龍の導き
今、何か───
「──────?」
「アル。どうしたの?」
「前王の気配がしたのです。
きっと、私の気のせいでしょう・・・む」
「レイト! 大丈夫だったの!?」
「サナさん・・ はぁよかった。
生きてたんですね、本当によかった・・ 」
「サナさんはいままで何処に?」
「街に逃げる途中に魔物が居てね。
懲らしめてきたところよ! キングは?」
「俺は無関係です。」
「ふふ、大きな龍ね─── 」
「貴女の名は・・・?」
「喋るの?」
「古龍ですからね・・・・」
「違うよ。レイト、アルは古龍王だよ」
「もうなんでもいいさ、現実から逃げたって
お前からは絶対に逃げられないもんなキング!」
「もう、なんだよ~~ ハグは嫌だって~~!」
「死んだかと思ったんだ。あの時・・・」
「ホントに?」
「ああ、その時にな俺はお前の事を考えた
言ってないことがあるって。もう言えないと」
「思ったから今、言わせてくれ!
俺みたいなやつの友達で居てくれてありがとう」
「お前にはずっと感謝してるんだ。
たとえ、もしこの世界で死んだってそれだけは
──それだけは変わらない。ありがとう」
「僕は君に隣に居て欲しいと思ったから
ずっと、僕とレイトは親友だったんだよ?」
「今さら感謝なんていらないよ。
だって感謝してたらキリがないでしょ?」
「僕らはずっと、親友なんだし 死んでもね!」
「レイト── この雰囲気だとキスしそうだ」
「それは止めてよね、僕は絶対に嫌だよ!」
「ああ、俺だって嫌だからしないさ だけど
ハグなら良いだろう? もうお前を離さない」
「僕に告白? 止めてよね」
「数千年前、貴女を見たことがある
私の腕を癒し、私の心を救った女性に似ている」
「私が? それはきっと気のせいね
私は本当に魔物を倒したけど、化け物は──」
「あの化け物は私では倒せないわ・・・・」
「ム・・・気のせいだったようですね──」
しかし、このサナという女性,似ている──
「関係者以外は立ち入り禁止です!!」
「それなら僕はどうやって彼等に会えばいい?」
「会えません。」
「一体、何の為に君達は居るのかな?」
「安全の確保の為に王に派遣されたのです」
「安全? 龍を殺すのかい?」
「いいかい? 君と話しているのでさえ
時間のムダなんだ、じゃあ何で話してると思う?
君やその王様に解って欲しいからだよ。」
「あの龍を殺せば世界の秩序は崩壊する
この世界の崩壊は彼女が食い止めてきた。」
「その生命を削ってね、それは僕の責任だ
これでも君はここを通さないつもりかな?」
「・・・・・・・ どうぞ、広場へ─── 」
「アルメリオン・ジ・ヴァージェ
また。会えて嬉しいよ数千年振りかな?」
「僕と君とそしていずれこの世界を救う3人と」
「 未来の話をしようか? 」