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とてもおいしいクエスト報酬

ゴールデンウィークで外出できないのは悲しいですね。


わたしはおうちでゆっくりと執筆活動に勤しみます。


皆さんも連休を楽しんで、お仕事がある人は頑張ってください!






「.......ん.....はっ!!」


背中に感じる冷たい感触に目をパチっと覚ますとナギは飛び起きた。


しかしすぐに立ちくらみが彼を襲い、再度地面へ座り込んだ。


そして周囲を見渡すとそこは、激しい戦いが行われたような後が残る森の中であった。



「そっか、勝てたんだっけか....」


そう呟くとナギは再度地面へ倒れ込んだ。



やや強い西日が顔を照らし、目の前に広がるオレンジ色の空を見上げながらナギは先程の戦いの思い返していた。



気づいた時には始まっていたあのEXTRAクエスト、実際は1匹目の赤熊を倒した時から始まっていたのだが、ナギはそれに全く気が付かなかった。



そういえば、クエストのクリア報酬が届いてるって言ってたな。


ナギは【未確認報酬】を押すと、そこにはクエスト報酬のアイテムがいくつか入っていた。



「ユニーク装備【赫血】.....?」



このクエストに登場するモンスターが全てブラッドという文字が入っていたからなのか、報酬のアイテムも血の文字が入っていた。


名前を見るかぎりとても不気味そうな見た目をしてそうだなぁ...



たびたび忘れそうになるが、ナギがこのクエストに挑戦することになったきっかけは、装備を整えるための金を集めていたところでブラッドベアと遭遇したためだった。



しかし、ここで装備を獲得したということはとうとう初心者装備は卒業かな?



どんな装備なんだろう?アイテムの詳細を見てみよう。



【赫血】・・・・世界に一つしか存在しないユニークシリーズのひとつ。モンスターの血で染まった色の装備。性別や装備獲得時の取得スキルに応じて見た目が変わる。破壊不可。譲渡不可。戦闘時にSTRとAGIが15%上昇する。



なんと唯一無二の装備だったようだ。


ちなみにユニーク装備とはEXTRAクエストをクリアすることで一定確率で獲得できる装備であり、他者と同じものは絶対に獲得できないようだ。


つまり、この【赫血】はナギしか持っていないし、今後獲得できる人もいないということだ。


しかも破壊不可ということは装備破壊される心配はいらないということだ。それに加え取え譲渡不可ときた。


複数人でクリアすると誰が獲得できるかわからないので、確実に獲得したいのであればソロでクリアするしかない、ということか?



そんな鬼畜なことをするのは今のところナギしかいないだろうけど。



複数人の場合はいくつかある報酬からそれぞれ選べたりしないのかな?自動割り当てなのかな?



ナギは苦笑いしながら【装備する】のボタンを押した。


足元から順に装備が変わっていき、瞬きの間に全身の装備が変わった。



説明書きの通りで血のような赤いジャケット。

しかし裾がとても短い。ヘソの少し上ぐらいまでしかない。


ジャケットの下は黒いYシャツで、それをパンツにインしている。


パンツはジャケットと同色であり、ウエスト部分がへそより少し上のハイウエストのハーフパンツだ。裾が膝よりも5cmほど上、左右の腰からフリーツ加工の施された布が腿下あたりまでひらひらしている。


足はニーソックスとローファーという学生のような組み合わせ。


首からは金色のネックレスが下がっており、首元には金色の三日月が輝いてる。




全身を見るとどこかの女子高生に見えなくもない...か?そして...



「かわいい.....」


自分の姿を見て思わずつぶやいてしまったのはしょうがないことだと思う。気にしないで欲しい。



まぁ外見だけをいえば現実でも女の子に見えてしまうことは認めざるを得ない。



ゲーム内での性別が女子なのでしょうがないとは思うが...



それはさておき、


クリア報酬は他にもあった。



もう一つは武器のようだ。



「【妖刀“穿血刃“】...か.....」



鞘から抜くと、紅の輝く刀身が姿を現す。


光に照らすと、刀身が紅色の光を反射し周辺を赤く染める。



説明書きはこんな感じだった。



【妖刀“穿血刃“】・・・・血を極限まで凝縮し形作った妖刀。これを装備している間は血の巡りが良くなりステータスが3%上昇する。これで敵を攻撃することによって敵から稀にMPを吸収することがある。破壊不可。



なんだこれ、装備するだけでステータス上昇って強すぎないか!?


しかも稀にMPを吸収することがあるって....いいな。


だけどここで重大なことが一つ。



「僕は〔格闘術〕が主な戦闘方法なんだけどね...」



ナギは自分が〔剣術〕のスキルを取得していないので、刀を使えないのではないかと考えている。


スキルを持っていない武器は扱えない、装備できても戦えないと思っている。



実を言うとこの世界は、スキルがなくても武器を装備することは可能である。武器を使って戦うこともできる。



しかし、スキルがないことにはその武器を使いこなせない。〔錬成武装〕で作成した武器も同様である。



スキルを持つことで、その武器を使うときの身体の動かし方がわかるようになるのだ。


持ち方であったり、足の踏み込みであったり。



スキルはあくまで補助動作を自動でやってくれると言うものだ。



そのため、スキルがないとその武器を使用できないというのがこの世界で周知されている考えだ。



しかし、それは戦いに関して全くの素人がスキルに頼った時とそうでないときである。




ナギの場合、通っていた道場で一通りの武器の扱いは学んでいるため、ありとあらゆる武器を使用することができる。



つまり、スキルの補助がなくても現実の技量だけで武器を使用することができるのである。



そのため〔錬成武装〕で作成した武器も現実の技量のみで使用していたということなのである。



ただそんなことを全く知らないナギは【妖刀“穿血刃“】をとりあえず飾りのつもりで装備した。



いつか使う日が来るだろう、いつか。




最後はたくさんのお金だった。それはもう角ウサギやらで貯めてきたお金が霞んで見えるくらいの。



しかも赤熊を大量に討伐したことでお金がざっくざくだ。



しかも赤熊、大赤熊、さらにはボス熊の素材も手に入った。ドロップ率がとても低い高ランクのモンスターの素材がこんなにたくさん手に入るなんて。



装備はさっき整ったからこの素材を使う予定はしばらくないけどね。



「思ったよりもたくさんもらっちゃった。」



お金も素材もウッハウハだ。



感傷に浸りながらナギはふと視界の左上を見やると、現在時刻を見てビシッと固まった。



報酬に浮かれすぎて夕飯を作る時間を忘れていた。



時刻は18時30分、そろそろ戻ってご飯を作り始めなくては。



「やばいやばい!!早く戻ろう!!」



ナギはその場で画面を操作してログアウトした。




************************************************************************************




食卓を囲みながら夕飯を食べる渚たち。



献立はオムライスにコンソメスープである。



デミグラスソースは自前で作るのは時間がかかるので、ネットで作り方を見つけたなんちゃってデミグラスソースだ。



オムライスを頬張る渚に達也は問いかけた。



「今日は渚は何してたんだ?ログインしてたみたいだけどこっち来なかったじゃんか。」



「そうだよ!ずっと森にいたみたいじゃない!」



せっかく一緒にできると思ったのに、と頬を膨らませる香織。




そういえばおんなじゲームをやってるのに一人でプレイしてる時間が結構長い。



まだ2日目だけどね。



「今日は装備を整えるためのお金を集めに行ってたよ。片っ端からモンスターを狩って回ってた。」



モグモグと口を動かしながら渚はそう答えた。



「へぇ、どれくらい集まったんだ?」



達也はスープカップを傾けて口にスープを流し込みながらなんでもないように聞いてきた。



「えー...と.....」



こんくらい?と表した金額を見た瞬間、渚以外の全員がコンソメスープを吹き出した。




「ゲホ、ゲホ....」


「うわ!何やってんの!!」



テーブルの上に撒き散らされたコンソメスープをふきんで拭き取りながら渚は大声を上げた。



「い、いや、、さ。渚のことだからとんでもない額になっているんじゃないかとは思ったんだが、、、」



まさかここまでとは、と溜息を吐いた。



「というか渚にいちゃん何をしたらこんなに一気にお金が貯まるの?」



方法が知りたいと言わんばかりに身を乗り出して皐月が聞いてきた。



「確かに、あたしも早く装備を変えたいから知りたいな。」



紗良も興味津々といった感じで耳を傾ける。




「えーと、参考になるかわからないけど....」



そうして渚は森であったことを話し始めた。







次回はちゃんとゲームすると思います。


うん、多分。


装備はある洋服の写真を参考にしてます。


こんなの着てたらいいな、、、、という感じで。


いつかは自分でイラストを描けるようになりたいですね。

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