ユーカリス草原に楽園は眠る
サナさんが死んでから僕達は街に向かった。
会話もなくただ歩いた。サナさんは
初心者プレイヤーの狩場である草原に埋めた
「死者、死者の薬は要らんかねぇ~~」
「レイト──死者の薬だって。僕行ってくる」
「おい、キング待て!」
怪しげな商人が絨毯を広げて何かを売ってる
薬・・・? そんな感じのばかりで
どうにも危ない感じだったけど、それでも!
「おや、お客様何をお求めで?」
「死者の薬── どんな物・・なんですか?」
「おやおや、中々良い眼をしてらっしゃる
これは死者を喚ぶもの正確には魂を肉体へと
還すモノ、道徳や理を無視した行い しかし」
「たまに貴方の様な御方がこれを買っていく
友人を助けたいとね。ほほほ、どうでしょう」
「・・・・貰います」
「おい、キング! 明らかに怪しいぞ
肉体だとか魂だとかこれじゃカルトと一緒だ!」
「カルトでも悪魔でも天使でも神様でも!!
何でもいいんだ、僕は・・僕は救えなかった」
「だから、何かに縋りたいんだ! もう・・
僕にはこれだけだよ。今、出来ることは!!」
「おい、キング── じゃあ死体を掘るのか
サナさんは彼処で眠ってるんだぞ!!
あの人を掘り起こして何をするんだ!?」
「薬を飲ませるのか? 死んでるよ・・
あの人はもう死んだんだ、受け入れろよ!!」
「受け入れてないのは君じゃないかっ!!
サナさんを助けるける方法があるんだって」
「そう..聞いたら助けるのが普通だろう!?」
「───ッ ・・・好きにしろ!」
「ふふふ、いいんですね・・・・?
死者を生き返らせること、・・後悔しますよ」
「それでも僕はサナさんを救いたいんです
後悔はきっとする。それでもまた会えるなら」
「そうですか・・・・ これは哀れみですよ
貴方への受け取ってください。これが薬です」
「あの、お金は・・・? 」
「後で、頂きますよちゃんとね」
「それじゃあ。・・ありがとう 助けます」
そう言って、アイツ・・・キングは行った
残されたのは俺とこのセコい商人だけ
ああなっても俺の友達だ騙しやがって野郎
「なぁ・・アンタ、あの薬。本当に効くのか?」
「さぁ~て、どうでしょう? 分からない」
「どういう事だ! 騙したのか!!」
「いえ、騙してはいません ただ・・・
「・・効く人には効き効かない人も居ます
きっと、この世には永遠なんてないんでしょう
サナさん。サナさん待っててすぐに助ける!
「ほ、ほら・・・サ、サナさん───
ねぇ・・起きてよ。───うぁああぁっっ」
「やっぱり・・・・ダメなのか・・・?」
「いや、違うよ──君の法則は間違ってる
生き返ってるよ。ただ死んでるだけだ 」
「どういう意味・・?」
「魂は生きているが肉体は死んでるんだよ
良いかいこの世界では両方が生きていなければ
それは死んでる事を意味するんだよ。どうだ
「君はこの人を助ける覚悟があるか?」
「ある!」
「ふっ・・良いだろう一度だけ教えよう
簡単だよ。君の持つ肉体の寿命を分ける」
「半分じゃない75%だ、神は慈悲も与えるが
同時に優しくもないんだよ、これを渡す。」
「・・エーテリスク?」
「すまないね、アイテムとして君に渡せたら
負担も減っただろうがさっきも言った様に
神は甘くない、同時に試練も与えるんだよ」
「貴方は・・神様──?」
「それは、今はいいだろう助けないのか?
君が助けたかった人を。覚悟はあるのだろう」
「エーテリスク起動!」
う、動けない・・・・・
「あ、アアアアアア!!!!」
心臓が裂けそう、それに骨が粉々になってる
「あっ・・・・・ 」
「よく頑張った。君は友を救う勇気ある男だ
そんな男はそうは居ないよ、良い拾い物だな」
「サナ───」
「貴方は・・・だれ?」