01/25 お詫びの日 |噂
今日はお詫びの日だ。
「お詫びって言えばさあ」
「ん?」
「昨日、一人で家で昼寝してたらさ」
「寝てたら」
「なんか急に誰かに謝られたんだよね」
「えっ怖い」
「確かに聞いたと思うんだけどさ、当たり前だけど誰もいないの」
「コワー」
「またカノッサの浮気が彼氏にバレて、泣きながら謝ってたんじゃないの?」
「あー、あったね往来で大声で」
「あれは屈辱だったよねー」
「もう忘れてよ恥ずかしい」
「ごめんごめん」
「恥ずかしいと言えば」
「なに?」
「この間、なんかずっと私に手を振ってる人がいてさ」
「うん」
「遠目でよく見えなかったから、誰かなーって思いながらなんとなく手を振り返したんだけど」
「うんうん」
「近づいたら交通整理用の看板だった」
「それは恥ずかしい」
「しかも看板の近くにいた人が声かけてきたのよ。自分に手を振られてるのかな?と思ったらしくて」
「わー気まずい」
「そしたらその人がすっごいかっこよくて」
「ん?」
「なんか話してみたらお互い気が合って」
「まさか」
「先週から付き合い始めました」
「そんなことあんの」
「神がかってるねー」
「お恥ずかしい限り」
「神がかってると言えば」
「んー」
「最近話題の謎の宗教、知ってる?」
「あー知ってる知ってる。なんかすごいらしいね」
「服着ないで3日間身動きしないんでしょ、修行で」
「3日? 私は3週間って聞いたけど」
「え、3ヶ月って聞いたよ」
「どんどん増えてる」
「その間何も飲み食いしないで」
「死んじゃうじゃん」
「ハッチの外で耐える」
「死んじゃうじゃん!」
「それだけやれればそりゃ神がかってるわ」
「いやいやそんなの人間には無理でしょ」
「トップがロボットなんじゃなかったっけ?」
「AIが教祖ってどっかで聞いたよ」
「そりゃ修行にも耐えられるわ」
「しかもその教祖がすっごいかっこいいらしい」
「それは知らない」
「まとめると」
「宇宙空間で生身で三ヶ月生き続ける教徒たちを束ねる謎の宗教団体。教祖の甘いマスクを武器に、今日も秘密裏にその規模を拡大しているのであった」
「なんか悪の秘密結社みたいになった」
「ひどい」
「バチが当たるわ」
「いやー、ごめんね謎の宗教」
「お詫び申し上げます」
「神のご加護を」
「そういえば、お詫びって言えばさあ」
一月二十五日は、お詫びの日。




