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第2話 地球に転生 幼少期

目が覚めると見たことのない建物の中で、母親に抱かれていた。


最初は、無事に生まれ変わったことは認識したが、言葉もわからずすぐに眠くなる状態であった。


赤ん坊の状態だから当たり前であるのだが、よくわからない世界に前世の記憶を持ったまま転生は

成功したようだ。


生まれて2週間くらいすると、どうやら病院と呼ばれている場所から、家に帰ってきたとのことだ。

言葉については、しらないうちになんとなくわかるようになっていた。とにかく生れてから当分の間は、ミルクを飲んで寝るの繰り返しだ。


どうやら私は、地球の日本という国に転生し、父:花見川 健一 母:花見川 雪 との間に生まれた男の子:花見川 タケルと名付けられていた。父と母の会話から推測するに、ごく普通の中流階級の一般的な家庭らしい。


10ヵ月も時間が過ぎると、ようやくだがいろいろなことが分かってきた。この世界では、魔法が使えない???

「なぜ、魔法が使えない??? 私は、新しい王国の王子と生まれることを捨ててまでして、この選択をしたのに、大きな失敗をしてしまったのか。」


今更、そんなことを言っても、元にはもどれないのでその運命を受け入れることにした。自分自身の身体の感覚では、魔力は感じることが出来る。ただし使うことができない。この世界では魔法が存在していないのだ。私の唯一の取柄である魔法が使えないのだ。ただ魔力をコントロールできるようになれば多少ではあるが身体強化ぐらいは可能になるので、成長するまでの暇な時間は、ひたすら魔力を循環させて、自分自身を鍛えることにした。


父と母は、仲が良くたまに、おじいちゃんやおばあちゃんが来てくれたり、知り合いが遊びにくるようなこともあり、何不自由のない生活が送れている。


ただ一つ残念なのは、前世で大賢者として培った知識や知恵の大半を占める魔法が全く使えないのだ。この世界では、魔法を使うことができないが、科学というものが進歩しており、前世と比べると死亡率も低く、非常に恵まれた世界であることを知った。


生れてから3年が経過した。最近は、より多くのことを学びたいため、テレビや本などもよく見るようになってきていた。日本では、平和ではあるが、生き続けるためには、仕事をしてお金を稼がないと生活できないようである。魔物の討伐もないので当面は、この世界のことを学び過ごすことにする。


転生して良かったことは、同年代の子供より40年の経験の差があるので、その分、理解も早いという点である。私は、この世界で何が出来るのかを考えるようになっていた。


すぐに結論を出す必要はないのだが、人生で何を成すの目標は、早く決めることにより、その後の歩みに大きな差が出る。この世界は平和であるが故に、使命感を持っている人間は少ないように感じた。


更に時は過ぎて気付くと小学生になっていた。私は、前世において決めていた自分の理念、「救われるのを待つのではなく、救う側の人間になる。」があったので、この世界では、医療の道に進むことを決めていた。


魔力を循環させる訓練は継続しているため、自分の総魔力量も順調に増えてきている。ただし、詠唱しても、スクロールに書いて見ても魔法は使えない状況である。


唯一、魔法で使えているのが、魔力循環による身体強化になるのだが、この世界では、身体強化で出来ることは限られているので、たまに運動会で、早く走ったり、体育の授業で少し使う程度に収めている。
















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