表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
地獄の世界を僕らが行く!  作者: 三上 空
第一章 血族との決別
21/96

第21話 本日の献立は・・・

 「それよりもじいちゃんよ」

 「何じゃ、愛しの孫よ」

 「買い物行こうよのノリで組手吹っ掛けるのやめてほしい」

 「おお、あれは悪かったのぉ」

 「ほんとに・・・・おかげでヒビ入ったよ」

 

 普段使わない、脛の面の部分にキレイにヒビが入っていたので、正直修行不足ともいえるが。

 

 「さて、狩りに行くかな」

 「おぬし、ケガはいいのか」

 「ん~、これも修行ってことでいいんじゃないかな」

 「そうか」

 「瑠香ー、いってきます」

 「俊君、いってらっしゃい!無理しないでね」

 「ああ」


 後ろで祖父が微笑んでいる気配がしたが、あえて気付いてないフリをした。

 

 右足が駄目になっている今、手頃に倒せるのは兎熊と踏んで探していたのだが・・・

 どうも兎熊がおらず、いたのは翼をつけた牛とサイの間の子のような怪獣を見つける。

 空中戦は不本意だが、食料のため、文句も言っていられない。

 翼牛(よくぎゅう)は、ヒット&アウェイで襲ってくる。

 その強靭な角や、鋭利な爪を器用に使って襲うので、厄介ではあるが、倒せない訳ではない。

 右脚に括りつけられているホルスターからベレッタを引き抜き、引き金を引く。

 銃弾は木々の間を抜け、空気を切り裂く轟音を鳴らし、翼牛の眉間へと吸い込まれる。

 素早く左脚で跳躍し、

 

 ットン、ヒュゥゥ・・・・シュランッ!ピッ!ヒュッ、スィィィ・・パチン。


 居合で首を落とす。

 血を迸らせながら、重力に耐え兼ねた体が地面へと向かう。

 その翼の一端を掴み、体を捩り(よじり)ながら川の方面へ投げ飛ばす。

 僕の体も重力と上に飛ぶ力のつり合いが崩れ、自由落下を始める。

 

 ズガガガガガガガガガ!!


 ナイフを左腰から引き抜き、巨木に突き立てる。

 遠くから風が轟き、大きな水面に落ちる音がする。

 ナイフを外し、地面へ頭を向け落下。

 右手を地面に着き、肘を曲げながら飛び前転の要領で、受け身をとる。


 「あ、運ぶこと考えるの忘れてた」


 怒涛の戦闘で脳が疲弊していたみたいだった。

 ・・・半数は祖父のせいだな。

 しょうがないが。


 川辺で手早く切り分け終えると今度は近くの木の皮を剥ぎ、紐を作る。

 その皮を剥いだ隣の木を、居合で板を作る。

 薄めの板を、紐で編んでいく。

 する戸簾(すだれ)のようなものができ、そこに翼牛の肉を乗っける。

 そしてすだれの片方の両端に、紐を括る。

 そうすれば、片足で歩いても引くことが出来る・・・と思う。

 

 何とか四苦八苦しながらも、神社に戻り、手早く料理を作る。

 料理をしていて昔のことが少しフラッシュバックする。

 小学・中学と家庭科の授業は基本班でやるのだが、僕のいる班はみな、火の元包丁はすべて僕に任せるという事件もあり、女子からは女子力が高すぎてキモいと言われた。

 ・・・いくら僕と言っても年頃の男児であることは変わらなく、女子にそんなことを言われてしまっては少しへこんでしまった。

 が、やはりこの現状の中で料理スキルを持っていたことにはとても感謝している。

 血抜きのやり方は、昔1週間山で生活しろというミッションを祖父に課されたときに覚えたスキルだ。

 なぜこんなところで役に立つのかは不思議でしょうがない。

 

 今日のメニューは牛丼。

 案外安易に作れるので、覚えといて損はない。

 そして、さらっと食べられるのも特徴で、サラリーマンの方が昼食にかきこんでいるところはイメージしやすいところだろう。

 やはり、皆には好評で、祖父なんか涙を浮かべ食べていた。

 こういった食事が人の心を温めると改めて感じた日だった。



 



 ・・・・明日は、親子丼にしようかな。

あ、あたまがい、痛い・・・・

皆さん体調管理を徹底しないと危ないと思うのでしっかりと・・・

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ