表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
78/78

第78話「来シーズンも再来シーズンも」最終回

第78話「来シーズンも再来シーズンも」最終回


ゆき「じゃあ、行くよ……」


まずはののこと健太郎の動画からだ。



れぃ「……ちゃんとBGM付いてる……かっけぇな……」


美紅里はチラ見だが、柳江を含めた4人は画面を食い入るように見つめる。


ゆき「ののこさん!カッコいい!」


れぃ「ステキ過ぎる!」


まみ「健太郎さんも凄いよね〜」


妹であるまみとゆき達とでは、やはりののこに対しての温度差は明確だ。


ゆき「えれぇ息合ってる!どうやったらこんなんできんだらず?」


まみ「ましろんちゃんと撮影も凄い!二人の間を抜けて追い撮りから追われ撮りってこうなるんだ!」


れぃ「今!ののこさんウインクした!あれ、絶対にあたしにだ!」


ゆき「何でそうなる!」


フィニッシュまで見て拍手喝采。


れぃ「いやぁ〜、数分間の動画見ただけなのに、映画1本見終わった後みたいな満足感」


ゆき「それな!何て言うかドラマがあった!」


まみ「お姉ちゃんってカッコ良かったんだ……」


ゆき・れぃ「「はぁ!?」」


れぃ「あったりめぇだろ!」


ゆき「何を今さら!」


まみ「え?え?何で二人してキレてんの!?」


そんな三人をよそ目に美紅里は少し渋い顔。

それに気付いたのは柳江だけだった。


柳江「二階堂先生、どうかしたか?」


美紅里「え、あ、ゴメン。紀子の滑りにまた悪いクセが戻って来てたからつい……ね」


柳江「ののこさんにスノボ教えたの、二階堂先生なんか?」


美紅里「そう。あたしと紀子は高校時代の先輩後輩でね。あの子なんでもやりたがって、あたしがスノボ行くって行ったら勝手に着いてきて、結局あたしが教えるハメになってね。その割にあの子あたしの言う事聞かないから悪いクセとか付けちゃって。それを何度も指摘してるんだけどね。……まったく……」


この辺の事情を知らなかった柳江は美紅里とののこの関係を知り、これまでの事が全て納得できた。


ゆき「さ、次はちーちゃんの動画行くよ」


まみ「そういやちーちゃんの撮影の方が先だったけど、何でお姉ちゃんの動画の方が先だっただ?」


ゆき「たぶん動画ファイルに付けられた名前のせい。別にどの動画から見ても良かったんだけどね」


れぃ「とにかく早く見ようぜ」


ゆき「じゃあ、再生〜」



まみ「あ、このBGM、美卦のステージのBGMだ!」


そこから言葉が出なかった。

たまに「おおっ!」とか「すげぇ!」とかの歓声は出るが、感想を言う間も無かったのである。


三人は見終えてため息をつく。


ゆき「これがちゃんと滑る技術を持った人が本気で滑ったパフォーマンスか……」


れぃ「……ちーちゃんの滑りも凄いけど、追い撮りする側される側、両者の経験値がエグい……」


まみ「するべき所でするべき事をしてるって感じだよね……」


ゆき「まだあたし達の動画見てねぇから何とも言えねぇけど、ちーちゃんのアクションには余裕があるのよ。少なくともあたしはいっぱいいっぱいだった」


れぃ「……ちーちゃんの動画見たら、自分の動画見るの怖くなってきた……」


まみ「ちーちゃんの動画見るの、最後にすれば良かったかもね〜」


ゆき「まぁでも結局全員見るんだし!さ、次はどれ見る?」


三人はそれぞれ他の二人に「どうぞどうぞ」と譲り合う。


ゆき「らちがあかねぇ。ジャンケンで決めず!」


結局、れぃ、ゆき、まみの順番にそれぞれの個別撮影の動画を見て、それからまみとちーの戦闘動画、最後に全員のトレイン滑走を見る事になった。


ゆき「じゃあ、れぃの動画いくよ〜。ポチッとな」



軽快な音楽と共にれぃの動画が始まった。


れぃ「どじマヌのTV版のエンディングに使われてる音源じゃん!」


まみ「何か違うの?」


れぃ「イントロが省略されて歌の始まりが早いんじゃん!」


そのイントロの部分もアニメのエンディング同様、グルキャナックの様々な表情が写された小さい画面が画面いっぱいに埋め尽くされ、最後にその小さい画面群を突き破るようにグルキャナック、この動画の場合、れぃが写し出される。


れぃ「完璧!」


動画は歌と共に「グルキャナックダンス」を踊りながら滑るれぃのシーンへと移る。

ごく微妙な再生速度の調整で、アニメのグルキャナックダンスとほとんどズレる事なくダンスが写されている。




ゆき「編集、エグい!」


れぃ「んあっ!ここっ!ここ、右手と左手間違えたんよ!」


まみ「でも動き的には完璧じゃん」


ゆき「止まってやってるダンスなら左右反転とかで誤魔化せるんだろうけどね」


そして動画は最後の締めくくりに近付く。

例のグルキャナックがズッコケるシーンだ。


ゆき「おっ!来た来た!」


最後のターンを終えてカメラの前で少しわざとらしくうつ伏せに転ぶれぃ。


転んだシーンからキャプチャーした静止画になり、ドクロのアニメーショングラフィックが上から落ちて来て、グルキャナックの頭にスコーンと当たる。


れぃ「凄い!これ再現してくれたんだ!!」


まみ「ぷっ!下に『グルキャナックダンス製作委員会』の文字まで入ってる」


ゆき「芸が細かい!」


れぃ「感動だわ!練習してきた甲斐があった!」


れぃは座ったまま足をバタバタさせて興奮している。


無言で見ていた美紅里も舌を巻いていた。


美紅里『この動画編集も凄いけど、撮影した人の技術が凄いわね。まるでドローンで撮影したみたい……』


興奮冷めやらぬまま、次はゆきの動画だ。

ましろん曰く、一番気合い入れて編集した動画らしい。


ゆき「じゃあ……行くよ……」


ゆきは恐る恐る再生ボタンを押す。



重厚なオーケストラの音楽が流れ始める。

画面はまだ真っ暗だ。

そこから徐々にゆきの扮するシルフィードが写し出されれる。


険しい目つきで遠くを見据えている。

風がシルフィードの束ねた緑色のロングヘアを揺らす。


れぃ「うおっ!かっけぇ!」


シルフィードはゆっくり滑り出し、そしてこれまたゆっくりと剣を鞘から引き抜き、剣を構える。


その直後、ものすごいスピードでシルフィードの顔にワイプ。

映画の演出と同じだ。


画面が切り替わり、ものすごいスピードで雪面を駆け抜けるシルフィード。

シルフィードの顔のアップからいきなり爆速で移動しているシルフィードの追い撮り映像なので本当に爆速で滑っているようだ。


そして他の人やリフト等の動く物がフレームに入っていないので、早送り再生している事への違和感は少ない。


次の瞬間、爆速だったシルフィードがいきなりゆっくりとした動きになる。

実際のゆきの滑ったスピードよりはそれでも早送りなのだが、さっきの爆速からのスピードダウンなのでまるでスローモーションのように写る。

スローモーションのように写されたシルフィードは剣の先端を雪面に擦らせ、雪面から雪飛沫が上がる。


まみ「カッコいい!!」


雪飛沫のシーンが終わると、また爆速に戻る。


爆速のまま今度は健太郎を追い抜く。

健太郎が滑りもアクションもゆっくりしてくれたおかげでシルフィードの爆速が引き立つ。


れぃ「演出……エグい……」


そしてゆき的には失敗したと思っているバランスを崩したシーンが近付く。


すると、さっきのグルキャナックダンスのラストのようにグラフィックアニメーションで敵からのエネルギー弾がシルフィードに向かって飛んでくる。

動画は徐々に再生速度を落し、スローモーションのようになって行く。


まみ「え?何!?」


エネルギー弾は近付くにつれ、どんどん大きくなる。

しかしシルフィードに着弾する直前、シルフィードはそれを紙一重で躱す。

ゆきがバランスを崩した所を、敵の攻撃を躱すシーンに演出したのだ。


ゆき・まみ・れぃ「「「うそーっ!!」」」


エネルギー弾をかわした直後にまた動画は爆速に戻る。


しばらくするとまたスローモーション。

とは言うものの、本来のゆきの動きから比べれば倍以上の速度だ。


シルフィードは1本の剣を2本のレイピアに分離させ、二刀流スタイルに変わる。


れぃ「ウインドソードからウインドレイピアへの変形キターっ!」


速度はまた爆速に戻る。

二刀流モードでののこをあっと言う間に抜き去り、いよいよ獣人との直接対決。


画面がニヤリと笑うちーの映像に切り替わる。


れぃ「あ……これ、最後の1本滑る前にましろんとちーちゃんが撮ってたやつだ……。何してんのかと思ったけど、こう言う事か……」


ちーは不敵な笑みを浮かべたまま、猫じゃらしメイスを肩に担ぐ。


シーンは爆速でシルフィードが獣人に挑むシーンに切り替わる。


米粒サイズのちーからエネルギー弾が連続で発射されるアニメーション。

それを小さいターンでかわしながら間合いを詰めるシルフィード。


れぃ「ヤバいヤバいヤバいヤバい!どちゃくそかっけぇ!」


またスローモーションに変わり、獣人の攻撃を左の剣で受け、右の剣で獣人の胴を抜き去りざまに両断する。


獣人を倒した後、爆速モードに変わり、シルフィードは直滑降で一気にカメラを引き離す。


かなり小さく写るシルフィードをカメラは追い越し、フィニッシュラインでシルフィードを待ち構える。


徐々に近付いてくるシルフィード。

スッとカメラの前で止まり、落ち着いた表情でヘルメットを脱ぎ、小脇に抱える。

少し寂しげな表情で遠くを見つめるシルフィード。


一呼吸おいて、兜を脱ぎ、その兜を右の脇に抱える。

そして左手で纏めた髪を解き、その髪は風になびく。

そしてどこか虚しさの漂う表情で遠くを見つめる。


れぃ「……キレイ……」


まみ「え?れぃちゃん何か言った?」


れぃ「あ、いや、今のん無し!」


本心でモニターの中のゆきを見て綺麗だと感じてしまったのが、よほど恥ずかしいのか、慌てて誤魔化す。


幸いな事にれぃのつぶやきはゆきの耳には届いて居なかった。


ゆき「……」


ゆきはモニターを見つめたまま動かない。


ゆき「シルフィードだ……。あたしがやりたかったシルフィードだ……。あたし、れぃみたいに器用じゃねぇし、キャラもクールだから失敗したらイメージ壊してしまうし、まみみたいに速く滑れねぇからシルフィードの高速戦闘の再現なんて無理だって諦めてた……」


既に動画の再生が終わり、画面にシルフィードは映っていないが、ゆきはモニターを見つめたままだ。


ゆき「それがこんなに……撮影の技術と編集でこんなにシルフィードが再現できるなんて……。ましろんちゃん……すげぇ……」


ゆきが我に戻ったのはそこから10分以上経ってからだった。


ゆき「いや、ごめん。感動と感心と、信じられねぇ物をみた驚きとで思考がフリーズしてしまった。いや、ホントましろんちゃんには感謝しかねぇ!」


れぃ「わかる。ただ撮るだけじゃなく、ましろんちゃんの頭の中には完成された動画のイメージとかが撮りながらできてたんかもな」


ゆき「こうなるといよいよまみの動画が楽しみだね。再生していい?」


まみ「うん……あ、ちょっと待って、やっぱり心の準備が……」


ゆき「そーれ、ポチッとな」


ゆきはあえてまみを無視して再生を開始する。


まみ「ゆきちゃんひど……」


そこまで言ったが、再生が始まったので沈黙せざるをえない。


画面は真っ暗になり、神楽笛、和琴、そして鈴のシャンと言う音色が流れ出す。


やがてまみの巫狐が顔のアップで、ゆっくりと浮かび上がる。

少し顎を引き、まるで祈っているかのような表情で目を閉じている。

やがてゆっくりと目を開くと同時に顔も上げる。

ましろんの演出なのか、ややゆっくりとした動き。

そしてその表情にその場にいた全員に鳥肌が立つ。

美紅里でさえも。


そこから映像は違和感を感じさせないスピードで顔のアップから全身が写る画角にズームアウトしていく。


やがて巫狐が動き始め、巫狐の動きに合わせて神楽鈴のシャンと言う音が鳴る。


シャン……シャン……シャン…シャラララララ……


まるで神楽のようだ。


巫狐の滑り出しと同時に今度は和琴による音楽。

見事に巫狐の動きにマッチしている。


それに合わせて巫狐の動きの変化の際には神楽鈴のシャンっと言う音が鳴る。


ゆき「すげぇ……」


やがて滑走速度が上がり、それに合わせて和琴の演奏もより激しくなる。


あまりにも音と動きがマッチしていてゆき達は気付か無かったが、細かく再生速度が調整されている。

まみ達は動画を食い入るように見ていたのでそれに気付くはずもない。

しかし、やはり美紅里はその細かな調整に気付き、舌を巻く。


美紅里『この編集技術……かなり編集慣れしてる……』


音楽と巫狐の滑りはどんどん激しさを増し、それに合わせて太鼓の音も入る。


優雅さだけではなく、迫力も出て来る。

和琴と神楽笛が音楽を奏で、太鼓と神楽鈴が動きを表現する。


さっきれぃは「エロい」と評したシーンを、れぃは色気だけでなく、神聖ささえ感じていた。


そしてクライマックス。

和琴は掻き鳴らされるように激しく旋律を奏で、神楽笛は耳をつんざくような高音が鳴り続ける。


そしてが巫狐が顔の前で印を組むと同時に太鼓のドンと言う腹に響く音と神楽鈴のシャンと言う澄んだ音。

そして輪郭と背景が流れるようにボヤけるエフェクトと共に巫狐のアップの静止画で動画は終了した。


見ていた全ての者は呆然としていた。


れぃ「……これ、プロモーションビデオって言っても通じるぞ……」


ゆき「鳥肌、ヤバい」


まみ「これ……あたしだよね?」


三人が三人、それぞれのコスプレ滑走動画を見た。

感動なのか達成感なのか、自分達でもその感情が何なのかわからない。

少し放心気味で「はぁ〜」なのか「ほぉ〜」なのか、ため息のような物が出るだけだった。


それほどまでに、それぞれの動画のクオリティが高く、彼女達の想像を超える物だったのだ。


ゆき「いや〜、良い物見たわ。そろそろ次の巫狐vs美卦の動画見る?」


そう提案したゆきに美紅里がストップをかける。


美紅里「盛り上がってる所悪いけど、あたしこれから担任会議なんだわ。その間、ここを閉めなきゃいけないし、午後からは演劇部の指導行かなきゃいけないの。続きは明日にしてもらえる?」


美紅里の都合で動画鑑賞会は明日に持ち越される事になったが、異論は無かった。

皆、一旦気持ちを落ち着けたかったのだ。


帰り支度をして四人はぞろぞろと駅へと向かう。


ゆき「動画の続き、明日でいい?何ならLINEのグループで鑑賞しながらトークするって事もできるけど」


れぃ「……いや、でかいテレビで見てぇ……」


まみ「あたしも。あと、さっきの動画のデータ欲しいんだけどいいかな?」


ゆき「明日鑑賞終わったらSDカード貸すから、家でコピーして」


まみ「まだちょっと気持ちがフワフワしてる」


れぃ「……あたしもだ……」


ゆき「この後、LINEで感想会やる?」


れぃ「……いや、あの……あたしはこのあとちょっと……」


そう言うとれぃは柳江をチラっと見る。


ゆき「オッケー!じゃあ今夜9時からLINEで感想会ね」


この日は解散になった。

感想会が始まる頃には少し冷静になっていた。


れぃ『今回はましろんちゃんの撮影と編集におんぶにだっこだったな。あたし達だけじゃこんな高いクオリティの動画は作れなかった』


ゆき『あたしなんて特にそう。滑るの遅いのに、ましろんちゃんの編集のおかげで高速戦闘っぽい動画になったもん』


まみ『あたし、あの動画見て、動画撮影と編集に興味出てきた』


れぃ『スノボってこう言う楽しみ方もあるのな』


ゆき『例のガンデムーンさんのチームの動画も毎回凝ってるよ』


まみ『ホント?見てみる!』


れぃ『それより先に機材の問題ががががが……』


ゆき『機材と編集技術があっても滑る技術ががががが……』


まみ『だよね〜。もっと上手くなりてぇね』


ゆき『あたしもゆくゆくは、キッカーとか飛んで、ホントの空中戦の動画とか撮りてぇ!』


れぃ『実はあたしもホントはエンディングのグルキャナックダンスじゃなくて、オープニングの再現やりたかったんだ。でも、オープニングのグルキャナックの動きってグラトリみたいな動きばっかで、今のあたしじゃ無理なんだよね』


まみ『あたしも再生速度いじって速く見せるんじゃなく、カービングして流れるような動きの動画が撮りたかった。でももうスノボ行けないしね〜』


れぃ『今シーズンは終わっちゃったけど、来シーズンまた練習してレベルアップして、今度こそあたし達がイメージしてる動画撮ればいいじゃん』


まみ『そっか!今シーズンは終わりだけど、また来シーズンあるんだもんね!』


ゆき『少なくともあたしは止める気無ぇから。来シーズンはもっとカッコいいシルフィードを再現して見せる!』


れぃ『……来シーズン、再来シーズン、あたし達が止めなきゃ、ずっと続くんだよ……』


まみ『そしてどんどん上手くなる!』


ゆき『再来シーズンは受験だけどな』


まみ『それがあったぁ〜』


れぃ『去年の今頃はコスプレしてスノボするなんて思っても見なかったんだから、この後も何が起こるかわかんねぇぞ』


リビングのソファでスマホを触っていたれぃに母親が声をかける。


れぃの母「玲奈、もう12時前よ。そろそろ寝ないと明日起きれないわよ」


れぃ「ん〜。わかった〜」


気付けば3時間近くゆき達とLINEしていた。


れぃ『お母さんにそろそろ寝ろって言われた。じゃあ、ぼちぼち寝るわ〜。お休み〜』


まみ『うん!お休み!また明日!』


ゆき『お疲れ〜!ゆっくり寝ろよ。明日遅刻しねぇ程度にな』


れぃ『うっせぇ!じゃあな、お休み』


そう言うとれぃはスマホを切り、リビングのソファにもたれ、天井を見上げる。


れぃ「来シーズンも再来シーズンも……か。あたし達どこまで上手くなれるんかな……



−−−数年後−−−


さぁ間もなく、この長野オリンピックから導入された新種目『スノーボードダンス』女子フリーが始まります。

ここまでスノーボード女子パラレル大回転で浅野真由美が金、女子スロープスタイルで吉田美由紀が金。

そして、このスノーダンスでは柳江玲奈がショートプログラムで最高難易度のE難度のトリックを全て成功させて、ノーミスで2位に大きく差を付けてトップ。

特に柳江玲奈選手のオリジナルトリック「グルキャナック」が大きく加点され、最も金メダルに近い存在と言えます。」


聡太「おかーさーん!姉ちゃんがまたニヤニヤしながらぶつぶつ言ってるよ〜」


れぃ「だぁら、うるせぇぇぇぇぇ!!聞き耳立ててんじゃねぇ!!」


この時のれぃの妄想は、後に……


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ