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最強魔導師だって嫉妬する  作者: rainydevil
学園編
22/69

そうゆうお店

今回から新章をはじめるつもりです。よろしくお願いします。

あれから数日間、サーフィアさんとは一度も僕の教室には来なくなった。

まぁ気まずいから会いたくないのが正直なところだ。


「今日も生徒会長来てねーな、お前ふられたんだろ? なぁ? 」

毎日昼になると教室に来ていたサーフィアさんがパッタリと来なくなったのだ、いつにも増してアラトがうざい。


「うるさいなぁ、アラトなんてこの数ヶ月で何回ふられたんだよ」

「そんなもん数えてねぇな! 数撃ちゃ当たるだろ」

「最低だな……」

「最低ですね……」

これには流石のリョウもドン引きしている。


アラトは別に顔は悪くないんだけどな、ちょっとヤンキーっぽいからある程度はモテそうなんだけど。

「誰に声かけてもエディ君エディ君としか言わないだよ、だからお前のせいなんだよエディルトス・ディアマン」

「何でフルネームなんだよ……今機嫌悪いんだよ。アラトは向こう行ってエサでも食ってろ」

「そうとう荒れてんな……あと俺の昼飯をエサって言うな」


「本当に何かあったんですか? 」

リョウが気遣うように聞いてくる。

「うーん……もやもやするというか、もっといい選択があったんじゃないかって思うんだよ」

せめて保留にしておけば良かった、逃した魚はクジラなのだ。クジラは魚じゃないって? うるさいなぁ。


「なんだよ、らしくないな。いっつもストレス発散とか言いながら学園壊して回ってるの誰だよ」

「人を破壊神みたいに言うなよ、そこに学園があるのが悪いんだよ」

「同じじゃねえか…………そうだ、エディよ。放課後空いてるか? 良いところ連れてってやるよ」

アラトがリョウに聴こえないようにひそひそ声で話してきた。



「今日か? この後は何もないけどどこ行くんだよ? 」

「それは行ってからのお楽しみだ、楽しみにしてろよ? 」

「リョウは連れて行かないのか? 」

「あいつはダメだ、行くことも行ったことも言うなよ? 」









学園が終わり僕はなぜかほくほく顔のアラトと並んで歩いている。

「なぁ、そろそろどこへ行くのか教えてくれよ」

「まぁまぁ、そう焦るなよ。絶対嬉しいところだからよ」

そう言いながらアラトは賑わう町の大通りを通りすぎ、建物と建物も間にある細い道に入った。

アラトが細い道を何度か曲がると、その度に通る街人も少なくなり、代わりに鎧を纏い大剣を背にかけた見るからに冒険者風な人物が増えてきた。


「ここだ! 」

アラトが自慢気に胸を張りながらその大きな建物を指差した。

……まぁ、オブラートに包んだ言い方をすれば。『大人のお姉さんとキャッキャウフフするところ』だ。



「……行こうかアラト! 」

「おぅ!! 」

もちろん興味はある。


二人で鼻息を荒くしながら扉を開くと大勢の女性に出迎えられた。

「「「「「いらっしゃいませっ」」」」


見渡す限り際どい衣装のお姉様方だ。

「おぉ!すげぇ‼︎‼︎ 」

アラト君なんてもうテンションMAXだ、やれやれこれだから童貞は。


「凄いぞアラトッ! お前は最高の親友だ! 」

やれやれ、これだから童貞は。アレ?



どうでもいいことを考えていると一人のお姉さんな話しかけてきた。

「……って君達魔法学園の生徒さん? 」

そういえば僕達は制服だ、いったいどこに学生服で大人のお店にいくバカがいるのか。


「そうですけど! 先輩にはお金さえ払えば年齢は関係ないって教えてもらったんです」

おいおいアラト君、ろくな先輩とつるんでないね。


「いやそうなんだけど……ここはそうゆうお店だから、こんなかわいいガールフレンドを連れてくるところじゃないんだけど」

お姉さんが僕の方を見ながら言った。……あれ、目から変な汁が。

アラトが大爆笑している、こいつだけは許さない。


「ぷぷっ……ぷぷぷっ……すいません、こいつも男なんです、ぷっ」

「……まぁ、慣れてますんで」

「ご、ごめんね! じゃ、じゃあ案内するねけど……お金はあるの? 」


「えぇ、 こいつがつい最近臨時収入が入ったもので 」

「……え? お前僕にたかるつもりだったの? 」

「え?それくらいいいだろ? 」

「いや、僕一銭も僕持ってないんだけど……」

もちろん国を救ったことに対して膨大な金額を王から頂いたが。半分はティナに回収されて、半分は僕がこれまでに破壊したあれやこれの修繕に使われた。


「……」

「……」

「今度はお金持ってきてね? そしたらお姉さん達がいいことしてあげるから」

お姉さんはエッチな匂いがしました。





当然だが締め出された。

「……なぁアラト、色々言いたいことがあるんだが」

「……なんだ親友よ」

今親友とは調子がいいやつだ。

「お金欲しいな」

「そうだな……」


どれだけ頑張って稼いでもティナに将来貴族になったときのためとか言って回収される。

「手っ取り早く自分のお金稼ぐ方法ってないかな? 」

「じゃあ冒険者にでもなったらどうだ? 伐倒系の仕事ならお前には簡単だろ? 」

「冒険者なんて母さんが許さないよ」

「黙ってたらいいだろ、バレなきゃ大丈夫だって」

「……魔物と戦うのとか嫌なんだけど」

いくらお金のためとはいえあんな思いをするのは一度で十分だ、死んだらどうするんだよ。


「……そういえば、アラトの家って商売やってたよな? 」

「ん? まぁな、でも前に言った通り平民だからちっさい商家だぜ 」



この世界には娯楽もお金の使い道も少ない、ならば作ればいい。

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