近未来のゲーム
ハァ~~ これ大変だ・・・・
「伊吹・・・・伊吹!」
「ん?三島?」
「三島?って、お前、俺の話聞いてたか?」
「何の話だっけ?」
「VRゲームの話だよ」
「VRゲーム?」
「お前、知らないのか? 今日。
新しいVRゲームの発売日だぞ。」
「今日なの?」
「今日だよ。だからさっき一緒に買いに行こう。って言ったのにお前寝てるから」
「ごめん。」
「いいんだよ。それよりさお前も行くって事は
VRゲーム買うんだよな? だよなっ?! 」
「もちろん!」
「良かった~なくなったら駄目だと思ってさ
お前の分も予約してたんだよなぁ~ はい」
「何これ?」
「予約券、今渡しとくよ──」
「ありがと。隆司」
「いいんだよ。それよりも行こうぜ早く!」
「分かってる。その前に一回家に帰らないと
財布も今持ってないし、取り敢えず一旦帰ろ?」
「待ち合わせは何処にする?」
「VRゲーム売ってるとこ」
「アニムスね。じゃあ、またあとで」
「ほーい。またあとで」
伊吹純 自宅
「姉さん、ただいま」
「あっ純、お帰り」
「姉さん、今日、友達とゲーム買いに行ってね
近くのモナドでゲームをしてくるから
今日は姉さんとゲーム出来ないんだ。ゴメンね」
「何それ!聞いてない!」
「え?」
「だって今日は私とゲームする約束でしょ!?」
「姉さん、落ち着いて。僕は姉さんとゲームを
一生やらないって言ってる訳じゃないんだ。
今日は我慢してって言ってるんだ。どうかな?」
「分かった。今日だけよ」
「ありがとう。姉さん──」
あれ、僕って姉さんと遊ぶ約束してたっけ?
アニムス店前
「遅かったな」
「ごめんね。待たせちゃって」
「いいよ。それより買いに行こう
早く! もう待ちきれないからさぁ~ 」
「改めて事前情報を頭に叩き込んでたよ。」
「三島ってゲームでは頑張るのに勉強は・・ 」
「だぁあー! もう言うな! 分かったから
早くゲーム買いにいこうぜっ!! ほら、」
「よし。買いに行こう」
「そうだ、お前はジョブ何にすんの?」
「ジョブ何てあるんだ? 僕が聞いた情報では
昔あったRPGツクールにとても良く似た、
「ゲームって聞いたけど.....あってる?」
「そうだ、けどRPGツクールと違う所は
RPGだけじゃなくてアクションゲームだとか
シューティングゲームまで作れるってとこだな
「それじゃ、ジョブシステムがこのゲームに
どう関わってくるのか分からないよ、」
「だってアクションやシューティングまで
作れるとしたらジョブシステムは基本的には
要らないはず。それなのにどうしてあるの? 」
「そう、最初は皆そう思う───
だけどシューティングゲームやアクションゲーム
を作るのはこのゲームのオマケに過ぎない。」
「じゃあ、ゲームを作るゲームじゃなくって
──本当はRPGみたいなゲームってこと? 」
「そうだ、これはRPGゲームだ」
「そして更に面白いのが。・・・・・・・ 」
例えばシューティングゲームを作ったとする。
そしたら作ったシューティングゲームが自分や
フレンドのスキルになるんだ、まあ・・・
加えて分かりやすく言えば。この前公式では
Bloodって言うシューティングゲームの
PVプロモーションビデオが公開された──
Bloodって日本語で言えば血だから銃に
血属性のバフがかかるスキルを取得出来る。
・・らしいぜ?」
「なるほど。でも基本はRPG何だよね?
って事はさSTゲームやASゲームは例えば.
オマケの欄があってそこを押せば出来るっ事?」
「いや違う。世界中で作られたゲームがな
本編のストーリーとして組み込まれるんだ」
「なるほど。それは凄いね!」
「まあ。だからストーリーの途中でおかしな所が
あるかも知れないけど許してね?って
公式サイトには書いてあったぞ・・大丈夫か?」
「ハハ!それじゃ近くのモナドに行って
ゲームを試してみようよ? それで分かるよ」
「そうだな・・・って!まだ聞いてなかった
何のジョブにするんだって?話だったよな 」
「ん~RPGにあるジョブは一通り在るんだよね?
「ああ、在るぞ」
「じゃあ剣士で」
「剣士か~安定のジョブだな」
「三島は何のジョブにしたの?」
「俺は魔法使いにしたぞ」
「三島が魔法使い!全然似合わないね」
「別に良いだろ俺が魔法使いやっても」
モナド前
「よし!着いたか」
「うん!着いたね。」
「じゃあ、ここで開けてくれ」
「えっ?・・・ さっきのソフトを?」
「そうだ、
ソフト箱の中にメモリーチップが入ってる。」
「これだね──?」
「あぁ、それをモナドに入れて自分の名前と
携帯のメールアドレスを入れて初めて── 」
「名前とメールアドレス、」
「聞いてなかったな? 」
「ごめん。」
「それで初めてゲームが出来る。」
「なるほど。ポチポチポチっと出来たよ?」
「じゃあ、やるぞ!」
「よし!やるぞ」
「転送しています。しばらくお待ち下さい」
「ねぇ? 三島、聞いていい・・? 」
「お、なんだ?」
「僕らって外から見るとどう見えるの?」
「普通に歩いてる様に見えるぞ、棒立ちは
通行人の邪魔になるだろ、さっき入れたチップ
実は、催眠術みたいな効果があってさ、」
「なにそれ! ・・恐いね・・・・」
「いや、そんなことはないらしいぞ。
まあ・・ そんな話はやめにして、ゲームだ!
「うん!! そうだね!」
「伊吹、ここがエンド・ゲームの世界だ」
「うわ~凄いね!」
「ホントに凄いよな!」
「うん!本当に凄いね!」
「あっ!アバターを作れって言われた」
「本当だ僕の所にも来たよ」
「じゃあ、あっちの世界で待ってるぞ」
「うん!待ってて、すぐ行くから」