0.幼い頃の記憶
第1章の0話として、レティーナの幼い頃の記憶を1話の前に挟みました。
第2章 約束
0. 幼い頃の記憶
そう、あれは私が7歳の頃のこと。母に連れられて、王室主催のお茶会に参加したときだ。私は母と離れ、宮殿で迷子になり、宮殿をさ迷っていたとき。
ふと、明るい日射しが差し込む綺麗な花園が目に入った。そこは、種類の違う花々が咲き乱れていた。今にも鮮明に覚えている。とても、綺麗な場所だった。私は、すっかりその花たちの虜となり、迷子になっているのを忘れて花たちと戯れていた。
私は、花と戯れることに夢中になり、私に声をかける声に気づかなかった。
「ねぇ、僕の声が聞こえてますかー?」
「!!」
急に耳元で声がしたことにびっくりして、私は慌てて飛び立つ。
「よかったー。さっきから何度も声をかけてたつもりだったんだけど、全然反応してくれないから、耳が聞こえないのかとおもったよ」
そう、話すのは私と同い年くらいの男の子だった。
その子は、それとなく品のある顔立ちをしていた。
私は、その子が誰か分からず、そのまま立ち去ろうとした時。ふいに右手をその男の子に掴まれた。
「まって!!君はだれ?ここで何してたの?」
男の子は、私の手を掴んだまま、私に聞いてきた。
私は、
「何もただ、道に迷って歩いてたら、ここにたどり着いた、ただそれだけ」
「道に迷った?ここは王室のごく一部の人間のみ入れる場所だ。そんな言い訳通じるとでも?」
男の子と一緒にいる少年が私を疑いの目で問いただす。
少年は私と男の子より年上で、騎士のような格好をしていた。
「本当に迷ったの!!」
私は、疑われたことに腹が立ち苛立ちながら言った。
すると、男の子が
「ジークもういいよ。この子、ほんとうにただ、道に迷っただけだと思うから、そう怖い目をしないで」
「ねぇ、君疑ってごめんね。でもね、ここは数少ない人しか入れなくて、僕にとっては大切なところなんだ」
そして私は、ふと目の前の男の子について考える。とても、品位のある服装と育ちの良さそうなしゃべり方、王宮の事をしっているかのような口振り・・・・私はふと我に帰った。そう、ここえ来る前に母から聞かされたことを。
今回のパーティーでは、この国皇太子も参加するということ。そして、皇太子は私と同い年。
それだけで、この前にいる男の子が誰なのかは分かった。私はその場で慌てて頭を下げた。
「皇太子殿下!!もう、しわけございません!!殿下とは分からず、生意気な事を申しました。どうか、お許しください!!」
「今さら、殿下だと気付いたとしても、もう遅い!!この事は、」
ジークと呼ばれている少年が私に問いた出そうとした時。
「ジークいいよ。この子は迷ってここまで来たのだから、この事を問題にするのは良くない。君も、今日の事は口外しない。いいね?」
殿下がそう、言って私をみる。
「はい!!もちろんでございます!!」
私は、問題にならないことに、安堵する。
すると、殿下は
「そんなに、かしこまらなくていいのに。」
苦笑いをしながら言う。
「君は、この花園をよっぽど気に入ったようだね?ここの花園をどう思う?」
「・・・・どうと思うかですか?」
私は、少し考える。この花園は、美しくもあるがとても優しい感じがする。何とも言葉では表せないほどだった。だから、私は
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
私は、そう言った。
すると、殿下はとても嬉しそうに微笑みを浮かばせて、
「ありがとう」と言った。
ここまで、呼んでくださりありがとうございます!!