36 そんな事あるの?
個人的都合ですみません……。
投稿時間を12時過ぎに変更します。
よろしくお願いします。
サクッと換気扇を想像具現化。
鉄だけで創る事が出来たので、火事の心配も無く安心。
そうなれば、まずは油だよね。
そう思った私は、八重子さんに相談を持ちかけた。
「ねえ八重子さん。食用油を確保するために、定期的に実がなるオリーブの木を植えようと思うんだけどね、他にも果実のなる木を植えたいんだよね。さくらんぼとか、みかんとか。どこに植えたらいいかなぁ?」
『世界樹側の囲いに沿って植えるのが良いんじゃないかい?』
八重子さんの助言に従って、まずはオリーブの苗2本と、さくらんぼ2本、みかん2本を想像具現化。
大きくなる事を考えて、3mほど間隔を開け囲いに沿って1列分耕し、苗用の穴を手で堀ながら植えていく。
何とか神水を飲み飲み、これが最後の苗だと手で土を避けている時だった。
カサカサとした感触の、謎の物体が手にあたったのだ。
「ん?」
硬く厚みのある半透明のラップ? もしくはペシャンコに潰れた風船? のようだ。
大きさは手の平に乗るくらいのサイズ。
よく見ると半透明のクズ魔石が中にある。
そんな物が全部で3つ、土の中から見つかった。
「これなんだろうね? 魔石が中に入ってるんだけど」
一つを持ち上げて八重子さんに問う。
『あらまあ……。それはスライムだね』
「は? スライム? 死骸って事!?」
思わずポイッと足元に捨ててしまった。
『死んじゃいないようだね。スライムは死んだら魔石だけ残して溶けてしまうからね』
「それじゃあ、これはどういう状態なの?」
『スライムってのは謎が多い魔物なんだよ。これは言うなれば仮死状態じゃないかい? 水を掛けたら身体が復活するだろうし、魔石も自然に魔素を取り込むのかも知れないねぇ』
……なに、その吸収ポリマーみたいな体質は。
これ、生きてるって事になるの?
なんか、昔聞いたことがある。
砂漠とかの乾燥遅滞にいる魚で、そんなのいたよね。
普段は卵自体も乾燥してるんだけど、雨になると孵化して生殖行動をするってやつ。
不思議な生き物もいるもんだと関心した事を覚えているよ。
詳しくはわかんないけどさ……。
『たまたま、何らかの要因で死なずに乾燥しちまったんだろうね』
なるほどね……。
水を掛けたら戻るわけね。
魔石も自然に魔素を吸収して復活するんだ〜。
へぇ〜……。
八重子さんの説明だと、スライムは人を傷つける魔獣では無いようだ。
どこにでもいる魔獣で、汚水や廃棄物処理の為に使われる事が多いそう。
知能は無いようなので躾は無理だが、なかなか有益な生き物のようだ。
好奇心を抑える事が出来なかった私は、乾燥スライムを3つ手に乗せる。
この魔石に神力注いだらどうなるんだろう?
ちょっと入れてみようかな?
水を掛けなきゃ大丈夫だろうしね。
でもこれって、直に魔石に触れないけど出来るかな?
……おっ、なんかいけそう。
それも、3つ一緒にでも問題なさそう。
う〜ん、だったら目一杯入れてみよう。
『カエデ!? 何やってんだい!!』
急に八重子さんに声を掛けられた事で、「ひゃぁっ!?」と、盛大に驚いてバンザイしてしまった私。
その拍子に手にしていた乾燥スライムがぶっ飛んで、なんと世界樹の脇にある神水の池にドボンしてしまった……。
あれ?
これって、どうなっちゃうのかな?
スライムが生き返っちゃうんじゃないの?
背筋に冷たいものが走って、ブルリと身震いしてしまう私だった。
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