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それは生活魔法ですか?


翌日からも、子供たちの魔法の訓練が続いた。


皆それぞれ得意不得意はあるにせよ、複数の魔法を発現出来たが、ジェイドだけはどれもこれも発現は出来るものの、微妙……としか言い様がない。




ボルト・・・まるで静電気のようで村長の腰痛マッサージに最適。


エアカッター・・・暑い日には爽やかな風が。


ファイヤー・・・かまどの火付けにぴったり。


ウォーター・・・畑の水やりに丁度いい感じ。



などなど、はっきりいってこれは『生活魔法』と言っても過言ではない。





どんどん魔法が上達していく他の子供たちに比べ、ジェイドだけはどれほど訓練しても一向に上達しない。

というか、1ミリも進歩がない。




公園の長ベンチで腰をマッサージしてもらいながら、村長はジェイドに尋ねる。


「のう、ジェイドや。 町の学校に行って魔法の勉強してみてはどうじゃ?

ワシやゴン爺みたいな素人ではなく、きちんとした先生に習ってみたらうまくいくかもしれんしのう」



「う~ん…… 別に今の魔法でも僕、特に困ったことないし、行かなくてもいいや」



事実、ダンジョンのおかげで毎日たくさんの冒険者がいてくれることにより、村周辺では魔物も盗賊もみかけない。




村の子供たちも、魔法が出来ないからとジェイドを虐めたり仲間外れにしたりする事もなく、毎日一緒に遊んでいる。

だから特に困る事もないので、わざわざ町の学校なんぞに行く必要性も感じない。




「ふ~む。 子供のうちは良いがのう、大きくなった時に辛い目にあわなければいいんじゃが……」



のほほんとしているジェイドを見ながら、今日もまた村長は深いため息を吐く。






それからも変わりなく、両親の畑の手伝いをし、村周辺での素材集めをし、元気いっぱい遊びながら一年が過ぎようとした頃……






異変の兆候が顕れだした。
















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