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女子会

女子会!青春ですな~!

月花さんのマンションはロビーがあってそこにはホテルさながらの受付のようなものがあってホテルの管理をしてくれる専属の人が居たり、中庭には噴水があった。

なんだろう?

ホテルじゃないのか?


「ここは雪兎が見つけてくれたの!良いところでしょ!しかもオートロックにエレベーターも鍵無しじゃあ動かないの!会社には近いし駐車場も有るしね!父様がここ以外許してくれなかっただけなんだけどね。」


月花さんにも色々あるようだ。



月花さんに案内されたのはこのマンションの最上階だった。

広い部屋は一人暮らしには適していない物だと思わせた。

最初に案内されたのはリビングだった。

リビングも白と黒を貴重とした家具が揃っている。


「日和!お風呂も広いから3人で入りましょ!」


移動中の車の中からお母さんに月花さんの家にお泊まりすることを伝えていた。

しかも、お泊まりだからと言って前から桔梗ちゃんが言っていたランジェリーショップに寄って下着と部屋着を購入した。

いや、月花さんが買ってくれた。

雪兎さんにこの前水着を買ってもらった話をしたら月花さんが「エロガキ。」って呟いていたのは聞こえないふりをした。

雪兎さんはそんな目で私を見てないですよ。

月花さんは雪兎さんに負けたくないからお金出すと言って大量の下着と部屋着を買ってくれたのだ!

似た者姉弟なんだよね。

月花さんは優しく笑う。

月花さんのふとした表情が雪兎さんににてる。


「日和ちゃん!私これを着た日和ちゃんが見たい!」


桔梗ちゃんの笑顔も二人にそっくりだ!

だが、桔梗ちゃんの手にある下着は私が見た覚えのない透け透けのやらしい下着だった。


「月花さん………セクハラで桔梗ちゃんを訴えたら私勝てますよね?」

「そうね。いつの間にあんなの買ったのかしら。」


月花さんにすら引かれてますよ桔梗ちゃん。


「まあ、着るぐらい良いんじゃないかな?」


月花さんはどうやら私の味方ではないらしい。

二人に強制的に風呂まで連れていかれて私達はお風呂に入る事になった。



月花さんの家のお風呂場は旅館の温泉のようで4~5人が足を伸ばして入れそうなぐらい広かった。


「自分用はまた別に有るんだけどね!これを見た時絶対日和と入ろうって決めてたの!………日和………ちょっとだけ胸揉ませて!」

「い、嫌です!」

「ちょっとだけだから!その胸あやかりたい!触ったらうつるかも知れないじゃん!」

「うつらないから!感染病じゃないから!桔梗ちゃんも目がギラギラしてて怖いよ!」

「「だって!ねえ~!」」


桔梗ちゃんと月花さんは向かい合って言った。


「うちは胸が発達しない家系みたいだから日和の胸が羨ましい!」

「日和ちゃん!どうやったら胸がでかくなるか教えて!」


月花さんと桔梗ちゃんの迫力に私は仕方なく言った。


「両手を自分の前であわせて両手に力を入れて押し合うといいみたいだよ。」

「「やる!」」


お風呂ではしゃぐのも楽しい。

結局、二人に胸を揉まれた。

悲しい………恥ずかしい。

お風呂を出て桔梗ちゃんに無理矢理エロ下着を着せられ泣きそうになった。

しかも恥ずかしさで壁際で床にペタリと座っていたら桔梗ちゃんに背後から写メを撮られてすぐ消すように追いかけ回す事態になったり、ようやく普通の下着を着られたかと思ったら月花さん部屋着をパジャマにするかネグリジェにするかで迷われひととおり着せられると言う事態にぐったりした。

そのあとに、私がシーザーサラダとオムライスにコーンスープを作ると二人は飛び上がって喜んだ。



温かいオレンジティーとお菓子を囲んで皆で最近の近況報告を始めたのは午後9時をまわってからだった。


「日和、好きな人が居るんだって?」

「雪兎さんですよ。」

「あ、やっぱり?雪兎が心配してたよ!」


私に好きな人居るって解って雪兎さん心配してたんだ。

やっぱり妹みたいな私が変な男に捕まるのは嫌なんだな。


「雪兎さんにはナイショですよ。」

「解ってるよ!」

「日和ちゃんは雪兄様に好きだって言わないの?」


桔梗ちゃんの言葉に私はフリーズしてしまった。


「桔梗!好きを伝えるのってすっごく大変なんだから!簡単に好きだって言えるなら私だって匠さんに告ってるって!」

「ヘ?!えっ?月花さんって匠さんのこと好きなの?」

「………実は最近私がいる会社に匠さんが仕事で来てて………昔から思ってたけど格好いいの!そう言えば、こないだ匠さんと温泉行ったんだって?羨ましい!匠さんの引き締まった体見たかった!」

「月花姉様変態みたい。」

「桔梗煩いよ!」


衝撃の事実だ。

私はスマホを取り出すと匠さんに電話をかけた。


「夜分遅くにすみません。匠さんに質問なんですが彼女何人居るんですか?」

『日和ちゃん?何人って俺の事誤解してない?』

「すみません!つい!今、月花さんと桔梗ちゃんとお泊まり会してまして、罰ゲームで匠さんの彼女が居るかを聞くって事になりまして!」


目の前で月花さんは桔梗ちゃんを抱き締めて怯えた顔をしている。


『月花ちゃんが居るの?』


匠さんの声が少し小声になった。


「はい。」

『月花ちゃんどんな格好してるの?月花ちゃん一人暮らしって言ってたから月花ちゃんの家かな?羨ましい!』

「変態ですか?」


匠さんの予想外な反応に思わずツッコミを入れた。


『彼女居ないよ!月花ちゃんに言っといて!俺今、月花ちゃん一筋だから!』


予想外以外の何物でもない。

私はスマホを手で押さえて言った。


「月花さん、匠さんが彼女居ないって!しかも月花さん一筋だって言ってる。」

「あの匠さんだよ!どこまで本気だか解んないじゃん!本気にして後で痛い子見るような目で見られたら死ねる。」


月花さんもかなりの小声でそう言った。

匠さんの日頃の行いのせいで、月花さんには匠さんのきもちが伝わってませんよ。

私はスマホを持ち直して言った。


「匠さんが女子高生と温泉旅行行ったりとかしてるから真実味が無いんですって!残念です。」

『えっ?本気で?ちょっと日和ちゃんフォローしといてお願い!雪兎君の秘蔵写メ送ってあげるから!』


匠さん、なぜ雪兎さんの秘蔵写メを持ってるのですか?


「解りました。期待しないでくださいね。では失礼します。」


私はそのままスマホを、切った。


「匠さんなんだって?」

「女子高生に、興味はないみたいです!彼女も居ません。月花さん一筋だって………試しに今の可愛い月花さんの写メを送って反応を見ましょう。」


私はフリーズしている、キャミソールにウサミミパーカーにホットパンツの月花さんの写メを撮って匠さんに送ってみた。

数十秒で返信があった。


【グッジョブ!】


って題名で雪兎さんのお着替え写メが添付されていた。

な、なぜこんな写メ持ってるの?!

私の手元を桔梗ちゃんと月花さんがのぞきこんで言った。


「日和、私の恋より雪兎が大事か?」

「私も雪兄様の写メあるよ!送ってあげる!」

「うわ~!匠さんのせいで生暖かい顔された~!」


とばっちも良いとこだ!

酷すぎる!


「雪兎に日和の写メ送ってやる~!」

「じゃあ私も!さっきの写メ送ろう~!」

「………さっきの?ちょっと桔梗ちゃんまさかまだ消してないの?」

「消さないよ勿体無い。」

「止めて!御願い何でもするから御願い止めて!」

「大丈夫だよ。前から撮ったんじゃないから!腰のくびれとお尻がちょっと、振り返った時に少し涙目でやらしいってぐらいだから!」

「何も大丈夫じゃない!無理!死ぬ。止めて!」


なぜか月花さんに羽交い締めにされた。

桔梗ちゃんは容赦なく写メを送ってしまったようだ。

雪兎さん見ないで消して!

今ならまだ間に合うかも知れない。

私は月花さんを殴り付けるとスマホで電話をかけようとした。

まさか雪兎さんの殴って良いからが本当になるとは思ってなかった。

今まさに雪兎さんの携帯の画面にした瞬間。

雪兎さんから電話がかかって来てしまった。

見られた!絶対見られた!


「いや~!」


私は思わず叫んだ。

回りでは月花さんと桔梗ちゃんかゲラゲラ笑っている。

雪兎さんからの電話を無視できる私ではない。

雪兎さんの言うことを聞いておけば良かった。

来るんじゃなかった。

うわ~ん!出るよ出ればいいんでしょ!

私はスマホをスワイプして電話を通知した。


『日和!大丈夫か?』

「………見た?」

『あ、いや、あれだ』

「あれてなんだ~!今すぐ消して!記憶からも消してください!全消去して~!」


私はかなりのパニックだった。


『日和落ち着け!とりあえず、迎えに行くか?』


雪兎さんが心配してるのは解る。

解るけども!無理だ!


「今、雪兎さんに会う勇気がありません!これから桔梗ちゃんも殴ります。忙しいので失礼します。」


私はそのままスマホを切ると桔梗ちゃんに笑顔を向けた。


「さあ、言い残すことはあるか?」

「こ、怖いよ!月花姉様!助けて!」

「無~理~顎痛い。近寄りたくない。日和怖い!怒らせるイコール死だって学習した。」

「し、死にたくないよ~!」


その日の女子会の話は三人とも忘れようと心に決めたのだった。

雪兎さんは絶対に写メ消してくれないだろうな。

日和ちゃんには消したって笑顔で言うけどバックアップまでとってあると思う。

可哀想な日和ちゃん。



コメントありがとうございます!

嬉しくてニマニマしてしまってます。

コメントをいただけるとはしゃいで頑張ります!

コメントよろしくお願いします。

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