立つのはマリエルの役目だから』


『あー、あの規格外ね。あの子は普通にしてるだけで目立つと思うよ』


人の妹を規格外とかひどい精霊め。

ちょっと魔法使うと、地形が変わったりするぐらいなのに。


『まぁ、普通に練習するしかないね。誰かに聞いたら教えて貰えば?』


『お母様はまだ早いって言うし、そんな人いたら教えてほしいよ』


『そこでずっと見てる子とか多分魔法使えるよ』


そう言われた瞬間ハッとした、いつから見られていた。

後ろを向き、指摘された場所を見ると、確かに木からこっちを見てる子がいた。


「そこにいるひと、でてきてください」


そう言うとビクッと体を震わせて、木からゆっくりと出てきた。

見た目は年上の様で、身長が私より高い女の子だった。


『魔力もそこそこあるね。魔法使える子だよ。魔女らしく利用したら?』


『利用とか言わない。むしろ見られた事がまずい』


女の子は怯えつつこちらへ近づいた。


「あの、いつからみてました?」


「えっと、岩をガンガンしてる所です」


1番ダメな所だった。

どうしよう。

記憶消去魔法があれば…

殴るとか、ダメだ。

と考えを巡らせていると


「凄いです。あんな魔法見た事なかったです。」


「えっ」


「私は魔法は使えても命中率が悪く、夜たまにここで練習してました。あんなにガンガン当てれて、しかも見たことのない魔法。」


「きょうみたことは、わすれてください」


「絶対喋りません!お願いです。私に魔法を教えてくれませんか?」


「えっ、それは」


「嫌ですよね。ごめんなさい。初めて会って、しかも年上から教えてと言われても困りますよね」


『僕はマスターが下級魔法をどうしても使いたいというなら、彼女に協力して、それで教えて貰えばいいと思うけどね』


『うーん。まぁ、教えるのは昔沢山やったからいいけど、あの世界の教え方でいいのかな』


『魔法の根本は同じだから大丈夫だよ。むしろ今伝わってる方法が間違ってるからね』


緑に光るものを見続ける私。

それを見守る彼女。

よし、私もやってやろうじゃないか。


「いいよ。でもじょうけん。わたしにまほうおしえて」


「えっ?貴方、凄い魔法使えるじゃないですか、私は初級魔法しか使えないですし、コントロールも悪いですよ」


「わたしは、しょきゅうまほうがつかえない。だからつかいたい」


「私が教えれるかわかりませんが、出来る限りはやります」


「ありがとう。わたしのなまえは、あにえす。あなたは?」


「私はリディア、5歳です。よろしくお願いします」


私が言うのもなんだけど、こんな幼女に教えてほしいと言える精神はすごい物だ。

精神力が高ければ魔法を上達し易いので、久しぶりにワクワクしてきた。


これが私と彼女、リディアとの出会いだった。

お読みいただき、ありがとうございます。


何か気になる事や、こうした方が良いのでは、とかここはダメという所など、あればコメント頂ければ幸いです。


頭痛は群発頭痛と同じぐらい痛いです。

下級魔法が思った以上に弱くて、使えないという感じです。

次回は主人公が成長していく予定です。

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