ヒイロ=イマカワの一人言
「西の賢者ッ──!!」
「君が怒るのも確かに間違ってない
僕は君やこの世界を壊し、殺せば良かった」
「だけど、犠牲になる人が居る
これだけはいつになっても変わらない 」
「理解はしてやる。ただしお前は殺す!!」
「前王の怨みだろう? 何時かはね、死ぬよ
原因はどうあれ死のう。ただ、今はダメだ 」
「 キング君、レイト君、サナ君、」
「君達にはこの世界を救う為に僕から
出来うる限りの特訓をさせてもらう。しかし、
「あの化け物は特訓程度では倒せない。だけど」
その言葉にそれぞれ曖昧な反応をする。
「今はゲームを楽しむといい、いまだけだ
君たちがこの世界を楽しめるのは。ここは
君達にとって戦場と化す、その前に楽しむんだ」
「西の賢者、ヒイロ=イマカワの命令だ。」
「って・・・・言われてもな、意味が分からない
なぜ、俺達なのかも分からないし
それに、プレイヤーならたくさん居る。」
「このゲームのトッププレイヤーだって
この危機なら助けてくれるんじゃないか?」
「でも、あの人は本気だったよ
トッププレイヤーでもあてにならない状況かな?
レイトは考えなさ過ぎなんだよ・・・。」
「なっ・・!」
「なら、私達は必要ないわね
トッププレイヤーに私達が勝てるハズないもの」
「キング。今は言い争っている場合じゃないわ」
「ヒイロさんは最後に楽しめる機会と言ってた
それならこれはゲームでしょ? 皆で楽しむ!」
「ほら? 二人とも友達でしょ
ケンカの後は仲直りこれは常識なのよ 」
「・・・悪かった、不安を煽る様な事を言って」
「僕も言葉が堅かったみたいだね。ゴメン」
「ほら、蟠りも解けたし一緒に楽しみましょう?
「いいよ、それで」
「やっぱりサナさんには敵いません」
「当然よ! 私はこのチームのリーダーよ」
「え、一体いつからリーダーに?」
「今からよレイト、覚悟しなさい!!」
「僕は別にそれでいいや~ 」
「アル? 君は行かないの?」
「私は邪魔になるでしょう・・楽しんで下さい
良ければ、その話を私にも聞かせてください」
「わかった 行ってくるよ!」
「ええ、 ──待っています。 」
「君がこんなに優しい龍なんてね。驚きだ」
「貴方を殺さないのは王の命令だからです」
「そうやって君は自分の想いを縛ってるのか
よく、数千年もそんな事が出来るね・・・・?」
「貴方とは違い。強く育てられた──」
「ハハッ、こりゃ一本取られた
でも、この世界を救うってのは本気だよ」
「まぁ、君が邪魔するはずないけどさ
邪魔したら殺すよ、これだって本気だよ。」
「試しますか───」
「賢者と龍は同等の強さを持ってるんだよ
君は僕を弱く見すぎだ。後悔するよ? 君は 」
「───フン」
これで───
「やっと、先へ進める・・・・・」