表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
47/56

第46話 船

 船。

 人や荷物を運ぶ為に造られた水に浮かぶ道具。

 しかしそれは進化を遂げ、戦艦となり客船となった。

 水上を移動する木製の巨大なホテル。

 贅を尽くされたその船は王都のすぐ側の港に停泊していた。


 人も荷物の出入りの豊富な港。

 人ひとり監禁しても分からない。そして、港はジルの管轄外である。

 そこが、マリウスが考えた可能性。

 巨大な船の中にジルとマリウスの二人が侵入していた。

 一緒について行くと言って聞かなかったグイドとクロエを無理矢理残し、極秘で行動していた。


 極秘行動とは簡単に言うと不法侵入。

 万が一、リリスが見つからず、自分達が見つかった場合は不法侵入したマリウスをジルが捕まえるという筋書きになっていた。そうしてジルは傷を負わず、マリウスはジルが引き取り、何らかの軽い罪を償って解放させる。そのような予防策がなければ、ジルもマリウスの考えに賛同しなかった。この船はこの国の第三王子であるジルでさえ、そのような予防策を考えておかなければ危険な場所だった。


 そんなジルは迷うことなく、人気の無い船内を捜索する。木材に防水用の漆を塗られた廊下。

 その左右には船室の扉がいくつも並んでいて、それをひとつひとつ、確認していく。

 基本的にどの部屋も同じ作り。テーブルとベッド、トイレとシャワーがある。違いがあるとすれば、窓があるか無いかであった。


「殿下」


 マリウスは部屋の外に人の気配を感じて、ジルに声を掛けると、ジルも気がついたようで黙って頷く。

 そっとほんの少しドアを開けて廊下を見ると、そこには音を殺して歩く男がひとり。

 背が高く、髪の色は銀。後ろ姿からでもハシーム王子と判別ができた。

 ジルとマリウスは顔を見合わせると、お互い何も言わずにハシーム王子の後を追う。

 ハシームはジル達に気がつくことなく、奥の部屋にたどり着くと、ドアに耳を当てて中の様子を確認すると、部屋に入っていった。

 その様子を見たジルとマリウスも慌てて廊下を走る。

不法侵入

それは立派な犯罪です

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ