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女子力

娘のゲホゲホが治らん!

保健室によく行くようになった。

泥だったり水だったり、ペンキはよけた!

そのせいで紫音先生とかなり仲良くなった!

紫音先生の女子力の高さは女子である私の自信を絶望においやるものだった!

羨ましい!

私はすぐさま紫音先生に弟子入りした。

化粧は色の選び方や、やり方パックの必要性などなど………

うん。お姉様と呼ばせてください!ってレベルだ。

そのお陰で、私は女子力をアップさせていった。

女子って大変だ!


「ヒヨリン最近可愛いよね!女子力半端ない!」

「やっぱり!紫音先生は神だよ~!」

「いや、ヒヨリンが頑張ってるんだよ。」


秋ちゃんが私を甘やかせようとしている。

ここ最近のデータ収集でかなりの数の令嬢が私のリストの中から消えた。

麗様が婚約者LOVEじゃなかったら二人にごり押しするのに!

って資料を集めるほどに思う。

麗様レベルの令嬢なんて求めたら誰も合格しないから止めよう!

もう少し色々足りなくても、支えてあげられる器量よしなら安心なんだがなぜかプライド振りかざして攻撃してくる奴らばかりでがっかりだ。

調べれば調べるほど雪兎さんの隣は私が立ちたかったと思わされた。

好きすぎて私が一番相応しいんだってストーカーの様な考えをしてしまって自分に引くだなんて………自己嫌悪………

少しだけ、ストーカー心理に共感すらおぼえるんじゃないかって怯えている。




「ひよ?なんか可愛くなった?」

「たいちゃんありがとう。」

「まさか、やっぱりカモフラージュで別の好きな男が。」

「それ、面倒臭い!ちょっと女子力を上げる修行をしてるだけだよ!」

「修行?可愛いから良いけど………」


兄に心配された。

可愛くして心配なんかされるんですね!

初めて知りました!

雪兎さんは心配そうな顔で私を見つめるだけだった。

私が苛めまがいの事をされているって気づかれているに違いない。

言わないでくれているのは、私がわざとさせてる事だと言うことも解っているからだろう。

このまま兄には気付かれたくない。

兄はきっと凄く怒る。

誰も止められないってぐらいにキレるに違いない。

私は転校させられてしまうだろう。

そんな事になったら色々やっていたことが無駄になってしまう。

って言っても選ぶのは二人だから私の集めている情報なんて自己満足以外の何ものでもない訳だが。

反対する権利ぐらいは妹だし、元婚約者の幼馴染みなんだしあると思いたい。




「日和。」

「何です?」

「俺が止めろって言ったら止めるか?」


兄が席を外すと雪兔さんに真剣な顔で言われた。


「止めませんよ!簡単に弱味を握れて情報も手に入る。自分達が何に喧嘩売ってるのか後で気が付いたらどうなるのか楽しみにしてるんですから。」

「………心配ぐらいさせてくれ。日和に何かあったらって考えると怖すぎるんだ。」


雪兎さん

大好きです。

貴方が心配してくれるだけで幸せで仕方ない。


「ありがとうございます。心配してくれて嬉しいです。」

「無理だと思ったら相談してくれ。太陽には気づかれないようにするから。………太陽の事なんかほっといて自分の幸せだけ考えても良いんだからな。」

「私は自分の好き勝手が出来て幸せですよ!雪兎さんがたいちゃんが気がつかない様にしてくれてるのも幸せだって思ってます。いつも私の味方でいてくれてありがとうございます。」


雪兎さんは深くため息をつくと言った。


「こんなことしか出来ない自分に腹が立つよ。」

「それが一番大変な事だって雪兔さんは解ってると思いますけど?」

「そんなんでもないさ。」


雪兎さんは優しく笑って私の頭を撫でてくれた。

貴方の幸せのためなら私はまだまだ頑張れます。

私は頭を撫でられながらそんなことを思ったのだった。



後、数話で終わってしまいそうです。


頑張ります!

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