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設定資料集  作者: 紫炎
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渚さん解説集(第154話まで)

序章 再生の日


ナビゲーションAI:

 対象者をナビゲーションすることを目的としたAI。ある程度のコミュニケーションを取ることが可能なように設計されており、種別としては人工生命に該当する。


ナノマシン:

 一括りにされてはいるが、実際にはナノマシンの統合制御システムを作中ではナノマシンと称している。その種別は有機型、無機型、複合型などに加え、長い歴史の中で第100世代を超えており、用途によって組み合わされて様々な形で生成される。

 なお、それらは専用AIによって制御されており、ナビゲーションAIでも生成結果を指示する以上の把握はできていない。


ウォーマシン:

 戦闘ロボットの総称。かつての戦争時においてはそう珍しいものではなかったが、現時点において稼働している機体はほとんど存在していない。


軍事基地:

 渚が生まれるまでの678年もの間、動いていなかった軍事基地である。詳細は不明だが、それは地下に埋まって閉鎖されていて、その原因を含むあらゆる情報は爆発の中で消失した。


センスブースト:

 その呼び方は厳密に言えば正しい意味ではないが、感覚の加速を促す強化プロセスの名称である。

 ブレインアプリなどによるソフトウェア処理やチップなどによる外部装置に依存した処理など使用方法は多岐にわたり、使用方法によって加速倍率、持続力、負荷率などが変わる。


CAT-035R:

 かつての戦争時において、一般的に正式採用されていたライフル銃。渚が入手したものは銃下部にアドオン式グレネードランチャーを装着しており、榴弾を含めた多目的弾を射出するのに使用されていたようである。


再生体:

 作中ではアイテールによって生み出された人間を指している。

 ただの人間との相違は、アイテール結合故に分解がされやすいという以外にはほとんど存在しない。

 なお、ミケは再生体を奴隷扱いだと説明していたが、正確に言えば市民IDを持たぬ人間はすべて人としての権利を与えられていなかったため、粗雑に扱われていたのは再生体に限ったものではない。


エーヨーチャージ:

 日持ちが良いため保存食としても優秀であり、味は多種多様だがいずれも6ブロックで成人男性一日分の栄養摂取が可能なように調整されて作られている。

 アイテール変換効率も重視された設計をしていて、水と共にほとんどのアイテール変換装置のレシピに標準セットされているほど。もっとも、味についての評価は決して高いとはいえない。


アイテール:

 不確定性万有素子とも呼ばれているエネルギー体。通常は可視化されておらず、新エネルギーとして発見されるまでには長い時間がかかったと言われている。物体に偽装する性質があり、制限はあるがそれを利用して構造体を模倣させることで指定の物質への変換が可能。その特性から賢者の石とも言われている。

 ミケが生み出された時代においてはコストパフォーマンスの観点から軍事目的以上の用途は見出せなかったようだが、渚が目覚めた時代においては機械獣から入手が可能になっているようだった。


機械獣:

 渚たちが遭遇した、獣のフォルムをしたロボット。アイテールを動力とし、アイテールを求めて行動しているようであるが、その詳細は不明。少なくとも軍事基地のライブラリーに該当するデータはなかったようである。


コア:

 かつての兵器はコアと呼ばれるユニットを動力として稼働しており、機械獣にも同一規格のコアが装備されていた。これはかつての兵器の延長線上に機械獣があることを示している。


第1章 狩猟者ハンターへの道


浄化物質:

 浄化物質とミケが呼んでいるだけで、何を浄化しているかについては分かっていない。光、音など伝達する手段全般を遮断しているようで生身の人間に対しても毒性を持っている。渚は基地を出た際にミケからナノマシンを投与されていたため無事だったが、高濃度の浄化物質の霧は生身の人間の命をたやすく奪う。


対装甲弾:

 通常弾では対処できない装甲を持つウォーマシンに対して使用するために作られた弾丸。実のところ、弾丸とはいうもののその構造はロケット弾のソレであり、渚の使用していライフル銃も正しく分類すれば小型のロケットランチャーである。


防護服:

 渚が遭遇した親子は、渚同様に防護服にヘルメットを被っていた。それは背のエアクリーナーとチューブで繋がっていて、大体の造りは渚の着ているものと同じようである。もっともドクロの形状に似た渚のメットとは違い、親子のメットは透明なバイザーによって覆われていて、顔が見える構造をしていた。


アイテール原盤:

 100円、500円の硬貨と、1000円、10000円の板を作れる原盤。

 アイテールは測定が簡単で偽装が困難なため、この原盤は埼玉圏内で多く出回っている。

 なお埼玉圏内での円の価値は、渚の認識にあるものと大差ないようである。


アサクサノリ:

 名称の由来は不明だが、岩などに張り付いた埼玉名産の食用苔。

 埼玉圏内でも、自然に収穫できる数少ない食物である。


エアクリーナー:

 空気清浄機としての役割も持つが、瘴気を除去するナノマシンを生成するのに特化したプラントマシンでもある。エアクリーナーはミスト状のナノマシンを散布して、広範囲に効果を発揮する。


機械獣の生息域:

 機械獣は個体ごとに一定のテリトリーを保持し行動しており、狩猟者ハンターはそれらを記録していくことで比較的安全なルートを確立してきた。しかし、今回起きた事態によりこれまでのルートの安全性は消失した可能性が高く、狩猟者ハンター管理局は新たな対応を迫られることとなる。


メディカロイド:

 治療用ナノマシンプラントを内蔵した人型のメディックマシン。人型であるために、治療行為以外にも様々な介護が可能なロボットである。


坊さん:

 メディスン系統のマシンアーム所持者は一般的に坊さんと呼ばれている。

 人を救うために前線に赴くことも多い彼らだが、法外な報酬額を希望するナマグサと呼ばれる坊さんも少なくはない。


市民:

 各アンダーシティで、市民IDを登録された人間を指している。基本的にアンダーシティでは、この市民IDを登録されていない人間は住むことは許されていない。


マシンレッグ:

 マシンアームと同じ系統の機械の義足である。

 この他にもマシンアイやマシンハートなどといったヴァリエーションが存在し、それぞれに特化された能力が付与されている。


変容痕:

 一部の強化兵士は自身の肉体を変体メタモルフォーゼさせることで驚異的な身体能力を得ることが可能となるが、元に戻った後でもしばらくの間は身体に変体の名残の痕が残る。


瘴気:

 ミケが浄化物質と呼んでいるものの現地人の呼称。

 地上に広がる白い霧であり、早朝は若干薄まる性質がある。

 人間に害あるものと認識されているが、その本来の役割は……


オービタルリングシステム:

 地球の衛星軌道上をグルリと囲んだ形で建造されている巨大建造物メガストラクチャー。この世界においてはそれはふたつ建造され、現存している。現在においても稼働はしているようだが……


スケイルドッグ:

 渚も何度か対峙した犬型の機械獣。

 機械獣の中ではスティールラットに並んでよく見る個体であり、比較的戦闘能力は低いが、当然のことながら人間が素手で対峙して勝てる相手ではない。


パーツ:

 狩猟者ハンター管理局の依頼報酬とアイテールと共に、狩猟者ハンターの収入となるものである。パーツにはグレードが存在し、供給量によってはレートも変動する。


バイク:

 モーターバイク。この世界では一輪バイクが主流。

 精度の高いジャイロセンサーを積んでおり、倒れるということがほとんどない。

 悪路でも速度が出せるため、移動だけであればビークルよりもはるかに早く目的地に到着できる。 


サブマシンガン:

 リンダの所持している自動小銃。威力は高くないが、牽制としてはそれなりの効力を発揮する。


小型グレネードランチャー:

 リンダの所持している小型の二連装グレネードランチャー。

 銃口が短いため、射程距離も短いが、取り回しも良く、別種類の弾頭を装填できるため、応用性が高い。


アルケーミスト:

 三角フラスコと蜘蛛と大元の機械獣を合わせたような形状をしている機械獣。

 群れの中で一体だけが変異し、有機物を取り込んでアイテール生産を行う。


閃光弾:

 瘴気の中では、通信に必要なあらゆる手段が妨害されている。結果として原始的な手段に頼る形となっており、瘴気内でもある程度の確認が可能な閃光弾は重宝されていた。


マシンアイ:

 マシンアイとはいうものの機能は視覚のみに限らず、眼爺は目を含めた複合センサーを頭部に移植している。視覚情報に関してはミケがフィルタリングしたものと同等クラスではあるが、それ以外のセンサーの精度を合わせれば、総合的にはミケとチップの能力をしのぐ性能を持っている。


静音モード:

 渚の乗る一輪バイクのモードのひとつで、このモードにすることでモーター音がほとんど響かなくなる。

 回転数を抑えた上で出力を上げて無理やり動かしている為、アイテールの消費量も高く、必要がなければ通常は使用しないモードである。


アイテールナイフ:

 刃先にアイテールライトを纏わせ、鉄の装甲すらも切り裂くことが可能なナイフ。

 狩猟者ハンターとしては一般的な装備のひとつだが、渚の持つメテオファングやリンダのマシンレッグに仕込まれているものほどの高出力を持つブレードは高額で、普及されているのはパーツ解体用に使われる程度のものである。


エアウォール:

 咆哮と共に空気の壁を正面に発生させて攻撃を防ぐ技術で、機械獣だけではなく内蔵されたマシンアームなども存在している。

 実際には円錐状に、ドリルのように空気の壁ができるため、壁を造って防ぐよりも逸らすことに特化されたものである


メテオファング:

 獅子型機械獣メテオライオスの牙の名称。アイテールナイフの材料としては最上級であり、タンクバスターモードでも破壊することは叶わないほどの硬度を持つ。


タンクバスターモード・スーパーチョップ:

 面のマックスパンチに対して線のスーパーチョップ。タンクバスターモードは手の動きに合わせて様々な応用が利くが、マックスパンチとスーパーチョップは渚が決めた名称である。


ブースターアーム:

 アーマードベアアンサーの腕の名称であり、背部のメインブースターと含めて高額で買い取りがされている。

 制御が難しいため通常は分解してブースターのみを使用し、渚のように腕としても使うのは珍しい。


市外住人アウター

 シティの壁外部で生活をしている住人たちをそう呼んでいる。

 銃器の他に罠や原始的な武器を使って街近隣の機械獣や獣の狩猟を行い、それを収入源としている。

 なお、ナノミストの効果範囲内とはいえ街の外ではその効果も薄く、瘴気に身体を蝕まれ続ける彼らの平均寿命は短い。


狩猟者ハンター管理局:

 各都市部にある狩猟者ハンターたちの管理を行っている組織。埼玉圏を統治しているコシガヤシーキャピタルの公共組織であり、都市商会やアンダーシティとも繋がっている。

 なお、瘴気の影響により通信網が脆弱であるため、都市ごとの管理局は上下関係のない独立した組織となっており、狩猟者ハンター登録は各都市ごとに行う必要がある。


ババア:

 マシンレッグをリンダに譲った現在は車椅子での生活を送っているバーナム家の当主。トリー・バーナムともいう。フォートレスホエールをひとりで墜とした。メテオライオスを子犬のように泣かせて蹴り殺した……などとその逸話は枚挙にいとまがない。

 ライアンの憧れの人物であり、その世代の狩猟者ハンターにとっては伝説的英雄として知られている。


ワッペン:

 狩猟者ハンター管理局から支給される狩猟者ハンターの証。

 ワッペンは初期設定時に所持者の生体情報を記録し認証キーを発行する。それを用いて管理局のデータベースに登録された者が狩猟者ハンターと呼ばれるのである。またワッペンは管理局で閲覧できる端末用のトークンでもあり、狩猟者ハンター登録されることで管理局が収集した情報の閲覧をする権利も与えられることになる。

 なお、瘴気の届かぬ都市内部では通信機器の阻害がない。シティガードなどはこのワッペンの座標探知と個人検索を行う権限を持っており、犯罪捜査などに使用もされている。つまるところワッペンは都市内に存在する危険人物の監視装置としての役割も兼ねているのである。


第2章 ルーキーズライフ


狩猟者ハンター管理局員:

 局員はクキシティの住民で構成されており、引退した狩猟者ハンターも少なくはない。また現役の狩猟者ハンターと局員を兼任している者もおり、強行隊の隊長を務めていたダンもそのひとりである。


バトロイド:

 執事|(Butler)的なもの(Oid)を省略した名称。

 ヒューマノイドタイプのロボットは総じてその系統で名付けられる傾向にある。

 なんでもかんでもロイドを付ければよいわけではないのだが、商品名は時として分かりやすいように安易な呼び名も求められるのだということである。


電子通貨:

 通貨単位はアイテール貨と同じ円である。住人はカード、狩猟者ハンターはワッペンを介して信頼性の高い生体認証を使って金銭のやり取りをしている。

 なお、電子通貨はアンダーシティが地上からアイテールを手に入れるために生み出したものであり、市民IDを持たない(=人間と認められていない)者たちがアンダーシティの上に住むことを許されている理由でもある。


ハニュウルート:

 ハニュウシティは群馬圏の監視とグンマエンパイアの尖兵の撃退を担っている都市である。

 そしてハニュウシティからクキシティに向かうルートをハニュウルートといい、それは物資の多くを外部に頼っているハニュウシティの生命線となっている。


スタンポール:

 アイテールをエネルギーとして電流を流し続ける鉄柱。それらを鎖で繋いで柵にすることでシールド処理されていない機械獣の侵入を防ぐ効果がある。


狩猟者ハンター管理局からの指示書:

 強制力はないが「従わないとどうなってるか分かるよな?」という意味合いも強いため、大抵の狩猟者ハンターはよほど命に危険がない場合には従うことになる魔法のアイテム。


ルート:

 公開されているルートは埼玉圏内における比較的安全な移動経路ではあるが、道路が舗装されているわけではなく、また周辺に巣がなくとも群れで移動する機械獣と遭遇する可能性はある上に場合によっては野盗や野生の獣などに襲われることもある。


狙撃銃:

 ルークが所持している長距離用の銃。

 埼玉圏では瘴気に阻まれて長距離狙撃が非常に困難なため、所持している狩猟者ハンターの数は少ない。


テクノゲーター:

 ワニを模したフォルムの機械獣。

 電磁流動装甲に覆われており、対装甲弾も弾き、地面を滑って高速で接近してくる。攻撃手段はあぎとであり、この機械獣によって足を奪われた狩猟者ハンターも少なくない。


黒雨:

 終末戦争の最後に使われた、人類だけを殺すことだけを目的としたナノマシン。

 数百年が経過してなお大気中で増殖を繰り返し、地球上では例外を除いて人類が生き残れる環境は存在しない。そして、その例外のひとつが埼玉圏である。


終末の獣:

 終末戦争の最後に出てくる、鋼鉄でできた獣。

 七日で地上を蹂躙し、最後には人を守護していた機械の神を殺し、今も黒雨を地上に降り注がせ続けていると伝えられている。

 故に黒雨と共に人類の天敵として現在も恐れられている終末の獣だが、彼が実際に闊歩したのは遠き過去のみ。すでに死した獣と黒雨に関係はなく、獣が目覚めることはあり得ず、今となっては何が正しく、何が間違っているのかを暴く意味すらもない。一匹の()の物語はもうずっと昔に終わっている。


※終末の獣は別作品『終末の世界で踊る猫』の主人公であり、渚さんの本筋には絡みません。


通常弾:

 対装甲弾との違いは装甲貫通能力がない、音が小さい、安い。

 機械獣に対してはほとんど無力だが、対人、対生物用には適している。


古老級エルダークラス

 アイテール装甲を纏った機械獣をそう呼ぶ。

 纏っているアイテール結晶は装甲であると同時に予備のエネルギー源であり、また機械獣によっては攻撃手段に用いることもある。なお、渚が最初に遭遇したメテオライオスのタテガミや渚のタンクバスターモードもアイテール装甲の一種である。


ヒートチェーンソー:

 オスカーの所有する強化武装パワードアームズ

 遺失技術ロストテックのひとつであり、機械人オートマータでもメンテナンスこそ可能だが、生産はできない。またバイク形態は運搬用の仮初めの姿であり、本来の姿は巨大なチェーンソー。そもそもこのヒートチェーンソーは武器ではなく宇宙での使用を前提にした工具である。

 アイテールを直接エネルギーにはせず、電力に変換して使用しているためチェーンソーの刃は緑ではなく赤く輝くのだが、これはアイテールが希少な存在で軍のみで使用されていた頃の名残であると言われている。


ファイナルロック:

 タンクバスターモードの一形態。アイテール装甲を巨大化させて掴む技だが限界まで拡大させるため構成維持が困難であり、場合によっては自壊して爆発するが、爆発の指向性は腕より外にと設定されているため、ファングそのものへの直接的なダメージはない。

 なお、ファイナルロックの命名はいつも通りに渚である。


セントリーガン:

 対象物が近付くと狙いを定めて撃ってくれる自動兵器。

 購入金額が高く、リンダ曰く誤射も多いとのことであったが、補助腕サブアームに銃をもたせてミランダを同期させることにより代用は可能であった。

 また通信可能な状態であればミケでも渚でも操作はできるようである。


強化装甲機アームドワーカー

 ワーカーは2メートルから5メートルほどの人型重機であり、強化装甲機アームドワーカーとはそれに装甲と武装を付けて戦闘を行うように改造したものである。


VRシアター:

 元々は宇宙航行時でのストレス解消を目的としたシミュレーション空間である。

 EMS(電気筋肉刺激)などの肉体管理機能を持ったダイブスーツを身に付けての長期間の使用が前提とされているが、強化施術を行っているサイバネストはそのままダイブすることができる。

 なお今回ミケがアクセスした情報によれば、ふたりが訪れた家は由比浜直久、琴音、風音、直樹という四人の家族が住んでいたと表示されており、そこに渚の名前はなかった。


アストロクロウズ:

ナノマシンの進入も防ぐほどに機密性の高い宇宙服を指す名称であり、黒雨の影響下においても活動が可能であるとされている。


VRシアター無料電子チケット:

電子チケットは三ヶ月に一度支給され、それ以外では有料での利用となる。

結論から言えば、それはアンダーシティがアイテールを収集するためのシステムの一環であった。


カスタムビークル:

 電磁流体装甲によりある程度の銃弾を無効化でき、内部から一方的に攻撃も可能。

 ベアアームのブースターとビークル下部にも装備している電磁流体装甲を地面に接触させることで、タイヤを使わずとも短時間ならば高速で滑ることができる。


追尾モード:

 設定した相手に従って移動するモード。

 カメラアイの設置されたビークルやバイクには標準で付いている機能であり、荷物持ち代わりなどに重宝する。


手榴弾:

 爆発と破片により相手にダメージを与える武器だが、装甲で守られた機械獣にさほど効果はなく、通常は対人用として使用されている。


殺人罪:

 埼玉圏の法においては街内外問わず、殺人は発覚すれば処刑である。

 野盗バンディットに対しては即時処刑の許可が出ているが、奪われた人員や物資とのバーターとして生かして捕らえることも推奨されており、捕らえれば金になる。また生死問わずの賞金首リストも存在している。


マシンアイ:

 基本的に眼球の代用として使われる機械の目ではあるが、ルークの様に目の代わりに埋め込むものや、眼爺のようにズームレンズが付いていて外部からも見て分かるものなど形状は多様で、また性能も視覚以外のものも感知する多目的レーダーである場合が多い。


サラマンダー:

 ルークがトカゲと口にした小型機械獣の正しい名称。あまり強くはないが火を吐くので近づくときには注意しよう。


センサーヘッド:

 ルークが所持していた機械の頭部。

 各種センサーや通信機能の増幅などが可能であり、瘴気の霧の中でも近い距離でならば無線通信が可能となっている。瘴気のない街の中であれば通信距離は街中の全域に及ぶが、アンダーシティ内などはシールドが張られているため繋がらない。


天遺物での拾得物:

 渚のファングやルークのセンサーヘッドなど単独で扱える遺失技術ロストテックとは違い、天遺物で手に入る多くのものは知識のない地上の人間にとっては用途不明の代物である。

 アンダーシティではそれぞれのパーツごとにグレード分けして買い取りを行っており、狩猟者ハンター探索者トレジャーはリストと照合して集めて持ち帰っている。


チップ:

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ガードマシン:

 主にアンダーシティ内を警備しているロボットの名称である。通常は非殺傷を主としているが、抵抗が続くと装備がテーザーガンから実弾兵器に変更される。

 なお瘴気対策と思われるが、ガードマシンはそれぞれがスタンドアロン化しており、ガードマシン同士の連絡手段も接触通信のみに限定されているようである。


立体映像:

 比較的ポピュラーな技術のひとつであり、映像の空中固定はナノマシン技術によるものである。


アンダーシティ:

 それは巨大な地下都市であり、渚が見た街並みも一部でしかない。

 アンダーシティはいくつもの区画に分けられており、最深部は機密エリアでミリタリーガードによって護られている。


人型ガードマシン:

 かつては街の警備員さんで親しまれた彼らも狩猟者ハンターにとっては強力なエネミーである。

 装備しているライオットシールドは電磁流体装甲で対装甲弾でも貫通せず、また盾も銃もID認証により彼ら以外には使用できないものとなっている。


無修正エロ動画:

渚は、ジャンル分けと属性タグによりあらゆるニーズに応える検索が可能なエロ動画の総合百貨店を脳内に建設した。なお、アンダーシティにおいても無修正エロ動画は犯罪である。


エロ動画:

 渚の頭の中に貯蔵されたエロ動画は未来のエロ動画であり、その多くはフィールドスキャナーを用いた空間自体を記録した映像となっている。

 本来であれば主観視点(男優女優ともに)、客観視点などの仮想現実体験も可能な映像データなのだが、それができる設備はこの時代では限られており、また視聴可能な施設であるVRシアターはそうした映像を閲覧すること自体禁止している。そのため発見した映像はタブレット端末などによるモニターを用いた、オートアングル機能による2D視聴がメインとなる。

 なお視覚に直接映像を映し出せる渚はフルモードでの視聴が可能である。


立ち入り禁止区域:

 軍事基地や生産工場など、一般市民が入ることを許可されていない場所を立ち入り禁止区域とアンダーシティでは呼称している。なお、立ち入り禁止区域だからといって必ずしも重要な施設があるとは限らないが、セキュリティはミリタリーレベルのため、侵入すれば生きて帰れる保証はない。


EMPボム:

 EMP兵器とは通常電磁パルスを発生させて機械を破壊する兵器だが、この時代の軍用兵器はシールド処理がされているため効果はほとんど見込めず、そのため軍同士の戦闘で使用されることは少ない。作中でミケが指摘したEMPボムは効果範囲を限定した暴徒鎮圧用にカテゴライズされるものである。


ライオットシールド:

 暴徒鎮圧を目的とした盾で、透明で軽く扱いやすい。

 対装甲弾も弾く硬度を持つが、グレネードランチャーの対装甲弾頭ならば破壊も可能。


竜卵:

 とある組織が所有している遺失技術ロストテックで、形状は小型のチップの形をしている。

 その役回りは『名前通り』のものであり、余剰の領域だけでも高性能な演算を可能とするチップとして使用することができる。なお、余剰領域にインストールされたAIはその事実を把握していないし、知るすべも存在しない。


多脚型機甲兵器:

 スパイダーの愛称で親しまれるアンダーシティのミリタリーガード。

 メインウェポンはガトリングレーザーであり、その他にグレネードランチャーを複数の弾頭を切り替えながら使用してくる。

 またコマンダータイプであるため、ガードマシンを指揮下にして組織的な行動を取ることもある。


強化装甲機アームドワーカー

 パワードスーツの一種であり、中に人が乗って操作する。

 今回渚たちが発見した強化装甲機アームドワーカーはコシガヤシーキャピタルの騎士団の所有している機体と同機種であり、その機動性は極めて高い。

 なお強化装甲機アームドワーカーはアイテールの消費が激しく、常時使用するのは潤沢なアイテール保有量がなければ難しいため、所持している狩猟者ハンターは少ない。


レールガン:

 電磁加速砲と呼ばれている兵器だが、この技術が確立してから4000年の時間が経過しているため、その構造は全く別物になっているものと考えられる。

 なお渚たちが使用している強化装甲機アームドワーカーに搭載された弾頭はアンダーシティ内で使用することを前提としているため、壁との距離を計測して到達する前に自壊するようプログラムされていた。


再生能力:

 特殊部隊や要人警護向けの強化人間に施されていた能力のひとつ。チップに生体情報のバックアップを定期的に取ることで、それを元にナノマシンで肉体を再構成させることができる。


ヤマト族:

 かつて日本人と呼ばれていた人種。

 長い時を経て国家間の垣根が消え融和されていったことで生粋のヤマト族の総数は減り、幾度かの文明崩壊を経て一度は消滅している。

 なお作中でルークが口にしている古くからのヤマト族も、とある時期のデザイナーズチャイルドから派生した者たちであるため、人工的に作られた種であることには変わらない。


レールガンシェル:

 現在渚たちの搭乗している強化装甲機アームドワーカーのレールガンに搭載されている弾は自壊システム付きの特殊弾ではあるが、レールガン用の通常弾であれば実のところ機械市場などでも手に入る。

 なおレールガンはアイテールの消費量を考えた場合、大型の機械獣以外での使用にはコストパフォーマンスが悪く、強力ではあるが需要はそれほどないようである。


アイテールチェーンソー:

 ヒートチェーンソーとの違いは出力に対して本体がコンパクトであるというくらいである。

 なお、渚の強化装甲機アームドワーカーが装備しているアイテールチェーンソーは携帯用であることもあり、オスカーの所持しているヒートチェーンソーよりも出力は低い。


光学迷彩マント:

パトリオット教団の男は光学迷彩フィルムと呼んでいたが、その形状はフード付きマントの形をしている。光学的に姿を消すだけではなく、機械獣などの認識を誤魔化すジャマーフィールドも発生させているため、ある程度の遮音性能もあるようである。


第3章 ドラゴンロード


騎士団:

 サイタマシーキャピタルを守護する強化装甲機アームドワーカーを中心とした武装組織。強化装甲機アームドワーカーの集団による圧倒的火力を誇り、野盗バンディットだけではなく、埼玉圏内のあらゆるコミュニティに畏怖されている恐るべき暴力集団である。


ホーム:

 VRシアターと同種の仮想現実空間。演算処理能力が高ければ、実時間よりも高速で思考することも可能である。なおホーム自体は個人用だが、同期することで第三者を招くこともできる。


即死ウィルス:

 サイバネストは一種の強化人間であり、マシンと肉体は生物として一体化しているに等しい状態で繋げられている。そのため機械側から肉体に及ぼす影響も大きく、悪用すれば死に至らしめるウィルスを注入することも可能である。

 なおヘルメスのセキュリティは、トリー・バーナムが所持していた頃はブロック機能が働いていたのだが所持者変更時の設定ミスにより初期状態となっていた。


マトリクス:

 ミケが言うところの魂に該当するものの名称。

 なおミケは記憶を失っているため、デフォルトで搭載されていた辞書機能からデータをセレクトしてマトリクスの説明を行っている。そのため数百年の単位でズレのある事象をひとまとめに話しており、説明にはチグハグな部分が存在していたのだが、渚たちは気付いていなかった。



探知機:

 圏境沿いに設置されている遺失技術ロストテックの装置。広域スキャナーをより強化したものだが、機械獣に破壊されないようにとアイテールではなく電力で動いている。

 埼玉圏内は瘴気によって通信ができないため、狩猟者ハンターは徒歩でデータのチェックとバッテリーの交換をしているのだが、機械獣の多い地域のため、探知機に向かった狩猟者ハンターが戻ってこないケースも少なくない。


ソニックジャガー:

 戦闘能力はそれほど高いわけではないが、移動速度はスケイルドッグを上回る。小型ブースターによる加速で変則的な機動を行うため、銃弾を避けて接近されやすく狩猟者ハンターたちには嫌われている。


ムーブロガー:

 移動の距離を計測し、地図と情報を連動して移動してきたルートを記録する計測器。計測データにズレは存在するが、埼玉圏内に設定されたポータルポイントや朝のみ動作するRNSリングナビゲーションシステムと連動することで場所の修正をしている。


クマガヤタワー:

 かつてはその場を中心に町ができていたが機械獣に殲滅されている。一方でこの場を巣にした機械獣も人間に殲滅されており、双方共にその場が狙われやすい場所であると判断し、現在では定住する存在はいない。


チワワ:

 小型の犬種。かわいい。


従騎士団:

 将来騎士団になることを目指し教育されている十歳から十五歳までの従騎士スクワイアの集団。通常は首都内での訓練の日々を送っているが、実戦経験を得るために遠征することもあり、通常は騎士ナイトが引率として付いている。

 なお、構成メンバーにはヤマト族の割合が高い。


アイテールソード:

 正確に言えばこの武装はブレイドの付いたブースターと考えた方が正しいものである。それは双剣であり、駒のように回転して凄まじい勢いで敵を斬り裂いていくが反面アイテールの消費は激しい。


アラカワ渓谷:

 荒川と言われる川に沿ってできている渓谷。川の流れに近い形で大地が割れただけで、実のところ荒川と崖の流れが一致しているわけではない。


ガンナーズバックパック:

 強化装甲機アームドワーカーに二連砲を装着させるバックパック。

 なお強化装甲機アームドワーカーはガンナーズだけではなく、別のバックパックウェポンに換装させて使うことも可能である。


ランチャーバックパック:

 強化装甲機アームドワーカー用のミサイルや多目的弾頭を装填したランチャーのバックパック。


ブレードマンティス:

 同種での群れは作らず、他の機械獣の群れに付いて行動するタイプの機械獣。

 アイテール回収を目的としていない純粋な戦闘型の機体であり、主武装のブレードは長く、若干弧を描いた片刃となっている。


アイテールソード・タイプ『ムラマサ』:

 ウルミの装備している特殊型のアイテールソード。切り裂くと同時に刃の腹から無数のナノチューブを放出して破壊した機体内部のアイテールを瞬時に吸収する機能を有している。それは柄から腕を通して強化装甲機アームドワーカー内部にも供給できるため、ウルミの機体はアイテールで動く敵がいて機体とパイロットさえ無事ならば半永久的な戦闘が可能なのである。


ジャイアントスカラベ:

 キャリアスカラベの上位種。全長6メートルある巨大な機械獣で、キャリアスカラベの回収した資材を纏めて運ぶ役割を担っている。特定の攻撃手段は持たないが、その巨体でのタックルはそれだけでも十分に脅威である。


保管方法:

 埼玉県内は瘴気の霧によって伝達手段が遮断されるため、視覚的に発見され辛い土の中に埋めて隠すという行為はそれなりに有効であると知られている。

 なお機械獣はアイテールに対しては瘴気内でもある程度の感知が可能なため、アイテール元もに埋められている場合にはその限りではない。


カモネギ従騎士団:

 かつて埼玉県越谷市には宮内庁埼玉鴨場にちなんだ鴨と特産品の越谷ネギを組み合わせた、ご当地グルメ『こしがや鴨ネギ鍋』が存在していたという。VRシアターなどで過去情報を知っている埼玉圏の人間は関連性が薄くとも過去に存在した名前を使用する傾向が強く、カモネギ従騎士団のネーミングもその一環だと思われる。


コシガヤシーキャピタル:

 埼玉圏を実質支配下に置いているように思われているコシガヤシーキャピタルだが、各シティとは完全な上下関係にあるわけではない。

 特に地下に存在している各アンダーシティにとってコシガヤシーキャピタルとはあくまで地上部の街の統制をとるためのまとめ役として『容認しているだけ』の存在である。


コエドベース:

 カワゴエシティ内にあるコシガヤシーキャピタルの領地である。敷地内はカワゴエシティではなくコシガヤシーキャピタルの法が定められており、騎士団などを含むコシガヤシーキャピタルの人間が埼玉圏内を移動する際の中継基地として利用している。


強化装甲機アームドワーカーマニア:

 騎士団の団員の多くは強化装甲機アームドワーカーに対して信仰に近い敬意を抱いている。何故なら強化装甲機アームドワーカーは騎士団設立から続く彼らの主武装であり、彼らの力そのものであり、偶像にも近いものだからだ。

 そのため時折発掘される強化装甲機アームドワーカーをメンテナンス技術も操縦技術もなく一ヶ月も経たずに乗捨て同然のように使い潰すことの多い狩猟者ハンターを嫌う傾向にある。


埼玉圏内の探索:

 埼玉圏は砂漠と岩場が続き、天遺物が並び、大地の起伏は激しく、その上に瘴気は視界を遮り続けて、機械獣や野盗バンディット、野生獣の襲撃を警戒せざるを得ず、場合によっては黒雨による雷と雨を浴びせられることもある。故に埼玉圏の地図の距離と実際の移動時間ほどあてにならないものはないと言われている。


補助外装サポートフレーム

 パワーアシストスーツの一種で、こちらは量産可能なため従騎士団の団員たち全員にも支給されている。あくまで補助具であり、重いものを持ち上げたり、長時間走れたりはできるが、人間の可動域を超えた挙動はできない。


レーザー狙撃銃:

 アイテールライトをレーザーとして射出する狙撃銃である。

 銃弾は必要とせずアイテールを供給するだけで撃つことができ、重力や風などの影響がなく直線に狙えるために扱いやすくはあるが、反面コストパフォーマンスはよろしくない。

 瘴気内では威力が減衰しているのだが、機械獣を仕留める程度の出力は維持できている。


電磁流体スキン:

 電磁流体装甲と同様に銃弾を弾く機能を有しているが、その素材は柔らかく柔軟性に富んでいる。衣服などに流用できれば良いのだが、機械獣から剥いで再利用する技術は現在の埼玉圏内にはないようである。


ミケの記憶の欠落:

 基地内で活動していた時点でのミケは行動ログこそチップ内に保存していたが、基地のデータベースより得ていた電子情報のほとんどを直接参照しており記録を取っていなかった。これはオフラインとなった時点で情報自体がチップ内に残らないため、情報漏洩防止の観点から適切な行為ではあった。ただ基地とのリンクが切れたことで情報の参照が不可能となったため、現在のミケは己が基地内でとった行動の意味を推測することしかできない。


戦闘技術:

 渚の戦闘技術は銃器の扱いや近接格闘などだけではなく、潜入技術や工作技術など多岐に及ぶ。普段は表に出ずとも必要があれば、それらは自然と渚の力として表に出るのである。


アストロクロウズ:

 宇宙服ではあるが技術の進歩に伴い、小型化・軽量化されている。

 パワーアシスト機能や防弾性能、また自己修復機能などが搭載され、軍用規格としてクリアされた正式装備ではあるのだが、地上で使用するには無用な機能も多く、コストパフォーマンスも高いとはいえない。

 本来であればこのような場所にあるはずもないアストロクロウズが基地内に残されていた理由は、この基地が宇宙に由来したものと関係があることを示している。


宇宙船:

 かつて文明が栄えていた頃には宇宙を駆ける船は数多くあったが、現在それらのほとんどは太陽系圏外の脱出に使用されて残されておらず、建造が可能なのも月面都市などの極一部の施設のみとなっている。


マンボウ:

 英語名はオーシャンサンフィッシュという。


サンドサンフィッシュ:

 分厚い電磁流体装甲を持ち、砂の中を走行する大型機械獣。

 その重量で相手を押しつぶす戦法を取り、ブースターと合わせての回転タックルも行う。

 なお、大型機械獣は中型、小型の機械獣を搭載している要塞型と呼ばれるタイプが多く、サンドサンフィッシュもサンドラテオラブラックスと呼ばれる魚型の小型機械獣を搭載している。


キャラバン用のルート:

 以前に渚たちも依頼を受けて対応したように現在、埼玉圏内の狩猟者ハンターたちは物資運搬用のルート確保の依頼を受けて動き回っている。当然、安全を確保されていない地域を動き回るのだから犠牲も多いのだが、ルートを確保できなければ食糧難で餓死する町や村も出てくることもあり、ルート確保は狩猟者ハンターたちの急務となっていた。


第4章 地の底より


コシガヤシーキャピタル:

 コシガヤシーキャピタルは埼玉圏の地上を管理する組織であり、首都の名称でもある。そこはかつて宇宙船が落下した影響でクレーターができており、またクレーター内には埼玉海と呼ばれるクレーター湖が存在している。なお、埼玉圏内で主食となっている藻粥の藻はその湖で生産されている。


オラクル:

 予言、神託などを意味する名を持つAIで、アンダーシティの制御は支配型ドミネイタークラスと呼ばれるオラクルを頂点とした各種AIたちが行っている。


人権:

 魂の複製すらも可能となった超未来においては、権利を与えられた者のみが人間とされている。それは市民IDという形で今も残っており、市民IDなき者は人間とは判断されず、従ってオラクルは地上にいる人間を人間と認識してはいない。


キャリア:

 ビークルの背部に接続することで車内を拡張するパーツの一種。

 この世界の武器や乗り物の多くは規格が統一されており、パーツ間の互換性が高い。


ブレードマンティスの光学迷彩:

 ブレードマンティスの光学迷彩は渚の所有する光学迷彩マントとは違い、正しく光学的に迷彩するだけの機能となっている。そのため臭いや音などにより探知されてしまう危険もあるのだが、瘴気に包まれた埼玉圏において視覚的に確認ができなくなるということはそれだけでも十分に有用な能力である。


チョップシールド:

 タンクバスターモードで巨大化させたチョップを盾に使用したもの。

 派生技としてハリテタイフーンがある。


旧文明の兵器:

 航宙兵器であるキベルテネス級はかつて地球圏内で戦闘行為を行い文明を滅ぼす一因ともなったが、クロが並んで口にした機械種は惑星自体に致命的な損傷を負わすことが可能なほどの出力を持っている。そのため予め地球圏には近づかぬよう設定されており、文明が滅びた今でも稼働しているが彼らが地球に戻ってくることはない。


フリルドリザードリィ:

 頭部の周囲に丸いアンテナを持つ探査型機械獣。顎と前足の爪で戦うが戦闘能力は低い。緊急時には立ち上がって二足で高速歩行を行う。

 つまりはエリマキトカゲの機械獣なのだが、狭い部屋の中ではその真価を発揮することはなかった。


アウラ:

 ギリシャ神話に登場するそよ風の女神の名。


端末:

 規格統一化されたかつての世界においての情報端末は、権限の厳格化と支配者級ドミネイタークラスAIによって制限された上で使用されていた。


機械化:

 機械人オートマータが機械化できるのは手足や目のみならず頭部や臓器、さらには電子脳といったものまで存在している。もっとも現状の埼玉圏では整備環境の問題もあり、特に臓器類の機械化は生存率が低下する傾向にある。


消火用ナノマシン:

 旧文明時代の施設などには設置されている防火装置。

 渚は爆発後に動作していたソレを目撃していたため、今回の対応を思いついたようである。なお、モランのシールドは消火用ナノマシンのみならず瘴気内でも効果は減衰してしまう。


パラダイムシフト:

 時代や分野において認識されていた常識が劇的な変化が起きること。

 マリアの認識からすれば、現在の埼玉圏で使用されている技術の多くは彼女の千年前の知識が通じる程度には大差ないようである。


アイテール結晶侵食体:

 本来は観測できないエネルギーに干渉し物質化させるための媒介であり、アンダーシティのエネルギー確保の核となっている存在。

 なお、2034年に発生した大規模アイテール災害を生き残った被験体が人類が確認できた最初のアイテール結晶侵食体であると記録されている。当時はその原因解明と被験体の症状回復のために家族の協力なども得て様々なデータが収集されたそようで、それは厳重に保管されていたために現在でもデータが残されている可能性が高い。


キベルテネス級兵器:

 かつて太陽系に襲来したラモーテと呼ばれる外宇宙生命に対抗するために設計された決戦兵器。

 もっとも機械種と呼ばれる新兵器に開発競争で敗れているため、製造されたのは試験評価用の機体のみであり、それらは主に機械種では対応できない地球圏内で運用されていた。


高圧縮アイテール結晶:

 アイテールを高密度に圧縮した結晶体。

 軍用の圧縮装置を必要とするため、通常の手段での製造は困難である。


廃地下都市:

 正しく言えばそれは廃棄された都市ではない。人間がいなくなろうとそこにはAIが存在し都市は運営されている。ただ、それは人の目には把握できない。


第四十八世代ニューロン型:

 ニューロン型とは脳内の動きを模した設計思想のシステムの通称。

 現行の世代は第三十六世代であり、アウラが第四十八世代と呼ばれているのは、その世代あたりのニューロン型ならば同程度の性能に到達するのでは……という推測によるものでしかない。なお、文明の発展が見込めない現状では到達する目処は立っておらず、また現段階のアウラのスペックはさらに発展している可能性が高い。


ブレインモジュール:

 脳をモジュール化したもの。機械のボディを容易に取り替えることができるという利点がある反面、現在の埼玉圏ではメンテナンスに難がある。戦闘での死亡を無視したとしても長くは生きられないだろうと予測されているため、モジュール化は推奨されてはいない。


マトリクス:この時代においての魂の別称。オカルトではなく、アイテールと同様に現実として存在が確認されており、市民IDなどはマトリクスに直接書き込まれている。なお、元々市民IDとは魂が複製可能となったことが問題視されシリアルコードを記述されることが義務付けられた際に生まれたものである。


由比浜渚:

 彼女の人生は常に順風満帆というわけではなく、かといって波乱に満ち溢れたものでもなく、それは本来人がそうであるべきという道を歩み続けた人生だった。

 享年83歳。晩年は大好きな姉に付き添われて穏やかに過ごし、姉や子供、孫たちに囲まれて眠るようにその生涯を終えた……と記録には残っている。


ミランダ・バーストモード:

 どこにでもいるごくごく普通のメディカロイドのミランダは、猫型マスコット(自称)のミケの手によって魔砲少女(魔改造されて移動砲台と化した少女人格AI搭載型メディカロイド)へと生まれ変わったのだ!


クロ:

 依り代は破壊されたが、主はヘルメスにあるため、活動自体に支障はない。


ダブルチップ:

 チップが追加されたことによる新しい機能は近距離で機械獣を操作するというもののみだが、処理能力が向上したことで既存の能力の負荷も軽減されたため、タンクバスターモードの持続時間の増加や短時間での連続使用なども可能となった。


モランボディ:

 現在のモランのボディは室内では使えぬ兵装で構成された純戦闘用のもの。脳モジュールの交換によるスピーディな戦況対応もマシンナーズソルジャーの利点である。


箱庭の世界ミニチュアガーデン

 一定空間内の情報を習得しつつ、空間シミュレーションを行うことで全体を予測する技術の名称。行動予測などはこれの派生、或いは縮小版というべきものである。


魔弾:

 アイテール結晶侵食体などの例があるように、アイテールとは単独で演算処理と記録保持を行うことが可能な特性がある。そしてドラグーンから射出される魔弾にはその特性を利用した使い捨ての簡易AIが搭載されている。

 それ故に自律的に噴射の方向を変更して軌道を変えたり、特定の距離まで移動した後に散弾として分離射出することも可能であり、その応用性はファングよりも高い。


再生体:

 渚の再生体に対しての認識についてはミランもそう変わらないものであるようだった。

 もっとも、それはつまりミランがその認識を正常だと認識している下地が存在しているということでもある。


ゴールドランク:

 狩猟者ハンターのランクは本来であれば機械獣の討伐などの実績に伴って段階を踏んで昇格されるものだが、卓越した戦闘能力を持つ狩猟者ハンターが目覚ましい活躍を見せた場合などにはその限りではない。過去の例としてはヘラクレスやトリー・バーナムなどが該当している。


生産工場プラント

 アイテール変換を目的とした大型の設備が設置されている施設。

 軍事基地やアンダーシティ内にも同様の施設は存在している。


ザルゴ:

 ザルゴが団長として君臨してからすでに十年以上、オオタキ旅団はこの埼玉圏内で猛威を振るっている。

 もっともザルゴ当人が表に出ることは滅多になく、左腕のマシンアーム『ドラグーン』に関しても戦闘では大概の相手であれば皆殺しにしているという経緯もあってその存在はほとんど知られてはいない。

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