第9話 彼女の持病の原因②
自宅のベットにいる状態で、夢の中に入り、幽体離脱をして、彼女の病院へ行くことにした。
今、彼女が運ばれた病院に入り、彼女の病室の前にいる。彼女は、ベットの上で寝ている状態だ。
私は、これから彼女の夢の中へ入れるか試すのだが、万が一のことも考えて、認識阻害の魔法を使い
彼女の眉間のあたりに意識を集中して、夢の中へ入ることにした。
試行錯誤の上、なんとか中に入ることが出来た。彼女の夢の中に入ると私の夢の中の星とは違って、非常に居心地の悪い感じがする。周りに警戒し、空中から探索魔法で調べると2つの何かがあることが分かった。1つは、恐らく彼女本体と思われる。特定の場所で、結界が張り巡らされている建物の中にいるようだ。もう一つは、結界を覆うような黒い霧の塊が結界を攻撃しているような状態だ。
単純に考えるとこの黒い霧をどうにかしてしまえば、彼女の病状が改善されると想像するのだが、本当にそれで良いのだろうか。
何が起こるかわからないので、彼女の夢の中の星全体をもう少し、調査してから対処をしようと思った。詳細を調査してみると、彼女のいる建物を中心して、六芒星の魔法陣が書かれており、その外側に、その魔方陣を破壊しようと何かが集まっていることが分かった。
全体は何となく分かってきたが、急に何者かが矢を飛ばして攻撃をしてきた。
私は、その攻撃を交わし、距離を取った。
攻撃者は、敵か味方かもわからないため、様子を見ながら、攻撃をよけていると
何かしゃべりだした。
「おまえは、何者だ! 人の夢の中に入って来て、彼女を殺すつもりか!」
私は、敵でないことを伝え、会話を試みることにした。
「私は、新谷さんと同じ大学に通っている花見川という者だ!違います。助けたい。」
攻撃者は、私の言葉を聞かずに攻撃を続けてきた。
「噓をつくな! 今度は、だまして、油断させてから殺すつもりだろ、私はだまされない。」
このままでは埒が明かないので、風魔法で攻撃者を回転させ地上に落とし、土魔法で拘束することにした。しばらくすると意識を取り戻したようだ。
「早く解放しろ、おまえも魔王の手下だろ、ここはおまえの来るところではない。早々に立ち去れ。」
やはり、何か勘違いしているようなので、水魔法で頭を冷やさせてから会話した。
「落ち着け、さっきから言っているだろ、私は、彼女の同級生だ、敵ではない。話を聞け!」
やっと、私の言っていることが通じたようだ。さて、これから、どう説明したものか・・・