女子会の後………
女子会と言う名の公開処刑の後の学校のお昼休み。
麗様がお昼を一緒に食べようと呼びに来た。
逃げようとする秋ちゃんを捕まえて食堂に行くとノートパソコンの前で難しい顔をした柚樹君とスマホを見つめる未来先輩が待っていた。
「あ!ひよちゃん!週末女子会だったんだって?どうだった?」
私達に気がついた柚樹くんの言葉に遠い目して言った。
「思い出したくない!でも、しいて言うならバイオレンスだった。」
「何それ気になる!桔梗ちゃんに聞く!」
柚樹君は素早い動きでスマホを操作していた。
たぶん桔梗ちゃんも言いたくないと思う。
そんな柚樹君を無視してお弁当を食べ始めると、柚樹君はメールを打って居たようで私に桔梗ちゃんから返信されたメールを見せて来た。
【怖い。聞かないで!あえて言うなら自分がやられて嫌な事は、日和ちゃんには絶対しない!】
「何やったの?」
「何ってどれだけ恥ずかしいか、同じことしたってだけだよ!証拠の写真って後々役にたつよね!」
「わ~気になる!」
「世の中には知らなくて良い事がたくさんあるよ!」
「え~。月花様に聞こうかな?」
柚樹君は私の傷をえぐる気みたいだ。
「それ以上詮索しないなら良い事教えてあげるよ!」
私の言葉に柚樹君は首をかしげた。
「マックス、デミトリーだっけ?」
私の言葉に柚樹君は真顔を作ると少しかたい笑顔を作った。
「嫌だな~!うちの会社セキュリティ甘い。」
「べつにセキュリティの問題じゃないけど?テレビのニュースと柚樹君の会社の研究施設を考えるとマックスさんは動くかな?って。」
「怖いな~!ひよちゃん僕の秘書になりなよ!お給料はずむよ?」
「遠慮しま~す。」
「それはさておき。そうなんだよ………スッゲー株集めようとしてんだよねコイツ。」
柚樹君は真顔でノートパソコンの画面を見た。
「まあ、うちの株はほとんど匠伯父さんの会社の息のかかった奴しか持ってないから心配はないけどね。」
「オモチャを取り上げようとしたのが気に入らない。」
「心が読める特殊能力でも持ってるの?」
柚樹君は私に視線を向けてニコッと笑った。
「で?どうやって僕を楽しませてくれるの?」
「楽しいかどうかで言われたら解んないけど………3分の1マックスさんにあげる。」
「嫌だよ!」
「うん。だね。でも、相手は今株が買えなくて焦ってる。しかも株買おうとしてたのもバレてるって気がついてる。だから柚樹君がどう返してくるか怯えてるはず。」
「で?」
柚樹君はかなり嫌そうな顔をしている。
「たぶん、貴方の勇気を気に入った!僕の大事な会社を少しだけだがまかされてみないか?って彼を受け入れる。株買ってまで自分の物にしたかった所だもん!良く働くよ!」
「ひよちゃん、うさちゃんに似てきたね。」
「誉め言葉だね。因みに5分の1任せて成果を出せば3分の1任せても良いってけしかければ、馬車馬のように働くよ。」
柚樹君は私を苦笑いして見ると言った。
「ひよちゃん怖いね。敵にまわすとオモチャ全部取り上げられそう。」
「………出来るよ!強いカードが手に入ったから、匠さんを味方に出来るからね!」
「………身内の僕より匠伯父さんがひよちゃんを選ぶの?どんだけ凄い手札だよ。」
「最強カードだよ。誰にも見せれないぐらい。」
女子会と言う名の地獄で私は月花さんにエロ下着を無理矢理着せて写メらせていただきました!
桔梗ちゃんが自分も同じ目にあうなんて気がつかずに協力してくれました。
勿論桔梗ちゃんの時は月花ちゃんを脅して協力してもらった。
エロ下着姿を好きな人に見られた私に比べたらまだましだろう。
「匠伯父さんからエロ下着のせいで地獄を見たって月花様が言ってるけど、どう言う事かさりげなく聞き出せってメールが来たけどどう言う事?」
柚樹君の全然さりげなくない質問に満面の笑顔を向けた。
「そのワード次言ったら物理的に血吐くまで殴るよ。」
「怖!未来ちゃんひよちゃんが怖いよ~!………未来ちゃんどうしたの?」
柚樹君の言葉に未来先輩の方を見ると未来先輩は驚いた顔をして柚樹君を見つめていた。
「未来ちゃん?」
「柚樹。」
「はい!ってか未来ちゃんに名前呼んでもらうの初めてだ~!嬉しい!」
「柚樹お前………あんな顔も出来るんだな!初めてお前を格好いいと思った。普段が残念で良かったよ!うっかり、ときめいて好きになったりしたら困るからな!良かった良かった。」
未来先輩の言葉に柚樹君はフリーズした。
「え?どんな顔?」
「いや~残念で良かったよ。」
未来先輩は少しだけ顔を赤らめてそう言った。
「ひよちゃん!僕どんな顔してた?」
「………どんなって………キリッって感じ。」
「解んないよ~!教えてよ~!」
何故だか柚樹君の情けない声が食堂に響いたのだった。
柚樹君の格好いい所を未来ちゃんに見せてみました。
日和ちゃんの満面の笑顔は要注意です!
女子会怖い。




